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アク抜け – 悪材料出尽くしての相場陽転

株の教科書.com編集部

株式市場では古来、独特な用語や株言葉が用いられます。また、相場に即した格言も多数存在します。相場の先人達が残した株言葉や格言は、意味が深く今の相場でも生きています。今回は相場の転機で使用される「アク抜け」を紹介します。

相場出直りのきっかけ

株式市場の調整が長期化して、にっちもさっちもいかなくなった完全な『手詰まり』の状態になったところで、追い打ちを掛けるように悪材料が出る。もちろん相場は一時的にさらに下がるでしょうが、逆にそれで『悪材料出尽くし』となり全般、これまでのモヤモヤがまるでウソのように陽転する。こんな現象のことを、一般に『アク抜け』といいます。

調整が長期化すると、市場に弱気が充満し、まるで『出口無し』といった雰囲気すら感じられるようになるものです。そういった時には、通常ならば日経平均で500円高くらいしそうな好材料でも容易には反応してくれません。いわば、『好材料無視』の状態。投資マインドが極端に衰退すると、「この材料を評価して買い出動しても、こんな地合いでは傷を深くしてしまうだけ」といった感じで、どうしても悪い方へ、悪い方へと考えてしまうものなのです。

しかし、逆にこれが悪材料だとどうなるでしょうか。例えば海外から「ニューヨーク株式一段安」のニュースが飛び込んできたと仮定します。もちろん、ツレ安はするでしょうが、それまでの調整で売るべき筋は既に売り切っているためか、思いの外、そうしたマイナス材料に対して底堅い動きをみせるケースが往々にしてあります。そうなればしめたもので「これで、悪目は出尽くし。もう下はないだろう」といった読みが押し日買い機運を誘って、結果的にそこでめでたく『アク抜け』となるわけです。調整局面ではだれもが立ち直りに向けてのキッカケを欲しがっているもの。こうした場合には得てして、一度下値をのぞいたことが結果的に幸いした、というケースが多いものなのです。

ちょっとやそっとでは抜け切れなかった悪性の調整局面から、世が世なら一段安に売られかねないマイナス材料が契機になって、まるで『目からウロコが落ちる』ようにアクが抜ける。このあたりが、株式投資が心理ゲーム、とい語られる所以(ゆえん)なのかもしれません。

新聞紙上でも、市場関係者から取材した談話のなどで「ここでの下押しで、かえってアクが抜けるのでは…」といった表現で使用頻度の高い言葉です。

相場格言 “三割高下に向かえ”

言うまでもなく株式投資の基本は押し日買いの噴き値売り。それは確かに分かっているのですが、実際に売買してみると、なかなかその通りには行かないものです。株が上がっている時には、もっともっと上がりそうな気がしますし、逆に、下降局面では、買い場はもっと先、との気がするのです。

しかし、万人強気のところが大天井で、総弱気のところが結果的に大底だった、というのはよくある話。持ちすぎ、待ちすぎを戒め、いかに熱気を帯びた相場でも三割上がったら売りなさい、逆に周囲が弱気一色でも三割下がったら買い向かいなさいと教える格言です。

まとめ

相場の「アク抜け」は正しく、総弱気が大底という“三割高下に向かえ”と同じく転機での投資行動を説いたものです。最近は「業績の下方修正発表でアク抜けした株価は反発…」というように使われています。

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