
国内ETFとは何が違う?海外ETFの魅力
世界でもっとも多くの上場投資信託(ETF)が上場しているアメリカの証券市場は、多様なETFも多数上場していることから、世界でもっともETF取引が活発な国の一つです。
そんな海外ETFですが、日本国内からでも投資しやすい環境が整いつつあります。今回は、国内ETFと海外ETFの違いや投資対象としての魅力、投資するときのポイントを見てみましょう。
この記事のもくじ
海外ETFは流動性の高さが魅力
日本ではまだまだ浸透しているとはいいがたいETFは、狙ったときに狙った価格で取引できる流動性の高い銘柄は日経平均や東証株価指数(TOPIX)に連動するごく一部の銘柄に限られています。
これに対して海外ETFの中心的な市場であるアメリカでは、主要な銘柄にもなると1日で数千億円から数兆円単位での取引があるため、取引が成立しないリスクは極めて低いといえます。
取引できる証券会社が限られているのがデメリット
海外ETFは国内の証券会社からでも取引できますが、対面証券では海外ETFの取り扱いは極めて限られているため、ネット証券が取引の中心となります。ネット証券でも温度差があり、海外ETFの取り扱いに積極的なのは、SBI証券と楽天証券、マネックス証券の3社に限られているので、この3社での口座開設が必要となります。
取引時間は現地時間に左右される
海外ETFは、日本の証券会社から海外の証券取引所に直接注文をすることになるため、取引時間は現地時間となります。例えば、アメリカのニューヨーク証券取引所(NYSE)の取引時間は、日本時間で23:30~翌6:00(サマータイム実施時は22:30~翌5:00)となります。
また、休場となる日もアメリカの祝日に準拠しています。取引時間以外の取引ルールは証券会社によって異なるため、事前の確認が必要となります。
利便性はどんどん改善されている
主要なネット証券では、特定口座での海外株式・ETFの取引ができるようになりました。また、国内株式と海外株式の損益を証券会社側で通算するようになったため、確定申告の手間が省けるようになるなど、利便性の改善が進んでいます。
信託報酬以外のコストが高い海外ETF
国内ETFと比べると純資産残高・取引量が一回りも二回りも大きい海外ETFは、運用経費である信託報酬が極めて低い水準で設定されています。信託報酬が安い海外ETFは良好な運用結果が期待できる反面、国内ETFではかからない売買手数料や為替手数料など、各種コストが発生するというデメリットがあります。
同じ指数を対象とするETFが国内ETFで上場していれば、全体的な取引コスト比較・検討したうえでどちらが有利なのかを計算しておきましょう。
為替変動リスクとその他のデメリット
海外ETFは外貨建てで運用されるので、保有期間中は為替変動リスクも抱えることになります。
保有期間中に円安が進めば利益増につながりますが、円高になると外貨ベースでは利益が出ていても円貨ベースでは損失が発生してしまうこともあります。為替リスクを極限したいならば、為替ヘッジ付きの投資信託への投資が無難です。
まとめ
国内ETFと比べて流動性が高く投資対象も魅力的な海外ETFですが、外貨建ての資産である以上、国内ETFとの違いを把握して取引をすることが欠かせません。
国内ETF・海外ETFのどちらも、数年前と比べても取引環境は格段に改善が進んでいます。海外投資を考えているのであれば、その第一歩として海外ETFを活用するのは有効な選択肢と言えるでしょう。
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