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メドレー【4480】

  • メドレーが12月12日、マザーズに新規上場する
  • 医療・介護業界専門求人サイト、クラウド診療支援システム等を運営
上場市場 マザーズ
予想価格1,280円
上場日2019年12月12日
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天野秀夫
天野秀夫
メドレー(4480)のサムネイル
初値期待度3
上場後株価期待度4
上場時話題性4
事業成長性4
事業収益力3

メドレーが12月12日、マザーズに新規上場する/医療・介護業界専門求人サイト、クラウド診療支援システム等を運営

メドレー(4480)が12月12日、東証マザーズに新規上場する。同社は2009年に設立され、現在は同社と完全子会社のNaClメディカルの2社で構成されている。医療・介護業界専門求人サイト・人材採用システム「ジョブメドレー」、クラウド診療支援システム「CLINICS」、医療メディア「MEDLEY」などを開発し、医療ヘルスケア領域におけるインターネットサービスを展開している。

事業セグメントは全12月期実績で売上高の87%を占める「人材プラットフォーム事業」、同12%の「医療プラットフォーム事業」、同1%の「新規開発サービス」の3つ。「人材プラットフォーム事業」は成果報酬型の人材採用システム「ジョブメドレー」が主力サービス。同サービスは低コスト構造を武器にして国内医療ヘルスケア領域の事業所全体の約27%に相当する17万5000事業所が顧客となっている。

「医療プラットフォーム事業」は、医療機関向けに開発・提供しているオンライン診療システム「CLINICSオンライン診療」、クラウド型電子カルテ「CLINICSカルテ」や予約管理システム「CLINICS予約」がメーンサービスとなっている。医療機関からシステム利用料を徴収するビジネスモデルでクラウド診療支援システム「CLINICS」と総称している。

「新規開発サービス」は、10万件以上の介護施設情報を掲載するサイトサービス「介護のほんね」が中心サービス。顧客である介護施設への入居者紹介の成果報酬が主な収益形態となっている。

今期から連結決算に移行しており、2019年12月期業績は売上高46億7000万円、経常利益8100万円見通し。単独決算の前期は売上高29億3300万円、経常損失8700万円の赤字。なお、第3四半期末時点における経常利益は4億5000万円で、通期見込みを超過している。

メドレー(4480)の基本情報

企業名株式会社メドレー
会社URLhttps://www.medley.jp/
証券コード・市場 マザーズ (4480)
上場予定日2019年12月12日
業種 情報・通信業
事業内容人材採用事業および医療ヘルスケア領域におけるインターネットサービスの開発提供
本社所在地東京都港区六本木3-2-1
社長瀧口浩平
設立年月2009年06月05日
決算期12月末
上場前資本金50,000千円

事業の特徴と魅力

メドレー(4480)は、医療ヘルスケア分野における日本最大の人材採用システム「ジョブメドレー」を運営していることが最大のポイントです。売上高の約85%がこの人材採用事業から計上されており、介護施設情報サービスなどへの先行投資が続いています。そのため、収益的にはブレが出ています。

高齢化の進む日本において、医療従事者の不足や地域偏在といった課題は政策面でも大きな課題となっています。会社側では、ジョブメドレーの顧客基盤を活用し、病院、診療所、歯科診療所及び調剤薬局等の事業所に向けて様々なラインナップのSaaS(サービスとしてのソフトウェア)を自社サービス、他社連携サービスとして提供していくことに取り組むとしています。

大型のIPOで、初値は抑制されそうですが、機関投資家などの投資ニーズはありそうです。

初値予想

想定価格 1,280円
仮条件 1,280円〜 1,300円
公開価格 1,300円
初値予想 1,600円

初値予想と上場後の見込み

人材採用事業を主力とするメドレー(4480)の想定価格は1280円から試算した想定時価総額は353.6億円、市場からの資金吸収額は202.5億円でマザーズ上場の大型案件です。マーケットでは人気の高いクラウド関連でメディカル関連の側面も持ちます。12日は同社のみのIPOとスケジュール面での安心感もあります。

しかし、大型という規模感に加えて、大株主にベンチャーキャピタルが複数あり、ロック・アップが掛かっていない大株主もあります。また、業績面も不安定で、当期損益は今12月期で2期連続の赤字です。初値は穏健なスタートとなりそうです。

一方、医療関連銘柄は上場後に上値追いとなるケースが見られます。外資系証券が参画した幹事団構成などから、海外投資家の買いや国内機関投資家の買いが期待できそうです。

IPOスケジュール

抽選申込(BB)期間 2019-11-27〜 2019-12-03
当選発表(公開価格決定)日 2019-12-04
購入申込期間 2019-12-05〜 2019-12-10

IPO当選株数
※単位は株

公募株数 2,530,000
売出株数(OAを含む) 13,294,000
当選株合計 15,824,000

おすすめのネット証券

IPO主幹事が続く大和の主幹事銘柄です。幹事団はみずほ、三菱モルガン、外資系のクレディ・スイスと大手・準大手中心で構成されています。機関投資家や海外投資家を意識した構成とも言えるでしょう。

一方、大株主にはベンチャーキャピタルが複数みられ、中にはロック・アップも掛かっていないところもあります。第3位大株主にはグリー(3632)が位置しています。メドレーはグリーから2015年に、介護施設の検索サイトと介護・福祉関連のニュースサイトを運営するプラチナファクトリーの全株式を取得し子会社化したことがあり、同年にグリーは三井住友海上キャピタル、MRT(6032)とともに資本参加しました。

幹事証券リスト

証券会社割当率割当株数当選本数
主幹事大和証券73.91%11,696,000116,960
幹事みずほ証券11.30%1,788,80017,888
三菱UFJモルガン11.30%1,788,80017,888
クレディ・スイス3.48%550,4005,504

株主構成

氏名比率ロックアップの有無
瀧口 浩平21.76%上場日から180日間
豊田 剛一郎14.01%上場日から180日間
グリー(株)6.50%
MSIVC2012V 投資事業4.94%
インキュベイトファンド1号投資事業4.84%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
山田 進太郎2.77%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
白崎 杏輔2.77%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
イーストベンチャーズ投資事業2.77%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
ニッセイ・キャピタル6号投資事業2.77%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
日本生命保険相互会社2.63%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除

業績

売上高(千円)経常利益当期利益1株当たりの純利益純資産額1株当たり純資産額配当(円)自己資本比率自己資本利益率
2016年12月期(実績)729,408-429,041-449,080-19.4152,327-18.940.0011.8
2017年12月期(実績)1,712,49138,01235,6511.411,230,09947.140.0069.85.6
2018年12月期(実績)2,933,043-87,829-153,562-5.881,090,46841.260.0046.6
2019年12月期(予想)4,677,00081,000-414,000-16.210.000.000.00.0

機関投資家好みのビジネスモデル、業績の不安定感が懸念材料

メドレー(4480)は医療・介護業界専門求人サイトの「ジョブメドレー」運営企業として、スタートアップ時代から株式上場期待の大きい会社でした。人材採用事業がメーンながら医療関連は国内外の機関投資家が好む銘柄です。大株主に日本生命保険が入っていることも注目されます。

焦点は業績です。経常利益段階で赤字と黒字を近年は繰り返しており、安定感がまだ見られません。ここをどう評価するかが、上場後の株価パフォーマンスを決めてきそうです。

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