初値期待度 | 5 |
---|---|
上場後株価期待度 | 4 |
上場時話題性 | 4 |
事業成長性 | 4 |
事業収益力 | 4 |

リックソフトが2月26日、マザーズに新規上場/豪社製品のツールソリューション事業を展開
リックソフト(4429)が2月26日、東証マザーズに新規上場する。2005年1月4日に設立した同社は、商品開発や事業デジタル化を下支えする「ツール」に関する調査・分析から 設計・構築・運用に至る一連のサービスを提供する「ツールソリューション事業」を主な事業としている。
売上高は、「ライセンス&SIサービス」「クラウドサービス」「ソフトウェア開発」の3業務に分類され、主力はツール提供ベンダーとして豪州の「Atlassian Pty LTD (アトラシアン)」の製品販売および同社製品のクラウド環境で提供するクラウドサービスとなっている。アトラシアン社製品の取扱い企業としては、アジア太平洋州での1位のパートナー企業でもある。
アトラシアン社が提供するソフトウェアは、プロジェクト管理、サービスデスク、業務プロセス管理、ソフトウェア開発基盤、ナレッジ共有、文書管理など様々な用途で利用されていることが特徴。ツールベンダーであるアトラシアン社では提供しないソリューションを自社開発し、顧客へ提供している。その顧客としては、ANA、グリー、リクルートグループ企業、ヤフー、三井生命、シンプレックス、エアトリなどが名を連ねている。
なお、アトラシアン製品の仕入は米ドル建てで為替レートの影響を受ける。今期計画は想定為替レートを112円としている。
今2月期業績は、売上高22.87億円(前期比32.4%増)、営業利益2.59億円(同98.4%増)、経常利益2.84億円(同2.19倍)、当期利益1.86億円(同2倍)と増収増益見込み。第三四半期営業利益は2.44億円と通期予想に対する進捗率は94%に達しており、業績は極めて好調だ。
リックソフト(4429)の基本情報
企業名 | リックソフト株式会社 |
---|---|
会社URL | https://www.ricksoft.jp/ |
証券コード・市場 | マザーズ (4429) |
上場予定日 | 2019年02月26日 |
業種 | 情報・通信業 |
事業内容 | Atlassian Pty Ltd.が開発するプロジェクト管理用ツールをはじめとしたソフトウェア製品のライセンス販売及び導入支援等 |
本社所在地 | 東京都千代田区大手町2-1-1大手町野村ビル8階 |
社長 | 大貫浩 |
設立年月 | 2005年01月04日 |
決算期 | 2月末 |
上場前資本金 | 95,050千円 |
事業の特徴と魅力
リックソフトの特徴と長所を知るには、主要取扱製品を提供するアトラシアン(Atlassian)を知る必要があります。
アトラシアンは、登記上の本社をイギリス、実態をオーストラリアに持つ企業で、主にエンジニア向けのSaaS(必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにしたソフトウェア)プロダクトです。「バグトラッキング」「ソースコード管理」「プロジェク管理」などを提供しています。2015年にNASDAQにIPOもしている急成長企業なのです。
ソフトウェア開発コラボレーションツールを開発する企業としては、セールスフォース、アドビなどがSaas企業として比較されます。アトラシアンの成長がリックソフトに反映されるとみていいでしょう。
初値予想
想定価格 | 3,840円 |
---|---|
仮条件 | 3,840円〜 4,000円 |
公開価格 | 4,000円 |
初値予想 | 10,000円 |
初値予想と上場後の見込み
リックソフト(4429)の想定価格3840円から試算する想定時価総額は79.3億円、市場からの資金吸収額は11.3億円で、東証マザーズIPOの中型案件です。公開株式数が29.44万株と30万株を割り込む少なさで、IPO人気が高いクラウド関連株であることから高人気化が予想されます。
ベンチャーキャピタルが大株主のうち2社を占めますが、大きな問題とはならないでしょう。近年の利益成長のスピードが早いことも高株価・高人気の材料として働きます。
IPOスケジュール
抽選申込(BB)期間 | 2019-02-08〜 2019-02-15 |
---|---|
当選発表(公開価格決定)日 | 2019-02-18 |
購入申込期間 | 2019-02-19〜 2019-02-22 |
IPO当選株数
※単位は株
公募株数 | 76,900 |
---|---|
売出株数(OAを含む) | 217,500 |
当選株合計 | 294,400 |
おすすめのネット証券
主幹事証券は大和で今年最初となります。昨年12月は主幹事証券として、ポート(7047)、オーウェル(7670)といいところがなかった大和だけに、仕切り直しの奮闘が期待できます。幹事団には岡三証券が入り、岡三オンラインからの参加も可能となっています。
一方、大株主は7者と上場前の既存株主が限られています。このうち2者をベンチャーキャピタルが占めます。ロックアップは他の株主と同様に掛けられていますが、解除条項付きです。上場後は売りが出てくるでしょが、需給を崩すほどではないでしょう。
幹事証券リスト
証券会社 | 割当率 | 割当株数 | 当選本数 | |
---|---|---|---|---|
主幹事 | 大和証券 | 92.11% | 235,800 | 2,358 |
幹事 | SMBC日興証券 | 2.97% | 7,600 | 76 |
SBI証券 | 1.99% | 5,100 | 51 | |
岡三証券 | 0.98% | 2,500 | 25 | |
いちよし証券 | 0.98% | 2,500 | 25 | |
水戸証券 | 0.98% | 2,500 | 25 |
株主構成
氏名 | 比率 | ロックアップの有無 |
---|---|---|
HS(株) | 45.93% | 上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除 |
大貫 浩 | 17.46% | 上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除 |
NVCC7号投資事業 | 11.81% | 上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除 |
神山 直規 | 8.27% | |
ニッセイ・キャピタル6号投資事業 | 7.35% | 上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除 |
山本 隆一 | 4.59% | 上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除 |
服部 典生 | 4.59% | 上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除 |
躍進する豪アトラシアン株価に刺激受けるか
リックソフト(4429)の収益源である豪社「アトラシアン」の成長性が同社の魅力となっています。NASDAQに上場するアトラシアン株は小型グロース株として2017年の年所には24米ドル、2018年年所には51米ドルでしたが、昨年9月には96米ドル台の高値をつけました。その後調整もありましたが、1月下旬は90米ドル台に巻き返して高値更新を伺う勢いです。
事業内容はわかりにくい側面がありますが、海外投資家、国内機関投資家も注目してくる小型株と言えるでしょう。
証券会社を選んで口座を作ろう!
- 証券会社の人気ランキング!実際にユーザーが利用した14社のクチコミと評価アンケート調査を実施して集計した、ユーザークチコミによる証券会社の人気ランキング! 各証券会社の証…
- 証券会社を基本サービスで比較してみよう!各証券会社が行っている基本サービス一覧。信用取引はもちろんのこと、投資に際して海外株式、NISA口座の有無などを確認する…
- 一番安いネット証券は?株取引の手数料を比較しよう!初めて口座開設をする際は、どこを見て選べば良いのかわからない、証券会社ごとの違いがわからない、という方も…
- IPOに適した証券会社は?IPO取扱数や抽選方法で比較各証券会社のIPOの取扱いに関する比較です。これから株式市場に上場する新規公開株は、高い確率で初値を上回…