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ラクスル【4384】

  • ラクスルが5月31日、マザーズに新規上場
  • ネットを利用した印刷と運送のマッチング事業を展開
上場市場 マザーズ
予想価格1,400円
上場日2018年05月31日
天野秀夫
天野秀夫
ラクスル(4384)のサムネイル
初値期待度2
上場後株価期待度3
上場時話題性4
事業成長性3
事業収益力3

ラクスルが5月31日、マザーズに新規上場/ネットを利用した印刷と運送のマッチング事業を展開

ラクスル(4384)が5月31日、東証マザーズに新規上場する。印刷および集客支援の『ラクスル』を中心とした印刷事業と、物流の『ハコベル』を中心とした運送事業を両輪としたシェアリングプラットフォームを企業に提供している。

ラクスルは2009年9月に創業し、2010年4月に印刷通販の価格比較サービスサイト「印刷比較.com」をリリースし、同年10月にラクスルへと名称を変更した。その後は複数の資金調達を実施し、2013年3月から現在の主力事業である印刷のシェアリングプラットフォームのサービスを開始した。2015年3月には広告プラットフォームとして集客支援サービスも追加。2015年12月からは運送事業である物流マッチングサービス「ハコベル」を始めている。2017年7月にはヤマトホールディングス(9064)と資本提携を実施している。

印刷のシェアリングプラットフォーム「ラクスル」は、インターネットを利用した注文で名刺やチラシ、ポスターやカタログといった印刷物を販売している。自社で印刷工場を持つことなく、提携印刷会社を活用し、低価格で印刷サービスを提供している。

物流のシェアリングプラットフォーム「ハコベル」は、インターネット上で運送会社のドライバーと荷物を送りたい顧客をマッチングするシステム。ドライバーの空いた時間を活用し、顧客に低価格かつオンデマンドの配送サービスを提供している。

2017年7月期業績は、売上高76億7505万円に対して、経常損失が11億6310万円、当期純損失が11億7541万円。利益損失額は2015年7月期をピークに縮小しているが、その赤字削減幅は小幅で赤字が継続している。新規上場に伴って得た資金は、広告宣伝、新規サービスの開発にかかる人件費およびシステム外注費などに充当する予定だ。

ラクスル(4384)の基本情報

企業名ラクスル株式会社
会社URLhttps://corp.raksul.com/
証券コード・市場 マザーズ (4384)
上場予定日2018年05月31日
業種 情報・通信業
事業内容印刷、集客支援の『ラクスル』を中心とした印刷事業、物流の『ハコベル』を中心とした運送事業等
本社所在地東京都品川区上大崎二丁目24番9号
社長松本恭攝
設立年月2009年09月01日
決算期7月末
上場前資本金188,598千円

事業の特徴と魅力

予算が足りず新聞折込やポスティング用のチラシ制作などを敬遠していた企業・個人事業主のニーズを汲み上げるネット注文印刷の「ラクスル」で成長してきました。累計ユーザー数は2018年1月末現在で55万ユーザー超となっています。また、インドネシア、インドで印刷EC企業に対するベンチャー投資事業も展開しています。

また、事業の拡大を最優先して積極的な投資を優先させてきています。事業拡大によるコスト先行型の経営を推進しているため、赤字となっています。

初値予想

想定価格 1,400円
仮条件 1,300円〜 1,500円
公開価格 1,500円
初値予想 1,600円

初値予想と上場後の見込み

想定価格1400円からみた想定時価総額は385.2億円、市場からの資金吸収額は176.3億円に達して、東証マザーズ上場の大型案件となります。IPO的には規模が大きく重たい案件で、業績も赤字であるため、公開価格に対して初値の大幅な上昇は期待しにくいでしょう。また、過去の大型投資先行のために、多くのベンチャー・キャピタルが資本参加したために、ファンドの出口案件というイメージが付きまといます。

その一方で、現状ではゴールデン・ウイーク明けのIPO第1号という需給的なプラス材料があります。焦点はどの時点で機関収益が黒字化するかという点にあります。

比較的、IPOとしては当選しやすい銘柄となりますが、上場後の投資に関しても、収益計画をにらんで、株価の落ち着きどころを探したいところです。

IPOスケジュール

抽選申込(BB)期間 2018-05-16〜 2018-05-22
当選発表(公開価格決定)日 2018-05-23
購入申込期間 2018-05-24〜 2018-05-29

IPO当選株数
※単位は株

公募株数 2,500,000
売出株数(OAを含む) 10,092,000
当選株合計 12,592,000

IPO申込みにおすすめのネット証券

主幹事は大和、三菱の2社共同主幹事。ネットではカブドットコム、SBI、SMBC日興、マネックスからの参加が可能です。大株主は180日間のロックアップがかかっていますが、売出しも多いためにIPO時の需給的には厳しい展開が予想されます。

幹事証券リスト

証券会社割当率割当株数当選本数
主幹事大和証券51.50%5,639,20056,392
三菱UFJモルガン27.00%2,956,50029,565
幹事みずほ証券16.50%1,806,80018,068
SBI証券3.50%383,2003,832
SMBC日興証券1.00%109,5001,095
マネックス証券0.50%54,700547

株主構成

氏名比率ロックアップの有無
松本 恭攝21.55%上場日から180日間
オプトホールディング17.78%
日本政策投資銀行8.91%上場日から180日間
グローバル・ブレイン5号投資事業7.32%上場日から180日間
WiL Fund I,L.P.6.68%上場日から180日間
テクノロジーベンチャーズ3号投資事業4.86%上場日から180日間
YJ1号投資事業組合4.84%上場日から180日間
永見 世央2.70%上場日から180日間
リンクアンドモチベーション1.93%上場日から180日間
AT-I投資事業有限責任組合1.93%

業界内での競争は厳しい、収益の黒字化が鍵

インターネットを通じての印刷サービスは未上場のプリントパックやアスクル(2678)などが参入しており、競争は厳しくなっています。こうしたなかで、規模の追求を選考させてきましたが、収益的に黒字化の目処がどの時点で達成されるかが焦点となってきます。それに応じて株主還元の内容と規模も決まってくるでしょう。比較的当選しやすいIPOですが、参加については慎重に吟味する必要がありそうです。

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