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景気の先行きを予想できる?重要指標「イールドカーブ」とは

景気の先行きを予想できる?重要指標「イールドカーブ」とは

徳田陽太
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株の知識レベル:★★★★☆

債券市場を理解する上で非常に重要なイールドカーブ。イールドカーブの理解なくして、債券市場は語れません。

日銀黒田総裁が就任以降、金融政策の一環として、イールドカーブを意図的にコントロールする、イールドカーブ・コントロールも導入されました。つまり、イールドカーブは、今後の市況を読み解く上で、非常に重要な経済指標なのです。

ここからは、イールドカーブの基礎知識、現在日銀が行っている、イールドカーブにアプローチした政策について確認して行ければと思います。

イールドカーブは債券の残存年数と利回りの関係を表した曲線

まずはじめに、イールドカーブの特性から確認していきましょう。イールドカーブは、債券の残存年数と利回りの関係を表した曲線のことをいいます。

表の横軸に債券の残存年数、縦軸に利回りをとります。基本的に債券の金利は、短期金利に比べて長期金利の方が高いため、イールドカーブの曲線は右肩上がりになります。

ちなみに、この右肩上がりの曲線のことを順イールドと言います。逆に、短期金利が長期金利を上回り、イールドカーブが右肩下がりの曲線を描いていることを逆イールドといいます。

イールドカーブの傾斜が急になるスティープ化

上述した通り、イールドカーブは、基本的に右肩上がりの曲線を描くことが多いと言えます。この曲線の傾斜が急になることをイールドカーブのスティープ化といいます。

ざっくり言うと、イールドカーブが急激に右肩上がりになる状況です。つまり、短期金利と長期金利の金利差が大きくなったことを意味するわけです。

一方で、中期金利と短期金利の差が少なく、イールドカーブの曲線が平らに近づくことを、イールドカーブのフラット化と言います。

イールドカーブから景気の先行きを予想出来る

イールドカーブから景気の先行きを予想出来る

イールドカーブは、債券市況を分析するために用いられることが多い指標ですが、これを見ることによって、景気の先行きも予想することが出来るのです。

イールドカーブがスティープ化しているときは、今後景気が拡大して行く可能性があると考えられます。一般的に、好況時には金利が上がりやすい傾向にあります。なぜなら、需要が供給を上回っている状況、すなわちインフレだからです。

政府は金融引締め策を行い、景気が過熱しすぎることを警戒します。よって、金利が上昇するのです。イールドカーブのスティープ化は、長期金利の急上昇を意味しますから、暗に将来の景気拡大を意味するのです。

イールドカーブのフラット化は景気後退のシグナル

イールドカーブのスティープ化が景気上昇のシグナルと捉えられることは上述した通りです。一方で、イールドカーブのフラット化は景気後退入りのシグナルとして捉えることができます。

景気後退局面とは、供給が需要を上回っている状態、つまりデフレの状態です。このような局面では、政府は金利を低めに誘導し、緩和的な政策を行います。これが、景気後退時に金利が下がるシグナルです。

イールドカーブのフラット化とは、金利が下落傾向であることを意味します。つまり、景気後退の局面入りを示唆する材料にもなるのです。

日銀はイールドカーブを押し下げる政策をとった

日本銀行の総裁に黒田氏が就任以後、積極的な金融緩和策をとってきたことは、皆様もご存知の通りだと思います。では、具体的に、どのような政策を行ってきたのでしょうか。

日銀は、金融政策の一環として、イールドカーブ・コントロールを採用しました。その名の通り、イールドカーブをコントロールする政策です。短期金利のみならず、中長期の金利も引き下げることで、景気刺激策を行ったのです。

基本的に、景気刺激策とは、金利を低めに誘導する政策です。日銀は、債券利回りに直接アプローチすることで、景気刺激策を行おうとしたのです。

2016年9月以降は、徐々にスティープ化へアプローチ

時系列別に、日銀の政策を確認すると、長短金利差を低めに誘導する政策は、2013年以降積極的に行われてきました。2016年9月意向は、若干その政策にも方針転換があり、長期金利については10年国債の金利が概ね0%程度で推移するよう、長期国債を買い入れることとしました。

この時期、すでに日銀はマイナス金利策を採用していましたので、長期金利0%でも、金利が上昇することになります。つまり、2013年以降行ってきたイールドカーブのフラット化から、スティープ化に舵を切ったのです。

このように、日銀も積極的にイールドカーブにアプローチした金融政策を行っているのです。

まとめ

イールドカーブは、市況を読む上で非常に重要な指標です。イールドカーブひとつを確認するだけで、債券市況から景気の先行き、さらには、金融政策の動向まで読み解くことが出来るのです。イールドカーブを理解し、投資の精度を高めていきましょう。

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