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マツダ「スカイアクティブX」の真価/脱エンジンの弊害多い

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株の教科書.com編集部
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イギリスのテリーザ・メイ首相が来日した。イギリスというと7月26日に、「脱エンジン」宣言を行った。2040年までにガソリン車やディーゼル車、いわゆる内燃機関で動く自動車の販売を禁止するというもの。フランスに続いての宣言で、ドイツは既に2030年以降の禁止を採決している。米カリフォルニア州や中国も脱エンジン車の方向に舵を切っておりこれで一気に電気自動車(EV)に切り替わるとも報じられている。

エンジンの世界チャンピオン

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ところが、そうした見方はあまりに拙速だと指摘もされている。

「脱エンジンを宣言したものの、具体的にどうするのかが明らかになっていない。単純に考えても、例えば販売禁止の期日を迎えた日にディーラーに残っている在庫車はどうするのか。また、中古のガソリン車はすべて廃車にするのか。そして、海外で買ったガソリン車を持ち込むのはどうなのか。そうした個別の問題が全く議論されていない。現時点で、本当に2040年に脱エンジンが実現するかは非常に不透明」(経産省関係者)と指摘する声がある。

また、欧米のような電力インフラが整っている国ならともかく、アフリカのような電線が通っていない地域でEVが果たして成り立つのか。電力インフラがあっても、停電が頻発する地域も多い。停電になれば充電できなくなるEVでは非常に不安だ。そんな地域で脱エンジンは受け入れがたいはずだ。

とはいえ、温暖化対策のため自動車が出すCO2は削減しなくてはならない。かつ、ディーゼル車が出す窒素酸化物(NOx)や粒子状物質(PM)も削減しなければならない。そこで注目されているのが、マツダ(7261)のエンジン「スカイアクティブ」の技術だ。

資本力の小さなマツダは戦略的に内燃機関の技術開発に投資を集中させている。そこで達成させたのが8月8日に発表した次世代エンジン「スカイアクティブX」。現行のスカイアクティブGの燃費をさらに3割向上させたという。この技術を軸にマツダは、マツダ車から排出されるCO2を2030年までに50%、2050年には90%削減すると目標を示した。

「このスカイアクティブXは、通常のエンジンより割高だが、ハイブリッド車やEVよりも割安で展開できる。充電に不安のある地域で、環境対応のあるエンジンとして普及させる戦略だ」(自動車担当記者)という。世間の目がEVに向いている間に、マツダはエンジンの世界チャンピオンを目指している。

おわりに

マツダは8月4日にトヨタ(7203)との業務資本提携を正式に発表した。この提携の理由にも「電気自動車の共同技術開発」が含まれている。2012年後半から上昇を開始したマツダの株価は2015年、2016年と年間足で「陰線」。今年は8カ月間、弱含みもみ合いが続いている。相場のリズム的にはそろそろ浮上してきてもおかしくないタイミングだ。

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