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奈良時代からあった?「金利」の仕組みと成り立ち

奈良時代からあった?「金利」の仕組みと成り立ち

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横山研太郎
横山研太郎
記事の難易度:★★☆☆☆

金融商品の高いリターンには「金利」が欠かせません。金利は私たちの生活の中で当たり前の存在となっています。しかし、金利が存在する理由や、その成り立ちや仕組みはあまり知られていない印象があります。

今回は金利がなぜ生まれたのか、その歴史や現在について見てみましょう。

金利はなぜ存在するのか

金利とは、金銭などを借りたときに借り手が貸し手に支払う利息のことです。借り手に不利ととられがち金利ですが、一概にそうとも言い切れません。

手元に100万円しかなければ100万円分のビジネスしかできませんが、100万円借りることができれば200万円分のビジネスができるため、より大きな利益のチャンスが生まれます。もちろん、損失もより大きくなる可能性があることには注意する必要があります。

金利が存在する理由には諸説ある

金利に関する一般的な説明として、「機会費用説」や「時差説」がありますが、どちらもマイナス金利の説明がつきません。現在一般的なのが、「リスク代償説」です。

これは、貸し手は借り手の状態次第でお金が返ってこないリスクがあるため、そのコストとして金利を要求するというものです。債券金利がマイナスとなることもある世界では、この説が有力と言えるでしょう。

奈良時代から存在した日本の金利の概念

日本では奈良時代から金利の原型となるアイデアがあり、農民に対して春に稲を貸し付けて、秋の収穫後に返済させる「出挙(スイコ)」という制度が、日本における金利制度の始まりと言われています。

出挙は強制的に農民に貸し付けることから事実上の税金制度ともいえますが、基本的な考えかたは金利そのものです。当時は貨幣経済ではなかったため、何かを借りたらそれを多くして返すという考え方です。

西洋でも近世以降に金融が発展した

西洋では利息を悪とするキリスト教の影響で中世に至るまで金融の発展は遅れましたが、近世のルネサンス期や大航海時代など、15世紀から17世紀にかけて、金融がビジネスの世界と結びついたことで大きな飛躍を遂げました。

19世紀には金融の発展に力を注いでいたイギリスが最も大きな影響力を持つようになり、金融の存在感がさらに増していくようになりました。

金融が大きな役割を果たす現代社会

こうした発展を遂げてきた現代社会は、金融を中心に回っていると言っても過言ではありません。銀行や証券会社、徴税を通して、必要とする人にお金を貸し出すのが金融システムです。

金融システムの存在が新しい製品やサービスを生み出し、私たちの生活を豊かにして、経済を発展させています。金融システムがお金を循環させることで、私たちは住宅ローンで家を購入したり、資産運用の一環で投資ができると言えます。

金融の発展が経済にひずみを起こしている

金利を支払ってでも資金を借りれば、自己資金よりも大きなビジネスをはじめることができますが、金利や担保、返済条件といった仕組みを理解せずに借り入れをしたことで、返済ができずに苦しむ人は少なくありません。

また、金融システムが発展しすぎたために、景気の好不調が増幅されて世界に波及しやすくなりました。2008年のリーマンショックとその後の世界金融危機などが具体例です。私たちは、金融システムに景気が大きく影響される環境で生活していることも理解しておくべきです。

まとめ

金利の概念は金融システムの根幹を構成する重要な考えかたです。金融システムの高度化による弊害は無視できなくなりつつあるものの、経済発展に大きく貢献してきたことは動かしがたい事実です。

金利を含む金融は難しい部分が多い分野ですが、避けて生活はできません。知識を身につけて、現代社会では、うまく付き合うことが欠かせないと言えるでしょう。

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