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ユーピーアール【7065】

  • ユーピーアールが6月12日、東証2部に新規上場
  • パレット利用の物流事業をコアにコネクティッド事業も
上場市場 東証二部
予想価格3,130円
上場日2019年06月12日
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天野秀夫
天野秀夫
ユーピーアール(7065)のサムネイル
初値期待度3
上場後株価期待度4
上場時話題性3
事業成長性4
事業収益力3

ユーピーアールが6月12日、東証2部に新規上場/パレット利用の物流事業をコアにコネクティッド事業も

ユーピーアール(7065)が6月12日、東証2部に新規上場する。同社は、木製パレットの製造業者として山口県宇部市に1979年3月に設立され、同社と連結子会社6社で構成されている。

荷物保管や構内作業、輸送に使用される薄箱形の荷台であるパレットを中心とした物流機器の共同利用であるレンタル業をコア事業とし、2019年3月末時点で全国に12営業拠点と全都道府県に174カ所のパレットの配送拠点を設置している。パレットなどレンタル用物流機器の保有枚数は約400万枚を所有している。

また、2011年にシンガポール現地法人を設立したのに続き、2014年にタイ、2015年にマレーシア、2018年にベトナムに現地法人を設立し、アジア地区でのパレットプールシステムの構築に取り組んでいる。

売上高の約91.7%を占める物流事業では、パレットなど物流機器のレンタル、販売、クラウド上でパレット管理するスマートパレットのレンタル、現場作業者の腰・身体的負担を軽減するアシストスーツのレンタル、販売を行っている。パレットは木製・プラスチック製・金属製など用途ごとに多彩な種類がある薄い箱型の荷台で、フォークリフトで一気に荷揚げ、荷降ろしができる利便性から物流倉庫では必要不可欠なツールとなっている。

このほか、売上高の約8.3%をIoT事業部とビークルソリューション部で構成されるコネクティッド事業が占める。IoT事業部は、位置情報端末とデータ閲覧のWebサイトをパッケージにしたなんでも追跡システム「なんつい」や国際貨物追跡システム「ワールドキーパー」を主力商品に持ち、物流業界を中心に位置情報ソリューションを提供している。カーシェアリングシステム事業「カシェリ」も事業化している。

今8月期業績は売上高112億6100万円(前期比8.6%増)、営業利益5億2000万円(同18.3%減)、当期利益4億700万円(同28.2%減)の増収減益見込み、年間配当(期末)は25円を見込んでいる。

ユーピーアール(7065)の基本情報

企業名ユーピーアール株式会社
会社URLhttps://www.upr-net.co.jp/
証券コード・市場 東証二部 (7065)
上場予定日2019年06月12日
業種 サービス業
事業内容パレット等の物流機器のレンタル及び販売等
本社所在地山口県宇部市寿町3-5-26
社長酒田義矢
設立年月1979年03月02日
決算期8月末
上場前資本金96,000千円

事業の特徴と魅力

ユーピーアール(7065)は物流事業の「レンタル事業部」、「販売事業部」、「スマートパレット事業部」、「アシストスーツ事業部」、「海外事業部」と、コネクティッド事業の「IoT事業部」「ビークルソリューション事業部」で構成されています。パレット輸送分野では家庭紙業界の共同利用が進んでいるようです。

パレット輸送はドライバー不足の背景から拡大している他、2018年7月の西日本豪雨災害では鉄道貨物輸送が遮断されるなか、トラック輸送が拡大、その結果、バラ積み貨物が敬遠されてパレット輸送が拡大しました。また、カーシェアリングシステムの販売、自主・受託運営は収益水準はまだ低いものの高い増加率が継続しています。

初値予想

想定価格 3,130円
仮条件 3,130円〜 3,300円
公開価格 3,300円
初値予想 3,600円

初値予想と上場後の見込み

ユーピーアール(7065)の想定価格3130円から試算した想定時価総額は48億円、市場からの資金吸収額は16.6億円で、東証2部上場の中型IPO案件といえます。  物流業界向けIoTソリューション事業を手掛けていますが売り上げ高規模はまだ小さく、本業の物流パレット事業は地味に捉えられがちです。

また、東証2部上場は今年東海ソフト(4430)、ダイコー通産(7673)、KHC(1451)で同社が4社目ですが、このうちKHCは公開価格割れの初値スタートで3銘柄すべてが5月14日現在、初値を下回っています。公開価格が3000円台と値ごろが比較的高いことも気になります。

ただ、IPOの空白期間での登場で、公開株式数は52万9400株と少なく大株主にはロックアップがかかっているので需給は締まっています。初値は穏健なスタートが始まりが予想されます。

IPOスケジュール

抽選申込(BB)期間 2019-05-27〜 2019-05-31
当選発表(公開価格決定)日 2019-06-03
購入申込期間 2019-06-04〜 2019-06-07

IPO当選株数
※単位は株

公募株数 384,000
売出株数(OAを含む) 145,400
当選株合計 529,400

おすすめのネット証券

ユーピーアール(7065)の主幹事証券は野村です。今年東証2部にIPOした東海ソフト(4430)ダイコー通産(7673)KHC(1451)の全てで主幹事となっています。山口県が本社とあってひろぎんが幹事団に参画、ネット証券ではSBI証券とともに久々に松井証券が入っていることが特徴です。

大株主は会社関係者の9名が上場前すべての株主です。価格の解除条項のないロックアップがすべての大株主にかかっており、上場後の需給はタイトとなるでしょう。従業員持株会のみが180日間と長期のロックアップとなっていることも珍しいケースです。

幹事証券リスト

証券会社割当率割当株数当選本数
主幹事野村証券91.31%483,4004,834
幹事東海東京証券2.61%13,800138
三菱UFJモルガン1.74%9,20092
SMBC日興証券1.74%9,20092
SBI証券0.87%4,60046
ひろぎん証券0.87%4,60046
松井証券0.87%4,60046

株主構成

氏名比率ロックアップの有無
酒田義矢71.78%上場日から90日間
酒田三男13.94%上場日から90日間
酒田加代子5.57%上場日から90日間
酒田健治5.40%上場日から90日間
ユーピーアール従業員持株会2.09%上場日から180日間
中村康久0.61%上場日から90日間
町田敏明0.35%上場日から90日間
大矢隆司0.17%上場日から90日間
髙井健介0.09%上場日から90日間

コネクティッド事業とアジア展開に意外性

上場市場が東証2部で、地方本社企業、事業は物流が主体で、何より今8月期が減益見通しとあって前人気はどうしても低調です。

しかし、カーシェアリング事業やIoT事業を手掛けており、カーシェアリングは伸びているほか、主力の物流ではアジア事業を拡大させています。

上場時の人気は厳しいですが、コネクティッド事業(IoTやカーシェア)にスポットが当たると意外性があるかもしれません。

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