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物色テーマ:バラスト水規制

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株の教科書.com編集部
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株式市場では投資家の人気を集めるテーマ材料が存在する。株式市場の地合いや時流をにらんで、物色テーマに沿った銘柄が買われる。昭和の時代にもてはやされた「ウォーターフロント」「含み資産」などがその典型だが、今回は「バラスト水規制」を取り上げる。

バラスト

環境保護を目指す「船舶バラスト水規制管理条約」

外航船舶に対する「船舶バラスト水規制管理条約」が2017年(平成29年)9月8日に発効することが決まり、国土交通省のホームページで開示されている。この条約では発効後5年以内に、外航船はバラスト水処理装置を設置することが求められる。船舶は船体を安定化させるためにバラスト水の注排水を行うが、この際にバクテリアや水生生物を外来種として取り込んで外航船が排出した場合、生態系への悪影響が問題視されており、この国際条約は日本が主導したものでもある。

株式市場ではバラスト水の殺菌・中和を行う「スムーズフローポンプ」を手掛けるタクミナ(6322)を中心に株価が動きだしているが、その物色人気は予想以上に持続している。その背景にあるのは「潜在需要規模」だ。

2016年(平成28年)6月に三井住友銀行が発行したレポート(バラスト水対応需要が見込まれる造船・舶用機器業界)では、発効前の1年間と条約発効後5年間程度にわたり毎年5千億円を超える需要の創出が見込まれるという。造船不況が叫ばれるなか、合計すると3兆円のマーケットが生まれることになる。株式市場では、その業績へのインパクトが次第に意識され始めている。

おわりに

別表に示した以外の関連株としては、アサカ理研(5724)、住友電工(5802)、木村化工機(6378)などが思惑視されているが、業績インパクトの面では中小型株へ関心が予想される。新たな国策テーマとなった「バラスト水規制」。物色人気はひとまずタクミナ(6322)と内海造船(7018)がリードしているが、寺崎電気産業(6637)などへ拡大し始めている。

主なバラスト水規制関連銘柄
銘柄コードポイント
クラレ3405繊維、化学品メーカー。高精度フィルターと薬剤を合わせたバラスト水管理システムの技術を持つ。
三浦工業6005産業小型ボイラーの国内シェア5割超。メンテナンスが安定収益。
タクミナ6322精密ポンプのメーカー。バラスト水処理の薬剤を注入するスムーズフローポンプを製造している。
パナソニック6752総合電機メーカー大手。子会社が開発したバラスト水の薬液処理によりシェア獲得を狙う。
三井造船7003造船大手。「オゾン利用によるバラスト水処理システム」が国の型式を取得。他社への販売にも積極的。
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