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いまだトランプ砲におびえる日本企業/対話窓口にペンス氏との「福音」も

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株の教科書.com編集部
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2月10日に行われた、安倍首相とトランプ大統領による日米首脳会談。日本の産業界に好戦的な姿勢を示してきたトランプ氏の発言やツイッターもあり、経済界は固唾を飲んで見守っていた。しかし、結論は先送り。経済問題は、麻生副総理とマイク・ペンス副大統領による「経済対話」で協議することとなった。その枠組みは、4月に予定されるペンス副大統領の来日時に詰めることとなるようだ。

産業界に残る不安感

産業界に残る不安感
「準備万端でアメリカとの経済摩擦に対峙する準備をしてきたが、肩透かしを食らったような感じ。今回、手柄は外務省に取られたと経産省は言っている」(経産省詰め記者)。
安倍政権では経産省が政策をリードしてきており、一方の外務省はトランプ氏の当選すら見誤り、日米首脳会談も1月に設定できず、ずっと臍(ほぞ)をかんできた。
「ところが、今回は〝トランプに先んじる〟をキーワードに首脳会談のシナリオを描き、これが功を奏した。トランプ政権の閣僚は議会承認が遅れており、政権の態勢が定まっていない。その間隙を突き、安倍首相自らがトランプに方向性を示すことで、日本が主導権を得る作戦だった。これが功を奏した」(アナリスト)。
経済対話の担当者も、安倍首相側が麻生「副総理」を指名したことで、大統領側もナンバー2のペンス氏で応じた。経済協議ではウィルバー・ロス商務長官や通商会議のピーター・ナバロ委員長といった強硬派が担当すると見られていたが、日本企業が多数進出しているインディアナ州の知事を務めていたペンス氏は、日本の産業界にも理解があると見られている。最も良い落とし所で落ち着いた形だ。
ただ、日本の産業界の不安感はぬぐえない。ちょうど第3四半期決算の時期と重なったこともあり、メキシコでの生産やNAFTAに関する質問が各社に寄せられた。それに対して、JFE(5411)や日産(7201)、東レ(3402)などは「計画通りに進める」と述べたが、旭硝子(5201)は生産設備の増強の見直し検討を明らかにし、日清紡(3105)はメキシコ新工場計画の白紙撤回にも言及。まだトヨタ(7203)に対する大統領ツイッターの〝指先介入〟の影響は残っているようだ。

おわりに

なお、多くの企業は「今後の動向を注視したい」(トヨタ)、「NAFTA交渉を注視」(パイオニア、6773)と、政府方針に従い、判断の〝先送り〟の姿勢を示している。時間が掛かっているトランプ政権の閣僚、政治任用ポストの骨格が固まるまでは空白期となるだろう。

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