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ネット証券のIPO[第13回]
ここまでで、一応、店頭証券の攻略方法がおおむね見えてきたと思います。裁量と抽選、この二つを使い分け、ブックを継続して申し込みをすれば、必ず当選につながると考えております。もちろん、口座開設すぐの当選といったビギナーズラックというところから、1年、いや2年近く、当選することがない口座もあるかもしれませんが、基本は諦めずに申し込みを継続すれば、当選株数の多い大型IPOも時にはリリースされますから、まったく当選しない、あるいは公募割れ銘柄しか当たらないということにはならないと思っております。
しかしながら、どうしても店頭は敷居が高い、もしくは裁量配分狙いとなるとそれなりの預け金額が必要になることから、特に初心者の方は断念をする方も多いかもしれませんので、今回から、ある意味、店頭証券と相反するネット証券に注目してみたいと思います。
この記事のもくじ
手数料の安さで「ネット証券」は常識
通常の株式取引においては、ネット証券をメイン口座にするのが王道であります。もちろん、どうしても、「どんな株を買ったいいか?」あるいは「投資信託に興味がある。」さらには「フェーストゥフェースでお話をしたい。」という方においては、店頭証券での口座は必須ですが、ここの読者においては、IPOの獲得目的以外で店頭証券をメインとして使う方はいないのではないでしょうか。
コスト削減が手数料の安さの秘密
一般的に今更ではありますが、店頭証券とネット証券の違いは、圧倒的に手数料が安いです。また、原則担当というものはいませんので、こちらから、投資相談をしたり、逆に金融商品の営業を受けたりというものはありません。
それほど、店頭証券の株式手数料というのが高いということであります。参考までに手数料を比較したのが下記の表になります。
野村證券(店頭)引手数料 株式(税込) 国内株式(ETF、REIT含む)
約定代金 | 基本料率 |
---|---|
20万円以下 | 2,808円 |
20万円超 50万円以下 | 1.4040% |
50万円超 70万円以下 | 1.0800% + 1,620円 |
70万円超 100万円以下 | 0.9288% + 2,679円 |
100万円超 300万円以下 | 0.8640% + 3,327円 |
300万円超 500万円以下 | 0.8316% + 4,299円 |
500万円超 1,000万円以下 | 0.6912% + 11,319円 |
1,000万円超 3,000万円以下 | 0.5616% + 24,279円 |
3,000万円超 5,000万円以下 | 0.2592% + 114,999円 |
5,000万円超 | 0.1080% + 190,599円 |
GMOクリック証券(ネット証券)
1約定ごとプラン〜取引回数が少ない方にオススメ〜
手数料プラン | 約定代金 | 手数料(税込) |
---|---|---|
1約定ごとプラン | 〜10万円 | 95円 |
〜20万円 | 105円 | |
〜50万円 | 260円 | |
〜100万円 | 470円 | |
〜150万円 | 570円 | |
〜3,000万円 | 900円 | |
3,000万円超 | 960円 |
となっておりますから、20万円の銘柄で1回の取引で2,700円、50回で135,000円とB級IPOの利益以上の差がでてしまうものでありますので、コストがいかに重要かわかるかと思います。
ネット証券はIPOの引受数が少ないのでは?
話を戻しますが「えっ!でネット証券はそもそもIPOの引き受けが少ないのでは?」という指摘もあろうかと思います。
確かに少ないのですが、時には主幹事を引き受けたりすることもありますし、とにかく皆無というか0ではないし、引き受け株数が少なくてもブックビルディングのチャンス自体はありますので、やはり口座を開設してIPOに応募をする手間暇をかける価値があるのではないかと個人的には判断しております。
実際にこのタイミングでは、SBI証券が主幹事でビーブレイクシステムズ(3986)とディーエムソリューションズ(6549)を連続で務めており、シェアも前者は85%、後者は84.92%と高いことから、やはりSBI証券で獲得することが王道となると言えます。
ネット証券のIPOではサポートが望めない
一点だけ、ネット証券でブックビルディングをする場合に注意することがあります。それは、ネット証券でありますから、ブックビルディングの抽選申し込み、当選確認、当選した場合の申し込みとすべて自分、一人で完結させることになります。
店頭証券であれば、担当がいる場合には、最初のブックビルディングの抽選申し込みを店頭に伺った時や電話1本さえすれば、後は、当選の結果はすべて、担当者から連絡があり、当選した場合の申し込みも後日、すべて電話でやっていただけます。
ブックビルディングの管理も自分で行う
しかしながらネット証券の場合においては、そのような担当がいないことから、10年近くIPOの申し込みをしている私であっても、どこかの作業を忘れてしまうことがあります。さすがに月に数銘柄であれば問題ありませんが、今年の2月とか3月、あるいは年末のIPOラッシュとなると、日程も過密になることから、ブックの抽選の申し込みはもちろん、せっかく当選をしているのに、その申し込みの締め切り日を過ぎていることがありました。
一応、自分なりに手帳等で管理しているので、さすがにブックビルディングの抽選の申し込みやその結果確認は失念することはなくなったのですが、相変わらずその当選(補欠当選含む)後、すぐの申し込みができないネット証券(1日~2日後の申し込みで締め切りのタイミングも同じ)が多いのでその作業を失念することがあり、その銘柄の初値が爆騰した時のショックは計り知れないことは言うまでもありません。
ブックビルディングは申し込み必須
このあたりは、どうしても、全ての証券会社に片っ端からブックビルディングをするのが当選の近道でありますから、過密日程の場合、どうしても漏れが出てしまうのかと猛省しているところでありますから、もうひたすら注意やら意識するしかないところであります。
いずれにしろ、店頭証券と比較して、IPOを獲得するには、とにかく、ネット証券でのブックビルディングの申し込みも必須になりますので、順次、これからでも口座開設をすることは必須であります。もちろん、ネット証券においても、店頭証券同様、当選の仕方のルールや特徴がありますので、そのあたりをおのおの、次回から掲載していきたいと思います。
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