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カチタス【8919】

  • カチタスが12月12日、東証本則市場に新規上場
  • 中古戸建て住宅の買取再販業界トップ
上場市場 東証一部
予想価格1,640円
上場日2017年12月12日
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天野秀夫
天野秀夫
カチタス(8919)のサムネイル
初値期待度2
上場後株価期待度3
上場時話題性3
事業成長性4
事業収益力4

カチタスが12月12日、東証本則市場に新規上場/中古戸建て住宅の買取再販業界トップ

カチタス88919)が12月12日、東証本則市場(1部または2部)に新規上場する。群馬県桐生市に本社を置く、中古戸建て住宅の買取再販業界トップ企業で、中古住宅を調査、仕入れてリフォーム、販売までを一気通貫で手掛けるところに特徴がある。

通常では買い手がつかないような築年数20年から40年という古い一戸建て住宅を、リフォームで魅力ある住宅に蘇らせ、新築の半額程度で販売している。2012年7月に名証セントレックスを上場廃止になった「やすらぎ」が前身。株式非公開後は、投資ファンド「アドバンテッジパートナーズ」傘下で再建に取り組み、地域カバレッジの再構築、全国規模での不動産仲介会社との連帯強化、同業リプライスの子会社による営業エリアの拡大策を推進した。

その結果、販売件数は、2012年1月期の2484件から2017年3月期に3451件に、年1回以上の取引実績のある不動産会社は、2013年3月末の248社から2017年3月末には1644社にそれぞれ拡大している。

販売拠点は、地方都市を中心に2017年3月期末で全国に4事業所122店舗、店舗従業員数546名の規模となっている。2016年度の再販戸数はカチタスグループ全体で4402戸と、2位のべストランドの2074戸に圧倒的な差をつけ中古戸建住宅再販戸数ランキングで4連連続トップ(リフォーム産業新聞調べ)となっている。

また、2017年4月には、ニトリホールディングス(9843)と資本・業務提携を締結。顧客紹介、システムキッチンなど両社に共通するリフォーム商材の共同開発・仕入れ体制構築などでシナジーを目指す。なお、上場にあたって公募増資は実施せず売出しのみを行う。

カチタス(8919)の基本情報

企業名株式会社カチタス
会社URLhttp://katitas.jp/
証券コード・市場 東証一部 (8919)
上場予定日2017年12月12日
業種 不動産業
事業内容戸建て空き家を買い取り再生して販売する中古住宅再生事業
本社所在地東京都中央区新川一丁目18番3号新川中埜THビル4階
社長荒井健資
設立年月1978年09月01日
決算期3月末
上場前資本金3,778,871千円

事業の特徴と魅力

カチタスは、業績的には目を見張るものがあります。前身で名証に上場していたやすらぎと比べると大幅にレベルアップし、収益力は様変わりしています。

中古住宅再生事業という業態に新規性はありませんが、今3月期売上高は679億9800万円、経常利益64億4300万円予想で、2期前の2016年3月期と比べると、売上高は1.7倍、経常利益は1.9倍と新興企業にも引けを取らない変化率となっています。この売上高規模、想定時価総額644億円の企業にしては異彩の成長です。この事業拡大ピッチが今後も継続するかどうか、上場時の社長会見が注目されることになりそうです。また、筆頭株主であるニトリとのビジネス上の関係が、今後、どのような効果をもたらすのかも焦点です。

初値予想

想定価格 1,640円
仮条件 0円〜
公開価格 0円
初値予想 2,000円

初値予想と上場後の見込み

まず、カチタスは、日本住宅再生(株式非公開化目的に設立した会社)のTOBによる完全子会社化で2012年7月に上場廃止(最終株価624円)となった名証セントレックスに上場していたやすらぎが前身。再上場案件の色彩が濃く、また上場にあたって公募無し、売出しのみと投資ファンドの出口案件でもあります。想定価格から試算した時価総額は644億9000万円、市場からの資金吸収額377億6000万円と東証1部直接上場の案件として大型株の範疇です、同社上場の翌日にSGHD(13日)、アルヒ(14日)と大型上場が続くことから、初値パフォーマンスは厳しいでしょう。

但し、直接1部ということで機関投資家の需要がそこそこ生まれ、大和、みずほ、三菱と国内大手が久々に3社揃っての主幹事銘柄です。ニトリ(9843)との業務資本提携も注目材料。そして、何よりも直近の業績の伸びが大型株にしては珍しく大きいことが魅力です。意外と上場後は侮れない存在となりそうです。

IPOスケジュール

抽選申込(BB)期間 2017-11-27〜 2017-12-01
当選発表(公開価格決定)日 2017-12-04
購入申込期間 2017-12-05〜 2017-12-08

IPO当選株数
※単位は株

公募株数
売出株数(OAを含む) 23,025,300
当選株合計 15,097,900

IPO申込みにおすすめのネット証券

カチタスの当選本数は計150,979本で、同日上場の一家ダイニングプロジェクト(9266)の2898本の52倍強もあり比較的当選しやすい銘柄になります。オンライン取引窓口としては、大和証券、SMBC日興証券、岩井コスモ証券、SBI証券、マネックス証券の幹事団に加えて、岡三オンライン証券、カブドットコム証券から申し込むことができます。

一方、大株主構成はニトリホールディングス(9843)が筆頭で、上位10大株主のうち5つが投資ファンドで、いずれも売り出しに参加します。ただ、上場時にこれらが全て市場で吸収されてもなお、190万株超の保有玉がファンドに残り、これが上場後の売り圧迫要因として働きます。なお、海外売出し株式数は7,927,400株が予定されています。

株主構成

氏名比率ロックアップの有無
(株)ニトリホールディングス31.80%上場から180日間
アドバンテッジパートナーズ23.10%上場から180日間
SMS AIV Unlimited15.10%上場から180日間
Japan Ireland Investment Partners14.00%上場から180日間
(株)カチタス6.40%
新井健資1.80%上場から180日間
フォーティースリー投資組1.50%上場から180日間
AP Cayman Partners1.10%上場から180日間
星山敏秀0.90%
横田和仁0.30%上場から180日間

初値は期待薄でも意外性を秘める

再上場案件、投資ファンドの出口案件、東証1部直接上場の可能性が高い大型株、相場的に注目度が高くない住宅販売事業、そして、同社株上場の翌日にSGHD、2日後にアルヒと大型株の新規上場が3連チャン…と、初値を抑える材料が満載です。通常ならば、ブックビルディングへの参加は慎重姿勢にならざるを得ません。

しかし、業績の拡大は注目すべきものがあり、機関投資家の買いはそこそこ集まりそうです。市場の関心と人気は佐川急便のSGHDに奪われそうですが、意外と「裏銘柄」的な人気が出る可能性があります。

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