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ヴィスコ・テクノロジーズ【6698】

  • ヴィスコ・テクノロジーズが12月13日、JASDAQ新規上場
  • 画像処理検査装置メーカーとして海外展開も進む
上場市場 JASDAQ
予想価格4,820円
上場日2017年12月13日
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天野秀夫
天野秀夫
ヴィスコ・テクノロジーズ(6698)のサムネイル
初値期待度3
上場後株価期待度4
上場時話題性3
事業成長性4
事業収益力3

ヴィスコ・テクノロジーズが12月13日、JASDAQ新規上場/画像処理検査装置メーカーとして海外展開も進む

ヴィスコ・テクノロジーズ(6698)が12月13日、JASDAQスタンダードに新規上場する。2003年8月に神奈川県川崎市に設立された同社は、FA(ファクトリーオートメーション)に欠かせない画像処理検査装置の開発・製造・販売を事業の柱に持つ。

コマツ(6301)の開発した画像検査装置、ドッドウェルビー・エム・エス(現・あいホールディングス)の高精細画像処理解析システムなどを譲り受けてきた。電子部品などの製造ラインにおいて画像処理検査装置は欠陥検出の目的で使用され、人手に頼った目視検査から需要がシフトしている。

装置は筐体、カメラ、レンズ、照明などから構成され、電子部品、半導体、自動車業界のほか、容器のラベル位置確認など日用品業界、注射針の検査など医薬品業界などでも活用されている。大手得意先としては、売上高の1割強をコネクタメーカーの日本航空電子工業(6807)向けが占めている。

グループは、中国・上海、米国・イリノイ州、タイ・バンコクの連結子会社から構成され、同社は開発に特化して生産は協力工場で行うファブレス型企業となっている。

画像処理検査装置を展開する企業は複数存在して競争は厳しいものの、同社の特徴は高い技術力にあり、通常のカメラよりも焦点に奥行きを持たせることで検査に耐え得る画像の範囲を広げた「超深度カメラ」、表面に細かい粒子状の突起のある物体でも人間の視覚と同様にひび割れなどが検出できる「クラッカーファインダー」などで複数特許を持つことが特徴でもある。

なお、同社は技術開発のみを手掛け、部品の製造や組み立ては外部に委託。販売は国内外にある代理店あるいは中国上海、タイのバンコク、米国イリノイ州に置く子会社が行う。上場にあたっての調達資金は、ソフトウエア開発関連などに充当する予定だ。

ヴィスコ・テクノロジーズ(6698)の基本情報

企業名ヴィスコ・テクノロジーズ株式会社
会社URLhttp://www.visco-tech.com
証券コード・市場 JASDAQ (6698)
上場予定日2017年12月13日
業種 電気機器
事業内容画像処理検査装置の製造販売
本社所在地東京都港区海岸一丁目11番1号ニューピア竹橋ノースタワー
社長足立秀之
設立年月2003年08月26日
決算期3月末
上場前資本金187,125千円

事業の特徴と魅力

ヴィスコ・テクノロジーズ(6698)は、電子部品や半導体等を対象とした画像処理検査装置の製造・販売を手がける企業です。主要取引先は日本航空電子(コネクターメーカー)で、総売上高の14.6%の比率を占めます。中国・上海、タイ・バンコク、米国・イリノイに現地販売子会社を持ち、海外展開も進んでいます。

産業テーマ的には、設備投資関連に属してスマートフォン需要の拡大、自動車の電装化アップで、同社の手掛ける外観検査装置の需要が拡大していることか追い風です。第2位大株主に有沢製作所(5208)、大株主ではないがアバールデータ(6918)が公開前の1.44%株主として名を連ねている。

初値予想

想定価格 4,820円
仮条件 4,720円〜 4,920円
公開価格 0円
初値予想 5,500円

初値予想と上場後の見込み

事業内容の「画像処理検査装置の製造・販売」は、電子部品業界の好・不調の波に左右されやすい事業ですが、近年の業績は好調であり、今3月期業績は第2四半期までの進捗から見て増額修正含みと見て良さそうです。想定時価総額34.4億円、吸収金額11億円で、IPOとしては中型案件ですので初値は堅調でしょう。ただし、SGホールディングス(9143)を含めた4銘柄の新規上場集中日の登場で、初値と上場直後の株価はやや抑制された展開となる可能性があります。しかし、過度な弱気は必要ないでしょう。

参考として、電子部品、製造業の視点では9月29日に新規上場した監視カメラ向け半導体のテックポイント(6697)が近い存在となります。そのテックポイントは公開価格から約65%高の初値で、上場後は初値から2.7倍に上昇しました。上場後のパフォーマンスに期待は持てます。

IPOスケジュール

抽選申込(BB)期間 2017-11-27〜 2017-12-01
当選発表(公開価格決定)日 2017-12-04
購入申込期間 2017-12-05〜 2017-12-08

IPO当選株数
※単位は株

公募株数 85,000
売出株数(OAを含む) 143,600
当選株合計 228,600

IPO申込みにおすすめのネット証券

想定価格4820円での市場からの資金吸収額は11億円程度で、JASDAQスタンダードの上場案件としては中型の規模です。主幹事証券はみずほ証券で、10月のシルバーライフ(9362)、11月のシー・エス・ランバー(7808)に続く単独主幹事案件です。ちなみに、この2銘柄の公開価格から初値の上昇率は84~85%でした。当選本数は非常に少なく、かなり当たりにくい案件です。

ネットからの参加では、幹事団のSBI証券、岩井コスモ証券のほか、カブドットコム証券、岡三オンライン証券、また委託でマネックス証券からの申し込みも可能です。

株主構成では、大株主にベンチャー・キャピタルが目立ちます。ロックアッブは90日と短く、解除条項もあることは上場後の需給圧迫要因でもあります。

幹事証券リスト

証券会社割当率割当株数当選本数
主幹事みずほ証券未発表178,900
幹事三菱UFJモルガン未発表9,900
岡三証券未発表4,000
いちよし証券未発表2,000
SBI証券未発表2,000
岩井コスモ証券未発表2,000

株主構成

氏名比率ロックアップの有無
足立秀之31.87%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
有沢製作所9.33%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
東正志9.05%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
三菱UFJキャピタル3号7.18%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
滝沢義信5.02%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
鈴木保良4.24%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
GOLDEN ASIA FUND L.P.3.80%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
池田欣吾3.52%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
DBJキャピタル投資2.87%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
ニッセイ・キャピタル5号2.87%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除

今期業績は増額含み、初値よりも上場後に投資妙味か

電子部品系の製造業、設備投資関連としての上場は、9月29日に新規上場した監視カメラ向け半導体のテックポイント(6697)以来となります。業績はスマートフォンの新製品生産動向に左右されますが、自動車業界向けのビジネスも拡大方向にあります。4社同時上場の日のデビューで、公開価格から初値の乖離が低いほど、上場後の株価パフォーマンスが期待できるでしょう。初値が取れなくても上場後にチャンスが有る銘柄です。

会社側の今3月期営業利益予想3億7900万円は9月に上方修正され、第2四半期(4-9月)営業利益は2億5200万円と高い進捗率です。

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