初値期待度 | 3 |
---|---|
上場後株価期待度 | 2 |
上場時話題性 | 2 |
事業成長性 | 3 |
事業収益力 | 3 |

田中建設工業が12月18日、JASDAQに新規上場/建築構造物の解体専門業者
田中建設工業(1450)が12月18日、JASDAQスタンダードに新規上場する。建築構造物の解体工事と付随する各種工事の施工監理を展開する企業として、1982年に発足した。
建築構造物の解体を主力に土木工事、山留工事、基礎解体工事、杭抜き工事等の施工監理、付帯事業として土木工事、アスベスト除去工事・地盤改良工事・PCB機器解体撤去工事などの環境保全工事を展開している。デベロッパーやゼネコン、再開発組合などの施主から発注を受け、監督・施工監理・安全管理・行政対応・近隣対応のマネジメントを提供する。
2016年6月1日施行の建設業法等の改正に伴い、建設業法で「とび・土工工事業」として行われてきた解体工事は、建設業許可に係る業種区分として「解体工事業」が新設された。戦後の建築構造物の維持更新時代の到来や都心部の再開発活発化などから、解体工事のマーケットの拡大が見込まれることを反映しての法改正とされている。
今2019年3月期業績は売上高65億円(前期比17.3%減)、経常利益7億円(同45%減)と2ケタ減収減益の予想。これは、2017年4月以降の着工案件について、一定の金額以上で収益総額・原価総額などを合理的に見積もれると判断した案件で工事進行基準を適用した。
その結果、2018年3月期は、2017年3月期以前に着工した完成工事基準を適用する大型の高採算工事の売上高および売上原価を計上している影響もあり、2019年3月期の業績は減収減益の見込みとなっている。
同社は、2016年に策定した2020年3月期を最終年度とする中期経営計画「TANAKEN2020」で、再開発プロジェクト案件や官公庁案件への取り組みに注力して業容拡大、業績の安定化を図るとしている。
田中建設工業(1450)の基本情報
企業名 | 田中建設工業株式会社 |
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会社URL | https://www.tanaken-1982.co.jp/ja/index.html |
証券コード・市場 | JASDAQ (1450) |
上場予定日 | 2018年12月18日 |
業種 | 建設業 |
事業内容 | 建築構造物の解体工事並びにそれに付随する各種工事の施工監理 |
本社所在地 | 東京都港区新橋4-24-11 |
社長 | 釆澤和義 |
設立年月 | 1982年02月03日 |
決算期 | 3月末 |
上場前資本金 | 74,700千円 |
事業の特徴と魅力
同社の事業領域である解体工事のマーケットは2020年東京五輪に向けての建設投資、東日本大震災をきっかけとした防災意識の高まり、戦後の建築構造物の維持更新時代の到来などから、市場の拡大傾向が見込まれています。また、売上高の19%の大口顧客が長谷工コーポレーション(1808)向けとなっています。
初値予想
想定価格 | 2,210円 |
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仮条件 | |
公開価格 | |
初値予想 | 3,000円 |
初値予想と上場後の見込み
田中建設工業(1450)の想定価格2210円から試算される想定時価総額は47億円、市場からの資金吸収額は7.9億円でJASDAQスタンダードの小型案件です。
解体事業を手がける企業としては、直近では8月にジャスダックに上場したイボキン(5699)があります。イボキンの公開価格から初値までの上昇率は19.68%でした。事業内容、ソフトバンク(9434)の上場前日、工事進行基準の適用で今3月期は2ケタの減収減益予想という要因を抱え、初値の人気化は難しそうです。
来期以降の業績動向、成長戦略が具体化すれば、上場後に見直される可能性があります。
IPOスケジュール
抽選申込(BB)期間 | 2018-11-30〜 2018-12-06 |
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当選発表(公開価格決定)日 | 2018-12-07 |
購入申込期間 | 2018-12-10〜 2018-12-13 |
IPO当選株数
※単位は株
公募株数 | 155,000 |
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売出株数(OAを含む) | 201,500 |
当選株合計 | 356,500 |
おすすめのネット証券
主幹事証券は野村で、幹事団に他の国内大手はみずほのみに限られています。また、ネット専業証券が幹事団に1社も間を連ねていないことも特徴です。ただし、岡三が幹事団入りしており、岡三オンライン証券からの参加が可能となっています。
ロックアップは解除条項無しで、90日間がすべての大株主に掛かっています。ベンチャーキャピタルの所有と認められません。
幹事証券リスト
証券会社 | 割当率 | 割当株数 | 当選本数 | |
---|---|---|---|---|
主幹事 | 野村証券 | 未発表 | ||
幹事 | むさし証券 | 未発表 | ||
みずほ証券 | 未発表 | |||
ちばぎん証券 | 未発表 | |||
東海東京証券 | 未発表 | |||
岡三証券 | 未発表 | |||
極東証券 | 未発表 |
株主構成
氏名 | 比率 | ロックアップの有無 |
---|---|---|
スリーハンドレッドホールディングス(株) | 86.16% | 上場日から90日間 |
田中 俊昭 | 2.82% | 上場日から90日間 |
田中 俊恒 | 1.12% | 上場日から90日間 |
松野 洋子 | 1.12% | 上場日から90日間 |
鬼塚 麻紀子 | 1.12% | 上場日から90日間 |
富士倉庫運輸 | 0.95% | 上場日から90日間の継続所有の確約 |
釆澤 和義 | 0.57% | 上場日から90日間 |
TANAKEN従業員持株会 | 0.48% | 上場日から90日間の継続所有の確約 |
大栄不動産 | 0.44% | 上場日から90日間の継続所有の確約 |
小池 正晴 | 0.40% | 上場日から90日間 |
45%経常減益予想の評価難しい
建設業という内需関連の側面から見ると、初値から積極的に上値を追う動きは期待薄です。また、工事進行基準の採用という要因ながら、今3月期経常利益が前期比45%減益予想で出てくることが積極的な買いの手を鈍らせます。
年間配当70円配当も配当利回りで突出した魅力とはなりにくく、株主還元の上乗せが欲しいところです。
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