
差金決済取引(CFD)はどういった取引のことなの?
株式投資の投資方法には現物取引をはじめとしてさまざまな投資方法がありますが、その一つに差金決済取引(CFD)があります。資金効率の良い取引が実現できるCFDとは、どのような投資方法なのでしょうか?
今回は、CFDがどのようなものなのかを見てみましょう。
この記事のもくじ
少ない資金ではじめられる差金決済取引(CFD)
通常の株式取引(現物取引)で株式を購入するときには、証券口座に買い付けに必要な金額を入金してから注文を出します。当然、資金がなければ注文を出すこともできません。
しかし、差金決済取引(CFD)なら必要資金を全額自分で準備する必要がなくなります。その秘密は、CFDが「レバレッジ」を生かした取引である点が大きく関係しています。
レバレッジを活用するCFD
レバレッジがあるからCFDでは自己資金以上の取引が可能になります。「レバレッジ」とは「てこ」のことであり、レバレッジ取引では契約者は証券会社に証拠金を差し入れることで、証拠金の数倍の注文を取引できるようになります。
証拠金の何倍まで取引できるかは証券会社によって違いますが、CFDでは証拠金の数十倍から数百倍の金額が取引できるのが魅力です。また、CFDは現物取引と違って売りから入ることもできるので、取引の幅を広げることができます。
CFDと信用取引では何が違う?
「証拠金を超える金額の注文を出せる」や「売り取引から入ることができる」と聞くと、「信用取引」と同じではないかと思いますが、CFDと信用取引は似て異なるものです。どのような点が違うのかを見てみましょう。
最大の違いは、CFDには決済の期限がないことです。取引所が認めた銘柄が対象の制度信用取引では、6カ月以内の反対売買が必要となります。これに対してCFDでは、反対売買の期限は設けられていません。(※一部、決済期限を設けている取引もあります。)
レバレッジの余裕が大きい
もう一つの違いが、レバレッジの倍率の違いです。信用取引では証拠金の3倍までの取引ができますが、CFDでは証拠金の数十倍から数百倍の金額を取引することができます。また、信用取引で発生することがある調達コスト(逆日歩)がないこともCFDの魅力として数えられます。
CFD取引は全ての商品でできる?
レバレッジ効果により必要な自己資金が少なくて済むCFDですが、どの証券会社でもあらゆる銘柄の取引ができるというわけではありません。取扱商品や銘柄が限られているだけではなく、どの商品・銘柄を扱っているかは、証券会社によって違います。普段利用している証券会社で取引した商品・銘柄を扱っていないという場合もあり得るので気を付けましょう。
証券会社によってCFDの取扱量は数銘柄から数千銘柄まで大きく違い、取引したい銘柄の取り扱いがあるかは事前に確認したいポイントです。
CFDの取引口座開設に必要なもの
CFDをはじめるためには専用の口座開設が必要であり、口座開設には一定額以上の金融資産や年齢制限、過去の取引経験などの一定の条件があります。
比較的開設しやすい現物株の取引口座と違って開設までのハードルが高いものの、自己資金以上の取引をすることになりますので、当然かもしれません。
まとめ
CFDは誰にでも積極的に推奨できる取引方法ではないので、あまり身近に感じられないかもしれません。とはいえ、市場動向に影響を及ぼすことがあります。
企業に材料がないのに急激な株価変動があったという時は、CFD取引も影響しているのかもしれません。さまざまな取引方法があることを覚えて、実際に投資をしたり投資判断に取り入れてみるのも効果的かもしれません。
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