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物色テーマ:核酸医薬

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株の教科書.com編集部
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遺伝子情報をつかさどるDNA(デオキシリボ核酸)とRNA(リボ核酸)という物質を「核酸」(オリゴヌクレオチド)と言う。その核酸を医薬品に用いたものが「核酸医薬」だ。遺伝子治療と並び今後期待される創薬技術だ。

難治性の高い病気に対抗できる核酸医薬が注目される

難治性の高い病気に対抗できる核酸医薬が注目される

医薬品をタイプで分類すると、3種類上げられる。1つめが「低分子医薬」。医薬を数十個の原子で構成された小さな分子にすることで、身体や血液に吸収されやすくする。それによりクスリの成分が臓器や疾患の局所に届きやすくなり、効果を発揮する。ただ、局所に到達するまでに他の部位にも影響を及ぼすため、副作用が出やすいという欠点を抱えている。

2つめの「抗体医薬」は、特定の標的(抗原)に結合する性質をもつ「抗体」を使ったクスリ。癌(がん)であれば、がん細胞だけに結合させてがん細胞を死滅させる。他の部位に影響を及ぼさないので、低分子医薬のような副作用が出にくいという利点がある。

そして3つめが核酸医薬。例えばがん細胞はDNAとRNAを通じて悪性のがん細胞を増殖させる。そこで、その原因をつくるRNAを標的とし、がん細胞がつくられないようにする。病原となるタンパク質が見つからない、難治性の高い病気でも、核酸医薬なら対抗できるとして注目されている。

骨肉腫や乳がんなどの癌治療やアトピー性皮膚炎、変形性関節症、さらにはエイズなどの治療が可能になると見られている。治療できる範囲が拡がるとして期待が高まる一方で、どういう副作用があるのかまだ解明されておらず、核酸の生体内での不安定さや、体内でどう制御するかといった課題も多く残っているという。また、基本特許の多くを欧米企業が独占しており、国内企業は出遅れている。そのため、核酸医薬技術獲得のための出資、買収も増えている。

おわりに

日本においても核酸医薬は開発が進んでいるものの、当局からの承認はまだゼロ。治療可能分野は、癌(がん)、アトピー性皮膚炎、変形性関節症治療などに有望とされる。ジーンテクノサイエンス(4584)、オンコセラピー(4564)、スリー・ディー・マトリックス(7777)、森下仁丹(4524)なども関連企業だ。

主な「核酸医薬」関連銘柄
銘柄コードポイント
新日本科学2395前診療試験受託で最大手。核酸医薬開発を行う「ウェーブ・ライフ・サイエンシズ」(本社・シンガポール)を設立し経営支援。
三菱ガス化学4182今年8月に核酸医薬の研究開発を行うベンチャー企業「ベルタスインシリコ」(本社・東京都渋谷区)に2億5000万円を出資、持ち株比率は21.7%。
ナノキャリア4571創薬ベンチャー。今年7月に核酸医薬のデリバリーに関する特許査定を米・特許商標庁から受けた。
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