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思ったより安定している東証REIT指数

思ったより安定している東証REIT指数

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葉山
葉山

節分天井彼岸底とはよく言ったもので、今年はアノマリーがバッチリ効いている。下記のグラフの通り、2月の初旬より急落したTOPIX。そして、それをしり目に東証REIT指数は1.5%だが、週足でプラス圏の推移となっている。

東証REIT指数とTOPIXの比較

指数では配当分を考慮していないので、実際はもうちょっと良い数字になりそうだ。三鬼商事が毎月発表している下記のオフィス市況を見てみても、オフィスビルの新規供給はかなり捌けている状況で、空室率10%となっており、募集賃料も月坪27,000円とコンスタントに上がってきている。

平均空室率

以前は玉突きで稼働率が若干悪化していた中古のオフィスビル市況も平均空室率3%以下、募集賃料も月坪19,500円と2014年の春につけた底値からコンスタントに上がってきている。2月から始まった急落がどこまで影響するかによるが現時点では悪影響は出ていないような気がする。

新規上場の投資法人、その後

上記のような市場悪化の中上場した投資法人に関して、上場後の投資口価格の推移を見てみる。2月にはCREがスポンサーとなって、物流施設に投資するCREロジスティクスファンドと、PMで有名なXymaxがスポンサーとなって、都心5区に資産を集中させ、オフィスビルに過半以上を投資しているザイマックスリートの二つが新規に上場した。

既述の通り市場が大荒れで、ボラティリティが高まっていたため、共に投資口価格は正直冴えない。ただ、出来高を見てみると下記グラフの通り29日にCREロジスティクスファンドにインデックス買いが入ったようだ。ここで急いで買ってはいけないと思う。

CREとXymaxの株価推移

現在の両投資法人の配当利回りは5%前後で、後で説明するが、他のREITと比較して、時価総額や資産規模的に正直買いに動けない。まずは、インデックス買いが終了し、決算がしっかり出てくる来月以降の動きをキチンと見ることから検討を始めようと思う。

配当利回りとNAV倍率から見た割安な銘柄とは?

J-REIT全体の配当利回りとNAVの関係を一旦まとめてみる。近似線からの乖離を基に、割安銘柄5つを選んでみると、配当利回りは4~5%ぐらいの銘柄が多く、NAV倍率は0.9倍前後だった。その中でも最も割安となっているのが、8958のグローバルワン不動産投資法人だ。

J-REITの配当利回りとNAVの関係

割安なことは運営側も分かっていて、去年の11月に役員会で自己投資口の取得を決議し、2018年2月28日までに2,500口、約10億円分を買い付けている。11月中旬に9万前半で、配当利回りが4.5%程度あった投資口価格は、買取期間中約14%の上昇を記録し、今では4%を切る水準まで下がってきた。

さらに、自己投資口の取得だけでなく、流動性向上のために投資口の分割も行い、運営会社は投資口価格の上昇に躍起になっていると思われる。その為、3月末に配当権利落ちがあったが、J-REITの中で最も割安と推定されるこの投資法人はまだまだチャンスがあると思っている。

東証REIT指数とグローバルワンの投資口価格の推移を添付の通り、まとめてみた。グローバルワンは去年の夏以降割安に放置されており、自己株式の取得を契機に見直し買いが入っていると思われる。

現に、直近の投資口価格も東証REIT指数よりもいい結果を出している。この投資法人はもうちょっと見る価値がありそうだ。

投資主体別動向から見た海外投資家の状況はどうか?

J-REIT相場全体で考えると、アベノミクス以降コンスタントにチャンスで買っている海外投資家が去年の秋以降継続的に買っている。

東証REIT指数と主体別売買動向

これまで、アベノミクス開始、黒田バズーカ、マイナス金利とプラスのイベントではコンスタントに買ってきた海外投資家が特にイベントはないものの2月の下落相場でも買ってきているのは一考に値する。

彼らは一定の条件を満たす限り、買ってきそうな感じで、今回は海外の情勢や日本と各国の利回りのスプレッドを基準に投資しているような気がする。2017年は投信の売却やオフィスの大量供給が開始する2018年問題などでJ-REITは国内投資家から売られる傾向にあったが、売られた結果、割安と見た海外投資家が買ってきて、相場は反騰傾向にある。

4月からの新年度相場に入り、運用難の金融機関からも4%を超える配当を見て、買われる展開になれば、面白いかもしれない。

US-REITは軟調な動き、これから本当に買えるのか?

アメリカのREITを見てみると、去年の夏につけた最高値をそれ以降更新せず、そのまま2月に起きた下落により、調整に入っており、以前読んだことがある景気サイクル論的には株価、そして投資口価格的に非常にネガティブな状況が続いているらしい。どうしても、積極的になれない。

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