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口座のあわせ技でIPOの当選確率を上げる[第23回]
今まで、ネット証券というと、あくまでもネット口座というかネット取引ということで、着目してきましたが、実は店頭証券においても、ネット口座としてIPOの申し込みが可能なところがありますので、今回はその代表的なサービスである野村証券の野村ホームトレードをご紹介いたします。
主幹事の実績が多い野村証券
野村証券は御存じのとおり、S級銘柄やA級銘柄といったIPOを獲得するには、店頭においては、かなりの力技が必要されるところになります。
しかしながら、野村証券においては「野村ホームトレード」として、本・支店に口座開設済みの方専用のオンライン取引サービスがあり、この野村ホームトレードからもIPOの申し込みをすることができます。
メリットとしては、やはりオンライン取引でありますから、営業時間中でなく、夜間や土日にログインさえできれば、いつでもIPOの申し込みができ、一切、相場観や金融商品の勧誘も受けることなく完了できます。
店頭証券でありますと、やはり営業時間中が基本となり、折り返しの夕方や夜間であると、こちらが逆に連絡がとれないということも多々あります。
また、他のネット証券会社と異なり、応募や抽選時にはお金が必要でなく、当選したときの申込時のみだけに資金が必要でありますから、資金拘束を含め、事前にブックビルディングのお金を用意する必要がありませんからそのあたりは有り難いところであります。
IPO当選には狭き門
一方、デメリットはやはり、抽選で当選者が選ばれるいうことであります。
実際にホームページ(HP)に下記のように掲載されております。
抽選に付する数量は、両IPO抽選参加サービスを合わせて、当社の販売数量のうち、個人のお客様への販売を予定している数量の10%以上とし、野村ホームトレード、野村ネット&コールへの抽選参加者を対象として当せん者を決定いたします。
募集等に係る株式等の販売に関する基本方針ということから、かなりの狭き門になっており、楽天証券に見られる倍率は出ておりませんが、厳しい数値となることは経験者の方なら御承知かと思います。
しかしながら、普通に野村証券の本・支店に口座がある方が対象の取引サービスでありますから、店頭には普通に電話でのブックビルディングをして、さらに、野村ホームトレードでの申し込みという合わせ技もできることから、私自身は当然の事ながら、少しでも当選の確率を上げるために、それぞれで申し込みをしているところであります。
2つの口座で申し込みを行う
参考までに、8月のIPOにおいて、主幹事を務めるUUUM(3990)のブックビルディングがありますから、その流れを見てみましょう。
野村証券には、店舗でコンサルタントと相談しながらお取引をする「本・支店」と、店舗を持たずインターネット・電話にて、ご自身でお取引をする「野村ネット&コール」の二つのお取引口座が存在します。参考までにこの二つの取引口座と主な取扱商品とサービスの違いは下記のとおりです。
引用:野村証券上図のようにこの「野村ネット&コール」においてもIPOの申し込みをすることができるのであります。
申し込みはどちらかの口座に限る
となると、当選確率を上げるためには、こちらでも口座開設をしてIPOの申し込みとしたいところでありますが、「抽選は、お客様が複数の口座からお申し込みされている場合は、名寄せした上で行います。両抽選参加 サービスへの抽選参加者を厳正に機械的処理で行い、当せん者および補欠当せん者を決定いたします」と募集等にかかる、株式等の販売に関する基本方針、野村ネット&コールIPO(新規公開株式)取引ルールにおいて、「名寄せにより、野村ネット&コールと野村ホームトレードの両方で申し込みがある場合は申込時間の早いほうの申し込みを有効として抽選を行いますと記載されております。」と掲載されておりますから、「本支店での申し込み+野村ホームトレードの申し込み」もしくは「本支店での申し込み+野村ネット&コールでの申し込み」というスタンスになります。
ちなみに、講演等で、「野村ホームトレードと野村ネット&コールではどちらが当選しやすいですか?」とよく聞かれるのですが、抽選倍率が公表されないことから、言い切ることはできません。ただし、法人は野村ホームトレードで申し込みができないこともあり、私自身の過去の経験からということであれば、野村ホームトレードの方が、少なからず当選確率は高いのではないのかと感じております。
知っておきたいポイント
いずれにしろ、取りあえず、申し込みをしないと何も始まらないし、獲得する上での最低条件になるところであります。
なお、個人的に、過去の実績等を鑑みると、さすがにS級銘柄やA級銘柄といった初値が募集価格の2倍やら3倍になる銘柄は、私を含め、ほとんど投資仲間から当選の報告等はありませんが、募集価格の5%~20%の初値をつけるB級銘柄や当選株数の多い大型IPOであれば、1年~2年に1回は当選しますので、諦めず、ひたすら継続しての申し込みを推奨するところであります。
事前の準備は抜かりなく
先ほど、前述した野村ホームトレードですが、前回も掲載しましたが、こちらにおいても抽選結果の発表から当選の申し込みまでの期間が数日、時には土日のからみで、購入代金の銀行振り込みの口座反映が間に合わないということもありますから、事前の口座残高確保やカード入金等の対応をしておいた方が賢明であります。
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