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KHC【1451】

  • KHCが3月19日、東証2部に新規上場
  • 兵庫県播磨地域を主体に住宅事業を展開
上場市場 東証二部
予想価格850円
上場日2019年03月19日
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天野秀夫
天野秀夫
KHC(1451)のサムネイル
初値期待度3
上場後株価期待度2
上場時話題性3
事業成長性3
事業収益力3

KHCが3月19日、東証2部に新規上場/兵庫県播磨地域を主体に住宅事業を展開

KHC(1451)が3月19日、東証2部に新規上場する。同社は戸建注文請負、土地販売、建売住宅など住宅事業を展開する事業子会社5社の持株会社として2018年10月に発足した。その事業の前身は1981年10月に兵庫県明石市に設立された不動産仲介・住宅請負の勝美住宅に遡る。2005年に現在の日本アジアグループが資本参加し、2016年には完全子会社となった。

完全自由設計の注文住宅、リフォーム工事及び中大規模木造建築を行う「住宅請負」、土地販売を行う「分譲用土地」、建売戸建て住宅の販売を行う「分譲用建物」が主力事業。同車が展開する注文住宅の特徴は5つの事業会社ごとにブランドの差別化がなされていることにある。

環境や省エネに関心の強い顧客から低価格の住宅を求める顧客など幅広い層を対象とした「勝美住宅」。構造・性能にこだわりのある顧客を対象とした「明石住建」。子育て世帯や子育てに伴う健康志向の強い顧客を対象とした「住宅の横綱大和建設」。ライフスタイルにこだわりを持つ顧客を対象とした「パル建設」。建物のデザインや構造にこだわりのある顧客を対象とした「Labo」の5社だ。

グループは、兵庫県明石市を中心とし、東は阪神地区(西宮市、神戸市)、西は播磨地区(加古川市、姫路市)のエリアで連結子会社の12店舗及び事務所を拠点として特定地域内に集中したドミナント展開を実践している。この結果、大阪・神戸のベッドタウンである兵庫県播磨地域では一定のシェアを確保している。

2019年3月期の業績は、売上高が前期比2.1%減の132.1億円、経常利益が同10.5%減の7.1億円と減収減益の見通し。第3四半期(4-12月)経常利益は4.9億円で、通期予想に対する進捗率は約69%となっている。

KHC(1451)の基本情報

企業名株式会社KHC
会社URLhttps://www.khc-ltd.co.jp/
証券コード・市場 東証二部 (1451)
上場予定日2019年03月19日
業種 建設業
事業内容戸建注文請負、土地仕入及び販売、建売住宅の販売、建築物の設計・施工監理5社の持株会社
本社所在地兵庫県明石市花園町2-2
社長渡辺喜夫
設立年月1981年10月19日
決算期3月末
上場前資本金373,717千円

事業の特徴と魅力

顧客層とニーズで別れた5つの住宅事業ブランドを展開していることが最大の特徴です。事業エリアが兵庫県明石市を中心とし、東は阪神地区(西宮市、神戸市)、西は播磨地区(加古川市、姫路市)と関西のベッドタウンで、一定の需要は確保して行きそうです。大阪万博の開催効果は不透明です。

グループ会社で共同利用する不動産ポータルサイト「いい不動産プラザ」も運営しています。現在は日本アジアグループの完全子会社なので、上場後にどのような資本構成となるかが注目されるでしょう。

初値予想

想定価格 850円
仮条件 800円〜 850円
公開価格 850円
初値予想 890円

初値予想と上場後の見込み

KHC(1451)の想定価格850円から試算した想定時価総額は33.2億円、市場からの資金吸収額は15億円で東証2部上場の中型案件となります。ブランドが異なる住宅関連5社の持株会社で、事業内容、市場が東証2部という内容から派手な人気化は期待できません。

また、日本アジアグループが100%を保有し、その出口案件として見られことに加え、今3月期が減収減益予想というのもマイナス材料です。同日にミンカブ・ジ・インフォノイド(4436)とコプロ・ホールディングス(7059)が登場するのも逆風に働きます。

一方で、想定価格のPERは6倍、PBRは1倍割れと割安に設定されており、今期の年間配当予想も36円で配当利回り面で注目できます。初値の公開価格割れは回避出来るでしょうが、大幅な上昇は期待薄です。上場後は90日間のロックアップ期間でどの程度上値を慕うことが出来るかに関心が集まります。

IPOスケジュール

抽選申込(BB)期間 2019-03-01〜 2019-03-07
当選発表(公開価格決定)日 2019-03-08
購入申込期間 2019-03-11〜 2019-03-14

IPO当選株数
※単位は株

公募株数 200,000
売出株数(OAを含む) 1,564,000
当選株合計 1,764,000

おすすめのネット証券

主幹事証券は野村で、幹事団は三菱、SBI、藍澤と絞られた構成となっています。カブドットコムDMMからの参加も可能です。関西企業ですが、関西主力の証券は幹事団に入っていません。

一方、株主は日本アジアグループ1社です。IPOにあたって156万4000株を売り出しますが、引き続き200万株超の株式を抱えています。いずれ、この保有玉の処理も課題となってくるでしょう。

幹事証券リスト

証券会社割当率割当株数当選本数
主幹事野村証券93.05%1,641,40016,414
幹事三菱UFJモルガン4.35%76,700767
SBI証券1.73%30,600306
藍澤証券0.87%15,300153

株主構成

氏名比率ロックアップの有無
日本アジアグループ100.00%上場日から90日間

懸念材料と株価の値ごろ感の綱引き

営業エリアが明石市を中心とする関西エリアの住宅メーカーとして全国区的な人気を集めることは難しいでしょう。今期予想が減収減益、来期の消費税引き上げによる影響など気になる懸念要素がいくつか上げられます。

大株主の出口案件としてのイメージが強いことも気になります。株価の値ごろ感が働くことが支援材料で、あとは会社側の株主還元姿勢が焦点となります。

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