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ランサーズ【4484】

  • ランサーズが12月16日、マザーズに新規上場
  • フリーランスと企業のマッチングプラットフォーム事業を展開
上場市場 マザーズ
予想価格900円
上場日2019年12月16日
天野秀夫
天野秀夫
ランサーズ(4484)のサムネイル
初値期待度2
上場後株価期待度3
上場時話題性3
事業成長性4
事業収益力2

ランサーズが12月16日、マザーズに新規上場/フリーランスと企業のマッチングプラットフォーム事業を展開

ランサーズ(4484)が12月16日、東証マザーズに新規上場する。2008年4月に設立された同社は連結子会社2社と同社の3社で構成され、フリーランスと企業を仕事領域でマッチングさせるプラットフォーム「Lancers」を運営している。

同社のプラットフォームで、クライアントが依頼し、ランサー(仕事を受けたい(フリーランスユーザー)が受注できる仕事は、270種類以上あり、その主要な仕事内容としてはシステム開発・運用、デザイン・クリエイティブ制作、記事作成等がある。

クライアントには、オンライン上で、必要な時に必要な分だけ、他の手法と比較して短期間で、様々な業務の依頼ができるという価値を提供する一方、ランサーに対しては、オンライン上で働けることから、自分の能力を活かした仕事が選べる、好きな時間・場所で働けるという価値を提供している。

クライアントは大企業からベンチャーまで幅広く、累計登録クライアント社数は2019年10月時点で35万社超、累計登録ランサー数は100万人超、このうち2019年3月期中に報酬を得たランサー数は約8万人となっている。国内初のクラウドソーシングサービス企業として業界最大手の依頼数・実績数を誇っている。

直近では、多数のフリーランスを自社独自の要件に併せて発注管理したいという企業ニーズに対応したサービス「Lancers Enterprise」を大企業に対して営業活動を積極化させている。

2020年3月期業績は売上高34.4億円(前期比36.4%増)、経常損益は5.4億円の赤字(前期は0.9億円の赤字)と増収ながら赤字が継続・拡大の見通しとなっている。認知の獲得やブランドイメージの確立を目的として、テレビCMを含めた大規模プロモーションを実施していることが影響する。

ランサーズ(4484)の基本情報

企業名ランサーズ株式会社
会社URLhttps://www.lancers.co.jp/
証券コード・市場 マザーズ (4484)
上場予定日2019年12月16日
業種 情報・通信業
事業内容フリーランスと企業を仕事領域でマッチングさせるプラットフォーム事業の運営
本社所在地東京都渋谷区渋谷3-10-13
社長秋好陽介
設立年月2008年04月01日
決算期3月末
上場前資本金1,138,125千円

事業の特徴と魅力

ランサーズ(4484)の特徴は、2008年12月にサービス開始した国内初のクラウドソーシングサービス企業です。業界最大手の依頼数・実績数を誇り、仕事を依頼したいユーザー(クライアント)と、仕事を受けたいユーザー(ランサー)をオンライン上でマッチングさせるフリーランスプラットフォーム「Lancers」を運営していることが特徴です。

中でも、特定のランサーに仕事を依頼する「オンラインスタッフィングプラットフォーム領域」は、専門性が高く、依頼単価が高いことが特徴で流通総額の約9割を占めています。このほか、クラウドソーシング領域は、不特定多数のランサーに仕事を依頼する形態となっています。

初値予想

想定価格 900円
仮条件 660円〜 730円
公開価格 730円
初値予想 720円

初値予想と上場後の見込み

ランサーズ(4484)の想定価格から試算した時価総額は145.6億円、市場からの資金吸収額は75.9億円で、マザーズ上場の大型案件となります。

想定価格900円に対して仮条件価格は660円から730円に大幅にディスカウントされ、公開価格は730円で決まった経緯があります。仮条件及び公開価格が想定価格からディスカウントされた場合は、初値が公開価格を下回るリスクがあります。同日にベース(4481)、JMDC(4483)の上場が重なることもマイナスです。初値は厳しい展開が予想されます。

また、赤字上場であるとともに大株主のベンチャーファンド中心に大株主10位中6社にロック・アップが掛かっていないことから、上場後の需給も懸念されます。

IPOスケジュール

抽選申込(BB)期間 2019-11-29〜 2019-12-05
当選発表(公開価格決定)日 2019-12-06
購入申込期間 2019-12-09〜 2019-12-12

IPO当選株数
※単位は株

公募株数 1,600,000
売出株数(OAを含む) 1,400,000
当選株合計 3,000,000

おすすめのネット証券

ランサーズ(4484)の主幹事証券は大和証券です。テクノフレックス(3449)、マクアケ(4479)、メドレー(4480)と続いた主幹事4連発の最後です。幹事団構成で特徴的なのは、楽天証券SBI証券マネックス証券松井証券とオンライン証券専業4社が揃ったことです。

一方、大株主にはベンチャーキャピタルが複数見られます。上場時の売出しでそのほとんどを放出する見込ですが、「ファンドの出口案件」とのイメージが付く懸念があります。また、大株主ではありませんがコロプラ(3668)も株主で売出しに参加しています。

株主構成

氏名比率ロックアップの有無
秋好陽介56.79%上場日から180日間
グロービス4号ファンド投資事業8.97%
KDDI(株)5.41%
Globis Fund Ⅳ, L.P.5.24%
パーソルホールディングス(株)4.90%上場日から180日間
GMO VenturePartners 3 投資事業2.78%
(株)新生銀行2.10%上場日から180日間
AT-I投資事業有限責任組合1.06%
山田勝0.88%上場日から180日間
パーソルキャリア(株)0.86%

業績

売上高(千円)経常利益当期利益1株当たりの純利益純資産額1株当たり純資産額配当(円)自己資本比率自己資本利益率
2017年3月(実績)1,859,269-227,292-230,467-25.61344,871-101.480.0019.5
2018年3月(実績)1,910,656-351,693-354,393-39.381,010,936-138.590.0042.5
2019年3月(実績)2,522,476-93,681-17,629-1.96993,331-140.550.0042.3
2020年3月(予想)3,441,000-549,000-565,000-44.050.000.000.00.0

クラウドソーシング業界に強弱感が交錯

クラウドソーシングサービス企業のランサーズ(4484)の類似企業としては、クラウドワークス(3900)が上場済みで、未上場企業としては主婦を対象としたシュフティ、ライター特化型のShinobi・Repo、エンジニア特化型のClaudia・Bizseekなどがあります。「働き方改革」「副業・兼業の拡大」という時流が追い風に働いていますが、同社が赤字継続であるほか、クラウドワークスも今2020年9月期は営業赤字に転落見込みと業界の成長性に疑問符がついています。ただ、12月IPO組のマクアケ(4479)やフリー(4478)と同様に知名度が高くIPO期待が大きかった企業です。

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