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Sansan【4443】

  • Sansanが6月19日、マザーズに新規上場する
  • クラウド名刺管理サービスのパイオニア
上場市場 マザーズ
予想価格4,075円
上場日2019年06月19日
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天野秀夫
天野秀夫
Sansan(4443)のサムネイル
初値期待度2
上場後株価期待度3
上場時話題性5
事業成長性4
事業収益力3

Sansanが6月19日、マザーズに新規上場する/クラウド名刺管理サービスのパイオニア

Sansan(4473)が6月19日、東証マザーズに新規上場する。同社は、法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」と個人向け名刺管理アプリ「Eight」の企画・開発・運用会社だ。

2007年6月に「株式会社三三」として発足して、同社と米国、シンガポールの現地連結子会社の計3社で構成されている。

売上高の96%を占める主力事業の「Sansan」は、名刺をスキャナーやスマートフォンアプリで読み取るだけで簡単にデータ化し、社外の人脈を社内で共有することができるクラウド名刺管理サービス。高度なAI技術により、企業内の人脈を管理・共有することが可能になるほか、社内の連携を促進する機能や顧客データを統合・リッチ化する機能を備えるビジネスプラットフォームとなっている。

「Sansan」の契約件数は2019年5月期第3四半期末時点で5738件、名刺管理サービス市場で81.9%のシェアを獲得している。また、月額課金という収益モデルなので、ユーザーが解約しない限り収益は維持できる。12カ月平均の月次解約率は1%以下となっている。

一方、無料で使える個人向けの名刺アプリ「Eight」は、スマートフォンで名刺を撮影するだけでデータ化され、手間なく名刺管理ができる。2012年のサービス開始以来、高精度の「自動読みとり」と「スタッフの手入力」を組み合わせた技術を背景に、データ化の速度と正確性には定評がある。異動や昇進などで名刺が変わった際には通知が届き、情報交換の機能も搭載している。

機能を拡充した有料サービスもあり、2019年5月期第3四半期末時点で235万人のユーザーを抱えている。

2018年5月期にテレビCMなど積極的な宣伝広告活動を展開した結果、赤字経営が継続している。2019年5月期も9億7600万円の経常赤字予想だが、売上高は100億円を突破する見込み。

Sansan(4443)の基本情報

企業名Sansan株式会社
会社URLhttps://jp.corp-sansan.com/
証券コード・市場 マザーズ (4443)
上場予定日2019年06月19日
業種 情報・通信業
事業内容法人向け名刺管理サービス「Sansan」及び個人向け名刺管理アプリ「Eight」の提供
本社所在地東京都渋谷区神宮前5-52-2 青山オーバルビル13F
社長寺田親弘
設立年月2007年06月11日
決算期5月末
上場前資本金2,812.501千円

事業の特徴と魅力

一般的にインターネット経由で必要な機能を必要な分だけサービスとして利用する仕組みをSaaSと称しますが、そのSaaS市場規模は、2016年の2倍に当たる約5800億円になる見通しです。その急成長の背景にはスタートアップ企業の相次ぐ参入や、SaaS企業のIPO、資金調達の活発化があります。

そのSaaS市場に位置しているのがSansanです。世界で初めて法人向けクラウド名刺管理サービスを提供を開始したベンチャー企業として、国内では圧倒的なシェア約82%を握るパイオニア企業です。

2019年3月にプロダクトコンセプトをこれまでの「名刺を企業の資産に変える」から、「名刺管理から、ビジネスがはじまる」へ刷新しました。

初値予想

想定価格 4,075円
仮条件
公開価格
初値予想 4,100円

初値予想と上場後の見込み

Sansan(4473)の想定価格は3650円~4500円の範囲とされており、その平均価格4075円で試算した想定時価総額1219億7000万円、市場からの資金吸収額は351億9000万円と、マザーズ上場の大型案件となります。高い知名度とクラウド関連という事業面での魅力に対して、高い資金吸収額、公開株式数が863万6500株と多い点がネックです。また、ファンドの出口案件と見られることも初値を抑え込む材料として働きそうです。

昨年の新興市場への大型上場となったメルカリ(4385)は公開価格から66%高の初値で、MTG(7806)は同21.5%高のデビューでした。しかし、その後の両銘柄の株価は下落トレンドで、ほぼ初値天井となっています。まずは公開価格の決定水準に注目しましょう。株式市場の地合いも昨年ほど良好ではないので、投資のタイミングは上場してからでも良さそうです。

IPOスケジュール

抽選申込(BB)期間 2019-06-03〜 2019-06-06
当選発表(公開価格決定)日 2019-06-07
購入申込期間 2019-06-11〜 2019-06-14

IPO当選株数
※単位は株

公募株数 500,000
売出株数(OAを含む) 8,136,500
当選株合計 8,636,500

おすすめのネット証券

主幹事証券は6月12日上場のユーピーアール(7065)に続く野村です。大手揃い踏みの幹事団構成となっています。昨年のメルカリ(4385)と同様に準大手、中堅証券参加が限られています。売出しの一部は北米を除く海外に売り出される模様で海外投資家のニーズも注目されます。幹事団にはありませんが、カブドットコム証券DMM株からの参加も可能となっています。

一方、大株主のロックアップは比較的緩やかで、ベンチャーファンドには解除条項が付与されています。このほか、大株主以外の公開前株主にはサイバーエージェント、日本郵政キャピタル、セールスフォース・ドットコム、光通信、日本経済新聞社が名を連ねています。

幹事証券リスト

証券会社割当率割当株数当選本数
主幹事野村証券未発表
幹事SMBC日興証券未発表
大和証券未発表
みずほ証券未発表
SBI証券未発表
三菱UFJモルガン未発表
楽天証券未発表
マネックス証券未発表
極東証券未発表

株主構成

氏名比率ロックアップの有無
寺田親弘35.90%上場日から90日間
DCM Ventures China Fund(DCM VII), L.P.6.67%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
(株)INCJ5.72%
(株)SMBC信託銀行(特定運用金外信託口5.62%継続保有の意向
Sansan従業員持株会4.83%上場日から180日間
ジー・エス・グロース・インベストメント(同)4.27%
A-Fund, L.P.4.21%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
富岡圭3.45%上場日から90日間
ニッセイ・キャピタル5号投資事業有限責任組合2.96%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除
EEIクリーンテック投資事業有限責任組合2.27%上場日から90日間、但し公開価格の1.5倍で解除

知名度は抜群だが、株価に不安感

「早く言ってよ~」とつぶやく俳優の松重豊さんと野間口徹さんのコミカルな演技が秀逸なテレビコマーシャルで知られる法人向け名刺管理サービス『Sansan』を手掛ける企業として知名度は抜群です。昨年のメルカリ(4385)、MTG(7806)に続き、上場時に時価総額1000億円超のユニコーン企業となります。

ここ数年、上場の噂が先行していた企業で、ビジネスモデルからも企業としては注目出来ます。ただ、積極的な広告宣伝費などから2014年5月期から2019年5月期まで6期連続の赤字、ファンドの出口案件というイメージが強く株価の面では警戒感が先行する銘柄です。企業知名度と株価が対立する銘柄となりそうです。

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