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東芝の上場廃止問題/3月中旬にヤマ場

株の教科書.com編集部
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東芝(6502)の顧問クラスの話。「マスコミは今、東芝が瀬戸際だからと取材を掛けているが、そんなに急がなくてもいい。あの会社はまだまだ粘り腰で、こういう状況がまだまだ続くと見ていい。株主総会以降も、今みたいな状況が続いているだろう」。マスコミから伝えられる東芝問題はどこか危機感がないのはこんな声が存在するためでもある。

債務超過で8月1日に2部降格

債務超過で8月1日に2部降格

東芝は今、上場廃止の危機を迎えている。今後のスケジュールを改めて確認すると、2月14日に第3四半期決算書を提出できず、東証から「遅延」の承認を受けた。1カ月後の3月14日までに決算を出さないと上場廃止となる。しかし、厳密には期限から8営業日、つまり27日まで猶予はある。

一方で東芝は、2015年9月15日に「特設注意市場銘柄」に指定され、昨年9月15日に提出した「内部管理体制確認書」の内容では不十分として、東証は指定を「継続」。3月15日までに改めて内部管理体制確認書を提出しなければならない。これを提出すると同時に東芝は、「監理銘柄」に指定される。

3月中旬がひとつのクライマックスだ。

また東芝は、3月31日の期末に恐らく債務超過となる。債務超過となると1部上場会社は2部に降格となる。ただ、債務超過が確定するのは6月の株主総会を経てなので、その時点で東証が正式に2部降格を決定し、8月1日に降格となる。

その6月には、3月に提出した内部管理体制確認書の審査結果が出る見通しだ。指定解除か上場廃止となる――。

このように、上場廃止をめぐって綱渡りの状況が東芝を待っている。それを、ぬらりくらりとやり過ごしていくというのだろうか。それはそれで、凄い。

その中で東芝は、半導体事業を売却し、債務超過を解消せねばならない。かつ、決算会見で綱川社長が述べた通り、「社会インフラ・エネルギー・電子デバイス、ICTソリューション、この3本で特に社会インフラを中心に今後しっかりやっていく」作業に取り組み、今後の収益を取っていかねばならない。

おわりに

「社会インフラと言うが、V字回復した日立(6501)ですら、GE、シーメンス、IBMらとどう伍していくか展望が見えづらい。資本不足の東芝はどうそれを乗り越えるのか。それが見えない。それ以前に、上場を維持できるのかが気掛かりだ」(アナリスト)。

東芝の不正会計は、歴代社長が現場に「チャレンジ」を強要したからだが、今こそ東芝には本当のチャレンジが求められている。

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