トヨタ広報窓口の交代劇/余波はサッカーJ2チームに
トヨタ(7203)の「広報」部門に、何やらバタついている雰囲気がある。日本を代表する企業ゆえ、何をどう世間に発信するかは非常に重要であり、ちょっとしたミスで世論の強い批判を受けかねない。そのかじ取りを担う部署の動向は、トヨタにとって重要であることは言うまでもない。
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2年で広報部長が転出
1月1日の定例人事で、広報部長が交代した。「就任してたった2年での交代はやや異例。しかも異動先は日野自動車(7205)への出向。飛ばされたと見る向きもある」(ベテランの自動車担当記者)と言われている。
その理由は様々に想像されているが、有力視されているのが、『トヨトミの野望』ではないかというもの。昨年10月に出版された小説だが、タイトルから察せられる通り、トヨタをモデルにしたもの。その内容はショッキングで、トヨトミ創業家の御曹司が美人局にはめられ、それを社長と副社長が奪還しに行くといった、普通では考えられないシーンから始まる。その他のエピソードも嘘くさいものが多いが、トヨタが公式にやってきたことをベースに物語は進行し、つまりはトヨタ中興の祖とも言われる奥田碩元会長から、創業家出身の豊田章男現社長への経営委譲をめぐるドラマを小説仕立てにしたもの。
出版直後から、「よくトヨタは、この本の出版を認めたものだ」と業界関係者も口にしていた。そんなことから、この小説が出たことで、広報部長が外されたのではないか、という見立てが囁かれている。
さらに後任人事も、見る者が見れば意味深だ。
「2人が広報の業務を引き継ぐようだが、片方は豊田章男社長を補佐してきた人物。そしてもう片方は、奥田碩元会長の秘書的な業務をしてきた人だ」(前出・記者)
広報絡みでは、もう一つ話題がある。元広報部長だった常務役員が、Jリーグの名古屋グランパスエイトの社長に就任する。同常務役員は、トヨタが女性活用をアピールするため抜擢した外国人の女性役員を広報担当に就けるのに伴い、広報部長から外れた人物。
「グランパスは昨年、J2への降格が決まった。その責任は、トヨタが送り込んだ専務の経営判断だと言われている。同専務はグランパスから離れたが、チームは混乱しており、その収拾役を新社長は務めるのだろう」(スポーツジャーナリスト)
トヨタの本業以外での活躍にも、広報部門は強く関与している。
おわりに
トヨタの株価は昨年12月から7000円をはさんでの高値もちあい状況。メキシコ工場圭角に絡んでトランプ次期大統領から名指しで批判され、その対応が関心を集めている。日本最大の時価総額22兆6000億円規模を誇るトヨタの動向は日本市場にとっても影響大だ。
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