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原発ゼロ政策はまやかしか/「希望」の踏み絵に「原発」は無し

株の教科書.com編集部
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原子力規制委員会は10月4日、東京電力(9501)の柏崎刈羽原子力発電所の安全基準について「適合」と見解を出した。東京電力管内の原発再稼働に向け、一歩進んだ形となった。

再稼働は黙認か

再稼働は黙認か

ところで、総選挙に向けて小池新党こと「希望の党」が台風の目となっているが、「原発ゼロ」を公約に掲げている。しかし、「本当に希望の党が原発ゼロを目指しているのかは怪しい」との声があちらこちらから聞こえてくる。

例えば、日本共産党の事務局幹部の見方。「我々はずっと民進党と野党共闘を求めてきた。しかし、そのネックになっていたのは脱原発。共産党は再稼働に反対していたが、連合が頑なに拒んでいた。電力総連が強く反対していたからだ。その連合が突然、原発ゼロを唱える小池新党との統合に動いた。小池知事の方針を細かく見ると、原発ゼロを『検討する』だけで、そもそも再稼働について触れていない。これが希望の党の原発政策であり、原発ゼロはまやかしの公約に違いない」。

希望の党は公認候補に「政策協定書」への署名を求め、これが民進党からの鞍替え組らに対する〝踏み絵〟だと話題になった。ところが、その10項目の中に脱原発に関する事項がなかった。そのため、「希望の党は、脱原発政策は二の次なのではないか」とも見られている。

希望の党は10月頭に公認候補者に対して、同党の公約文書を配布した。「守るべきものはしっかり守る。変えるべきものは大胆に変える」とのスローガンと、「9の公約」が列挙されている。その4番目に「原発ゼロへ」が掲げられ、「『2030年までに原発ゼロ』を目指します。徹底した省エネで、エコ社会に変えていきます」と明記されている。

これについて、民進党からの鞍替え議員は次のように説明する。「原発問題はややこしいので、電力総連に問い合わせをした。すると、『2030年までに何をすべきか、そのロードマップづくりをする。工程表の検討を行うということです』という説明だった。再稼働については、一切言及しなかった」

関係方面は、希望の党の脱原発方針にいかがわしさを感じている。仮に希望の党が政権与党となった場合、脱原発を唱えつつ、再稼働は進めるということなのだろうか―。

おわりに

なお柏崎刈羽原発は、新潟県の反発で再稼働まで3~4年はかかる見通しだ。そのため、東京電力の株価はこのニュースに動意薄だったが、再稼働すれば、東京電力の収益は年間1000億~2000億円改善するという。東京電力にとっては、時間がかかっても「GO」サインが欲しい案件だ。

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