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マツオカコーポレーション【3611】

  • マツオカコーポレーションが12月13日、東証1部に新規上場
  • ユニクロが主要取引先のアパレルOEM製造メーカー
上場市場 東証一部
予想価格2,420円
上場日2017年12月13日
天野秀夫
天野秀夫
マツオカコーポレーション(3611)のサムネイル
初値期待度3
上場後株価期待度3
上場時話題性3
事業成長性3
事業収益力3

マツオカコーポレーションが12月13日、東証1部に新規上場/ユニクロが主要取引先のアパレルOEM製造メーカー

マツオカコーポレーション(3611)が12月13日、東証1部に新規上場する。同社は相手先のブランドで衣料品を製造するアパレル品のOEM(請け負い)メーカー大手で、アパレル企業、百貨店、スーパーなどの量販店を大手顧客に持つ。縫製業を開始した1956年創業の呉服店が前身で、1982年に韓国、1986年に中国での委託生産を開始している。縫製加工品を担う現在の海外工場は、中国を中心にミャンマー、バングラデシュ、インドネシア、ベトナムの5カ国で生産している。最新の機械設備の導入と人材育成に注力し、進出先のどの国で生産しても品質を維持できる体制を構築していることを強みとしている。

メンズ・レディースのフォーマルウエアからカジュアル・インナー・スポーツ・ユニフォームの各種ウエア縫製に対応できる技術力を持つ。なかで、インナーウエアは、バングラデシュで東レのグループ会社と合弁事業を展開し、ユニクロのヒートテックに代表される吸湿発熱、吸汗速乾に優れた機能素材を用いた生地開発に特化している。

現在、顧客企業のほぼすべてが日本企業で、このうち売上高の約7割を「ユニクロ」や「GU」を展開するファーストリテイリング向けが占める。今後は海外のファストファッション企業などへの営業拡大が企業成長の鍵となる。

なお、上場予定の発表段階では東証1部か2部か所属部は未定だったが、仮条件上限価格での公開価格決定で、東証1部直接上場の基準である時価総額250億円以上をクリアしたことから、1部上場となった。

マツオカコーポレーション(3611)の基本情報

企業名株式会社マツオカコーポレーション
会社URLhttp://www.matuoka.co.jp/
証券コード・市場 東証一部 (3611)
上場予定日2017年12月13日
業種 繊維製品
事業内容アパレル品のOEM製造
本社所在地広島県福山市宝町4番14号
社長松岡典之
設立年月1970年01月01日
決算期3月末
上場前資本金172,500千円

事業の特徴と魅力

マツオカコーポレーション(3611)は、メンズ・レディースのフォーマルウェアからカジュアルウェア、ユニフォームウェアまで、縫製加工品を海外工場において生産しするアパレル品のOEM(請け負い)製造企業です。

中国、ミャンマー、バングラデシュ、インドネシア、ベトナムの5カ国で生産しています。このうち主力は中国で8カ所で生産を手掛けています。また、バングラデシュでは東レのグループ会社との合弁会社となっています。ユニクロを展開するファストリテイリング(9984)やイオングループなどと取引しています。縫製加工を中心に、商品企画、素材生産、物流までの衣料品生産にワンストップで対応していることが特徴です。

初値予想

想定価格 2,420円
仮条件 2,420円〜 2,600円
公開価格 2,600円
初値予想 3,000円

初値予想と上場後の見込み

マツオカコーポレーション(3611)のブックビルディング仮条件価格は、想定価格2420円を下限として上限は2600円と上ブレて決定しています。東証1部としては仮条件上限価格でみた市場からの資金吸収金額49.9億円は、東証1部として小型の部類ながら、SGホールディングス(9143)、ヴィスコ・テクノロジーズ(6698)、グローバル・リンク・マネジメント(3486)と4社同時上場日にあたっていることが需給的なマイナス要因として働いています。

一方、仮条件の予想PERは9.3倍から10.3倍と割安感があり機関投資家好みの銘柄とも言えるでしょう。大幅な上昇は見込めませんが、堅調なスタートとなりそうです。上場後のセカンダリーは、SGホールディングスの動向にエネルギーは奪われることが予想されます。ただし、万が一、市場が東証2部となった場合は地雷を踏むことになり初値とその後の展開も波乱となるでしょう。

IPOスケジュール

抽選申込(BB)期間 2017-11-27〜 2017-12-01
当選発表(公開価格決定)日 2017-12-04
購入申込期間 2017-12-05〜 2017-12-08

IPO当選株数
※単位は株

公募株数 1,195,000
売出株数(OAを含む) 696,700
当選株合計 1,891,700

IPO申込みにおすすめのネット証券

主幹事を務める野村証券に公開株式の85%が集中しています。野村が主幹事のIPO銘柄では、11月28日上場のポエック(9264)がロケットスタート、10月5日上場のウェルビー(6556)、大阪油化工業(4124)が好スタートを切っていますが、9月29日に直接1部上場の西本Wismettac(9260)は公開価格割れの初値でした。野村はマツオカコーポレーション上場日の翌日も直接1部を目指すアルヒ(7198)の主幹事を務めることも気になります。

大株主のロックアップはほぼまんべんなくかかっています。従業員持株会に最も厳しい180日間で価格解除条項がないロックアップが掛かっていることは注目できます。ロックアップがない野村證券名義の保有玉がどの程度のスピードで売却されるかが懸念材料です。

幹事証券リスト

証券会社割当率割当株数当選本数
主幹事野村証券85.00%1,398,70013,987
幹事三菱UFJモルガン証券3.00%49,300493
SBI証券3.00%49,300493
みずほ証券2.00%32,900329
いちよし証券1.00%16,400164
岩井コスモ証券1.00%16,400164
エイチ・エス証券1.00%16,400164
SMBC日興証券1.00%16,400164
エース証券1.00%16,400164
東洋証券1.00%16,400164
ひろぎん証券1.00%16,400164

株主構成

氏名比率ロックアップの有無
松岡典之17.08%上場日から90日間
合同会社マツオカカンパニー14.36%上場日から90日間
(株)マツオカコーポレーション12.05%
(株)広島銀行4.23%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
野村證券(株)4.03%
みずほ成長支援投資3.28%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
合同会社パインヒルコーポレーション3.02%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
マツオカコーポレーション従業員持株会3.00%上場日から180日間
(株)ファーストリテイリング2.89%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
三菱UFJキャピタル(株)2.77%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除

過度な期待は持てないながらも玄人受けするか?

大口得意先のユニクロに代表されるアパレル品の海外OEM製造は5年前ならまだ成長三業として話題性もありましたが、現在では新鮮味はなく成熟産業と捉えられています。また、今3月期が前期比5.2%経常減益予想で2016年3月期をピークにして連続減益と業績が頭打ち傾向にあるのが気にかかるところです。

ただし、ブックビルディング仮条件が想定価格を下限にして上ブレ設定されたことは、機関投資家が比較的同社に対して好意的な評価をもっていることが伺えます。4社集中上場日のデビューというのが需給的にはやはりマイナスで、初値と上場直後の株価パフォーマンスに過度な期待はもてません。しかし、意外と機関投資家や法人の政策的な買い需要があるのかもしれません。

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