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すららネット【3998】

  • すららネットが12月18日、マザーズに新規上場
  • デジタル学習教材「すらら」の開発・販売
上場市場 マザーズ
予想価格2,040円
上場日2017年12月18日
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天野秀夫
天野秀夫
すららネット(3998)のサムネイル
初値期待度4
上場後株価期待度4
上場時話題性4
事業成長性4
事業収益力3

すららネットが12月18日、マザーズに新規上場/デジタル学習教材「すらら」の開発・販売

すららネット(3998)が12月18日、マザーズに新規上場する。オンライン学習教材「すらら」の開発・販売会社で、インターネットを利用した学習形態である「eラーニング学習市場」の市場規模拡大が、同社成長の源泉となっている。その提供先は全国の学習塾や学校法人が対象。メーンの学習塾は2017年9月末時点で549校、課金対象となるID数は1万3285ID。「低学力の生徒に対する学力向上教材」として認知が進んでいることが拡大の背景。これに続く学校法人は同時期で124校、1万9015ID。採用は私立学校から、大学および公立学校に契約先が広がっている。

会社側では、学習塾、学校法人に続き、第3の柱として、個人学習者向けのBtoCマーケットを開拓中だ。2017年9月末時点でID数は380IDだが、増加傾向にある。また、海外マーケットの開拓にも着手している。2015年にJICA(独立行政法人国際協力機構)の採択を受けてスリランカで教育格差是正プロジェクトを指導されているほか、インドネシアでも事業を開始。現在ではインドでも現地調査などを通じて事業化準備を始めている。

「すらら」は、小学校低学年から高校生向けに国語・数学・英語の3教科を対話形式で学べるようになっており、レクチャー部分を10分から15分程度に区切ることで個々の学力に応じた学習を実現できることが特徴。そのキャッチコピーは「偏差値30台でも成績が上がる」で、教員側には苦手分野や目標の進捗状況の把握、これに対する的確な指導が行える仕組みを提供している。

元々はC&Iホールディングス(元ベンチャー・リンク)の社内事業だったが、2010年に創業者である湯野川孝彦社長のMBOによって設立された。2013年にはベネッセ(9783)、2014年にはNTTドコモ(9437)傘下のベンチャーキャピタル、2016年には就職・転職・進学情報のマイナビ、2017年には凸版印刷とそれぞれ資本提携を締結するなど大手企業の同社への関心も高い。

すららネット(3998)の基本情報

企業名株式会社すららネット
会社URLhttp://surala.jp/
証券コード・市場 マザーズ (3998)
上場予定日2017年12月18日
業種 情報・通信業
事業内容オンライン学習教材「すらら」サービス
本社所在地東京都千代田区内神田一丁目7番8号
社長湯野川孝彦
設立年月2008年08月29日
決算期12月末
上場前資本金137,950千円

事業の特徴と魅力

「偏差値30台でも成績が上がる」というキャッチフレーズを元に、勉強が苦手な子供を対象としたオンライン学習教材『すらら』サービスの提供企業です。大株主にマイナビ、ベネッセ(9783)、凸版(7911)などが名を連ねていることは、同社の成長期待を物語っています。

現状の主要顧客である学習塾に続いて学校などの拡大余地はまだあり、これに続いて個人学習者向け、海外マーケット向けの開拓がスタートしています。最近では、株式上場の期待が聞かれなくなった公文式学習法の公文教育研究会が近い存在かもしれません。

初値予想

想定価格 2,040円
仮条件 1,900円〜 2,040円
公開価格 2,040円
初値予想 3,100円

初値予想と上場後の見込み

「eラーニング」「教育のIT化」といった人気物色テーマに乗る銘柄です。事業内容は異なりますが、チェル(3933)、LITALICO(6187)、アイスタディ(2345)、ウェルビー(6556)あたりの銘柄が類似対象として意識されそうです。マザーズに上場するIT関連株であり、想定価格から見た時価総額は24億5000万円、市場からの吸収額は5億3000万円と超軽量級のIPO銘柄で、初値が飛びやすい条件を整えています。同日にジーニー(6562)、ナレッジスイート(3999)、歯愛メディカル(3540)と4銘柄同時上場日にあたりますが、需給面で大きな影響は受けないでしょう。

一方、上場前のベンチャーキャピタル保有比率は47.0%と高く、ロックアップも公開価格の1.5倍解除が需給面での不透明要因です。上場後は、公開価格2400円の1.5倍である3060円から上は一時的に値動きが重くなる可能性があります。

IPOスケジュール

抽選申込(BB)期間 2017-11-30〜 2017-12-06
当選発表(公開価格決定)日 2017-12-07
購入申込期間 2017-12-08〜 2017-12-30

IPO当選株数
※単位は株

公募株数 110,000
売出株数(OAを含む) 148,700
当選株合計 258,700

IPO申込みにおすすめのネット証券

13日のヴィスコ・テクノロジーズ(6698)、15日のHANATUOR JAPAN(6561)に続くみずほ主幹事銘柄で、みずほ主幹事は今年はこれがオーラスです。インターネット経由では、SMBC日興証券、大和証券、SBI証券岩井コスモ証券マネックス証券から申し込みが可能です。

大株主のロックアップは上位10位全てに90日間が付いていますが、公開価格2040の1.5倍の3060円での解除条項があることは、初値とその後の株価形成に影響します。小型株案件ながらもベンチャーファンドの保有比率が高い銘柄であることが、、需給の撹乱要因となります。

株主構成

氏名比率ロックアップの有無
Globis Fund III, L.P.30.18%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
湯野川 孝彦23.13%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
Globis Fund III (B), L.P.8.47%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
柿内 美樹7.63%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
(株)マイナビ6.29%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
(株)ベネッセホールディングス6.04%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
凸版印刷(株)5.20%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
ドコモ・イノベーションファンド4.44%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
山下 梢1.59%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
竹内 淳子1.59%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除

上場後は増額修正の発表タイミングに注目

オンライン学習教材『すらら』サービスを展開する企業といえば、その分野では知名度は高い企業です。文教関連、特にIT系教育関連は政策の後押しもあって株式市場では好パフォーマンス銘柄の一角に数えられています。株価についても公開価格2040円はまずまずの値ごろ感でもあります。強気の投資スタンスで臨んでいい銘柄です。

会社側による今2017年12月期売上高予想は、前期比22.4%増の7億1000万円、経常利益が同4.9%増の8000億円と増収増益の見通しです。但し、第3四半期(1-9月)売上高5億3100万円に対して、経常利益は8600万円と通期予想を上回っています。未消化の人材採用費や広告宣伝費を年間を通じて解消する可能性から通期予想の増額は見送っています。上方修正の可能性は高く、どのタイミングで増額を発表してくるかが上場後の人気度を左右することになりそうです。

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