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2018年はどうなる?今年以降のJ-REIT相場を分析

2018年はどうなる?今年以降のJ-REIT相場を分析

葉山

今回は、残念だった2017年のJ-REIT市場の総括から、2018年以降のJ-REIT相場に関して分析する。シンガポール市場のような復活があるのか楽しみだ。

2017年はJ-REIT市場にとってどんな一年だったのか?

まず、2017年の募集賃料と空室率は共に年間を通して、良化を見せていた。具体的には、新築ではなく、中古オフィスビルの募集賃料は、月坪18,300円から18,900円弱まで上昇している。2018年問題とまで言われた、新規供給が始まるが3%超の上昇を見せた。

更に、稼働率は3.16%から2.88%まで良化し、3%を切る水準となっている。ほぼ満室稼働で、グラフの通り賃料の上昇が続いた一年だった。

このように好調な不動産市況の一方、J-REIT市場はずっと下落だった。2017年の1月に1,900ポイント付近だったインデックスは日銀の買いも虚しく、1,600ポイントをボトムに少し戻した格好で一年を終えた。

結果的に、年間15%以上の下落。26年ぶりの高値で終わった株式市場とは大違いの一年だった。2015年、2016年は2,000ポイントを目指して上昇した時期もあったのに、2017年は本当に冴えなかった。

J-REITって本当に美味しいの?各国REITとの比較

各投信が出しているレポートを分析し、まずは各国の配当利回りと長期金利とのスプレッドを確認する。グラフの通り、日本のそれはヨーロッパ各国のスプレッドと同水準となっている。

ただ、これからも緩和が続く日本と政策金利の上昇から、スプレッドが縮小を始めるだろう欧州やアメリカと比べると、日本はまだスプレッドが取れそうな気がする。

次に、豪州を含めたアジアに関しては、需給の悪化から一時的に落ちていたシンガポールのオフィス市況も回復し、スプレッドは3.3%となっている。香港や豪州のオフィス賃料は2010年より上昇を続けている一方で、金利上昇が抑えられており、スプレッドは2%前後となっている。

各国と比較してみて、日本のREIT市場は現在も最も魅力的な市場と言えそうだ。

結局、買うのは個別銘柄なのかインデックスなのか

これまでの考察の中で、世界の中の日本、そして日本の不動産市況を見てきた。現時点で、どう見ても日本の市場にはチャンスがありそうだ。ただ、実際に投資を考える際に、どう投資するか考えなくてはいけない。

2017年のJ-REITのトピックと言えば、2013年に決まった自社株買いが実行されたことだと思う。自社株買いは、株式市場と同様に株主還元の一つで、市場に発行した株式を買い戻すこと。経営陣が、自社株が安い又は市場に有望な投資先がなく、資金の有効利用が出来ない時に使う。なお、自社株買いで購入された株は、消却されることで、収益は一定でも株数が減ることで、一株利益や資産価値が向上し、利益率が結果として上がる。

この自社株買いを2017年に行ったのが、インベスコ、いちごホテル、日本リテールの3投資法人で、それぞれについて見ていこう。

インベスコオフィスジェイリート投資法人

チャートを見るとすぐ分かるように、2017年4月中旬に運用ガイドラインを変更し、インベスコの自己投資口の取得及び消却に関する規定を追加した。その後、6月中旬から7月中旬まで自社株買いを行い、7,000株弱の約1.0%程度を市場から購入。

結果的に、分配金が約1.0%上昇した。さて、投資口価格はどう推移したのかというと、以下のグラフの通りだ。一年を通して、調整していた東証REITインデックスと比較して、インベスコは運用ガイドラインを変更した4月以降、投資口価格は8ヶ月順調に推移している。

いちごホテルリート投資法人

2017年10月中旬に自己投資口の取得を発表した。一口価格のNAVが14万弱円に対して、当時の投資口価格が11万と20%以上も下で取引されていた。経営陣は明らかな割安と判断し、自己投資口の取得を決定したようだ。

さて、同様に投資口価格がどのように推移したのか、以下のグラフの通りだ。10月から3か月間の上昇率を比較してみると、発表以降、いちごホテルは11%の上昇を見せ、4%超の上昇の東証REITインデックスと比較して、十分な上昇を見せている。ちなみに、決算期は1月と7月となっており、2018年1月末まで上昇する勢いだ。

日本リテールファンド投資法人

いちごホテル同様に、2017年10月に自己投資口の取得を発表した。発表当時、ECサイトの成長による、実店舗売り上げの下落などにより、2016年から投資口価格の下落が続き、NAV倍率は1倍を切っていた。物件の入れ替えと共に、自己投資口の取得発表し、投資口価格がどのように推移したのか、以下のグラフの通りだ。

10月から3か月間の上昇率を比較してみると、発表以降、日本リテールファンドは1%超の上昇を見せ、4%超の上昇の東証REITインデックスと比較すると、残念な結果となっている。

スターアジア不動産投資法人

最後におまけとして、自己投資口の取得を検討しているニュースだけが流れた投資法人についても自己投資口の取得のアナウンスメント効果について調べてみる。2017年4月終わりに自己投資口の取得のニュースが伝わり、投資口価格がどのように推移したのか、以下のグラフの通りだ。

4月から9か月間の上昇率を比較してみると、発表以降、スターアジアはニュースだけで、16%超の上昇を見せ、6%超の上昇の東証REITインデックスと比較すると、非常に効果的となっている。ちなみに、現在のスターアジアのNAV倍率は1倍ちょうどとなっており、発表当時の0.85倍はバリュー投資先として、優れていたと言える。

2018年の投資指針に関して

単に自己投資口の取得だけではインデックスを超えるのは難しく、NAV倍率も大切だと思える。現時点でNAV倍率が0.9倍以下の銘柄は長期で持っていると市場を上回る可能性が高いと判断できる。今年、NISAで買う銘柄は決まったかもしれない。

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