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ウイングアーク1st【4432】

  • ウイングアーク1stが3月13日、東証に新規上場 (3月4日に上場承認取り消し)
  • 帳票基盤ソリューションの国内トップ企業
上場市場 東証一部
予想価格1,970円
上場日2019年03月13日
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天野秀夫
天野秀夫
ウイングアーク1st(4432)のサムネイル
初値期待度2
上場後株価期待度2
上場時話題性3
事業成長性4
事業収益力4

ウイングアーク1stが3月13日、東証に新規上場 (3月4日に上場承認取り消し)/帳票基盤ソリューションの国内トップ企業

ウイングアーク1st(4432)が3月13日、東証に新規上場する。所属部(1部か2部)は公開価格決定時に決まる。

同社はデータ活用のプロフェッショナル集団として、「ソフトウェア基盤ソリューション」と「データエンパワーメントソリューション」を提供している。1972年に創業起源を持ち、2004年に「翼システム」のソフトウェア事業を譲受けて、2009年に持株会社体制へ移行し社名を1stホールディングスに変更した。

2010年にジャスダック上場し、2012年には東証2部に上場し、2013年にオリックス(8591)をスポンサーとするMBO(経営陣による買収)で上場廃止、そして今回の再上場となった。同社グループは、同社と連結子会社8社の計9社で構成されている。

企業業務を支える帳票(伝票類や申請書類などの総称)のパイオニアとして、帳票基盤ソリューション「SVF」は、大手企業や官公庁を中心に導入されて国内トップの46.8%程度のシェアで2万社弱に導入されている。このほか、帳票クラウドサービス「SVF Cloud」や電子活用ソリューション「SPA」など各種製品・サービスを展開している。

売上高の65.3%を占める主力の「ソフトウェア基盤ソリューション」は、ソフトウェアの販売、クラウドサービス、保守サポートの提供を行っている。帳票ソフトウェアの先駆者として、多くの顧客により利用され、主力製品である「SVF」の帳票市場における市場シェアは69%を確保、保守加入率、保守継続率は90%を超える水準を目指している。

「データエンパワーメントソリューション」の売上高構成比は34.7%。エンドユーザーに対して、様々な種類のデータを組み合わせ、分析することにより、気づきや今までにない価値を生み出し、生産性の向上や効率化を実現することをコンセプトとしたソリューションを提供している。

今2019年2月期業績は売上高167.84億円(前期比7.8%増)、税引前利益40.29億円(同30.6%増)と増収増益を見込み、来2020年2月期についても今期見込み日で7.2%増収、14.2%増益予想を開示している。また、今期配当については未定だが、30%程度の連結配当性向を目標としている。

ウイングアーク1st(4432)の基本情報

企業名ウイングアーク1st
会社URLhttp://www.wingarc.com/
証券コード・市場 東証一部 (4432)
上場予定日2019年03月13日
業種 情報・通信業
事業内容企業の情報活用を促進するソフトウェアおよびクラウドサービスの提供
本社所在地東京都港区六本木3-2-1
社長田中潤
設立年月1970年01月01日
決算期2月末
上場前資本金200,000千円

事業の特徴と魅力

企業業務を支える帳票のパイオニア企業として、帳票基盤ソリューション「SVF」では、大手企業や官公庁を中心に導入されて国内トップの実績を持っていることが特徴です。

また、企業の情報活用に特化した独自の技術開発として、超高速集計、データの仮想統合、IoTデータのリアルタイム処理などを行っています。スポーツ、モノづくり、働き方、卸売・小売、飲食、農業・畜産など、手掛ける分野が多岐にわたることも特徴です。売上高の13.2%がNEC(6701)向けとなっています。

初値予想

想定価格 1,970円
仮条件
公開価格
初値予想 2,300円

初値予想と上場後の見込み

ウイングアーク1st(4432)の想定価格1970円から試算した想定時価総額は614.6億円、市場からの資金吸収額は451.1億円と東証1部もしくは2部上場予定の大型案件です。東証1部が有力です。事業内容的には人気のクラウド関連に属しますが、かつてジャスダックと東証2部に上場していた「1stホールディングス」(2010年12月から2013年9月)の再上場案件で、大株主の出口案件との見方が出ることは初値を抑える材料です。

IPOにあたって公募株式はなく、すべて売出し株となります。相場環境次第では、公開価格割れの可能性も捨てきれません。サーバーワークス(4434)が同日に上場することも影響するでしょう。上場後はTOPIX参入などのイベントがあるため買い需要が発生します。まずは株価の落ち着きどころを見極めたいところです。

【追記】東証は3月4日にウイングアーク1stの上場承認を取り消しました。会社側からの上場取り消しの申し出があったためです。理由は開示されていません。

IPOスケジュール

抽選申込(BB)期間 2019-02-26〜 2019-03-01
当選発表(公開価格決定)日 2019-03-04
購入申込期間 2019-03-05〜 2019-03-08

IPO当選株数
※単位は株

公募株数
売出株数(OAを含む) 22,896,200
当選株合計 22,896,200

おすすめのネット証券

主幹事証券は野村で三菱も共同主幹事となっています。幹事団には大和、日興、みずほ、SBIマネックス証券と大手どころが揃っています。カブドットコム証券からの参加も可能となっています。

一方、大株主には解除条項なしのロックアップが最長180日間でかかっています。MBO当時のスポンサーはオリックスでしたが、現在の筆頭株主は「CJP WA Holdings, L.P.」で米カーライル・グループが運営する投資ファンドです。伊藤忠(8001)、インテージホールディングス(4326)、マザーズ上場のPKSHATechnology(3993)のファンド運用会社も大株主となっています。

幹事証券リスト

証券会社割当率割当株数当選本数
主幹事野村証券未発表
幹事三菱UFJモルガン(共同主幹事)未発表
大和証券未発表
みずほ証券未発表
SMBC日興証券未発表
SBI証券未発表
マネックス証券未発表

株主構成

氏名比率ロックアップの有無
CJP WA Holdings, L.P.77.84%上場日から180日間
モノリス有限責任事業組合3.95%上場日から180日間
伊藤忠商事(株)2.64%上場日から180日間
(株)インテージホールディングス1.41%上場日から180日間
(同)PKSHA Technology Capital1.02%上場日から180日間
鈴与(株)1.01%上場日から180日間
内野弘幸0.79%上場日から180日間
田中潤0.56%上場日から180日間
藤本泰輔0.40%上場日から180日間
島澤甲0.40%上場日から180日間

需給圧迫感が懸念材料

ウイングアーク1st(4432)はファンドの出口案件であるとともに売り出し規模が大きいという需給的なネックが初値に影響するでしょう。同社のIPOにあたっての資金調達額は約450億円で、昨年同200億円超で登場したワールド(3612)ナルミヤ(9275)ソフトバンク(9434)はいずれも初値が公開価格割れでした。

また、筆頭株主であるカーライル系のファンドは、IPO後にも引き続き、上場時発行済株数の21%程度の保有が残り、需給的な圧迫感をもたらしそうです。

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