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新株を予約して購入できる権利「ワラント」の仕組みとは?

新株を予約して購入できる権利「ワラント」の仕組みとは?

横山研太郎
横山研太郎
記事の難易度:★★★★☆

ワラントとは新株予約権証券のことで、一定期間内に一定価格で株を購入できる権利のことです。株式投資の初心者がワラントを購入するケースはほとんどないでしょうが、ワラントの存在が株価に影響を与えることもありますので、ある程度の知識を持っておきましょう。

ワラントは新株を購入できる権利のこと

ワラントとは「新株予約権証券」とも呼ばれます。新株予約権は、「行使期間内に、あらかじめ定められた一定の行使価格で、株式を購入することができる権利」です。

つまり、ワラントを購入していれば、行使期間内に行使価格を支払うことで株式を必ず購入することができるのです。なお、証券取引所に売り物が出ているかどうかは関係ありません。権利が行使されると、その分だけ新株が発行されるのです。

ワラントと社債がセットになったワラント債とは

ワラントと社債がセットになった「ワラント債」というものがあります。これは「新株予約権付社債」とも呼ばれます。

ワラント債は、社債部分で定期的に社債の利息を受け取ることができ、さらに行使価格を支払うことで新株を購入する権利がついているものです。新株予約権を行使しても、社債は手元に残り続けます。

ワラント債と似たものとして「転換社債」というものがあります。これは、一定の条件の下で「社債を株式に変えることができる」もので、権利行使した場合には社債がなくなるものです。ワラント債と転換社債は全く異なるものだということに注意しましょう。

株価が上昇していれば確実に利益が得られる

ワラント(またはワラント債)についている新株予約権は、行使価格よりも株価が高くなっている場合には確実に利益を得ることができます。

行使価格が500円のワラントを保有している場合、株価が700円になっているときでも、500円を払い込めば新株を手に入れることができます。

ワラントを100円で購入したのであれば、100円(ワラント代)+500円(行使価格)=600円で、時価700円の株式を入手できます。権利を行使し、手に入れた新株を市場で売却すれば、100円の利益を得ることができます。

株価が上昇しなくても、損失は限定される

一方で、行使価格よりも株価が低迷している場合はどうなるでしょうか。権利を行使すると損失が発生しますが、新株予約権はあくまで「権利」です。かならず権利を行使しなければならないわけではありません。権利を行使しないことで損失を限定することができます。

株価が500円のときに、100円のワラントを購入したとします。その後、株価が300円に下落してしまった場合、株式を購入していれば200円の損失になってしまいます。しかし、100円のワラントを購入していた場合は、権利を行使しないだけなので、ワラント代の100円だけに損失を限定することができるのです。

ワラントの存在が株価の重石になるケースも

ワラントの存在が株価の重石になるケースも

ワラントは、将来的に新株が発行される可能性があるものです。新株が発行されると希薄化が起こり、会社が生み出した利益が変わらなければ、1株あたりの利益が減少してしまいます。そのため、ワラントが存在している場合は、将来に新株が発行されることを念頭に置いて投資しなければなりません。

ただ、前述の通り、新株予約権が行使されるのは、株価が行使価格よりも大きく値上がりしているときだけです。株価が低迷していればワラントの影響はほとんどありませんが、株価が上昇しそうな場面では、新株予約権が行使されて希薄化が起こることを懸念して上値が重くなってしまう場合もあります。

有価証券報告書で潜在株式数をチェック

ワラントがあることは、将来の株価形成に大きな影響を与えるということができます。そのため、既存の株主やこれから投資を考えている人にとっては、どの程度のワラントがあるのかはとても重要です。

そこで、金融商品取引法ではワラントなどの新株予約権がすべて行使されたと仮定した場合の情報を開示することを義務付けています。

有価証券報告書や決算短信において、ワラントなどを含む「潜在株式」を含んだ普通株の発行済株式総数を元にして計算した「潜在株式調整後1株あたり利益」が記載されています。この情報を活用して、潜在株式を含めた株価分析をすることができます。

株価が1,000円で1株あたり利益が50円であれば、PERは20倍となります。しかし、潜在株式調整後1株あたり利益が40円しかなければ、すべて転換された場合のPERは25倍で、現在よりも割高になってしまうことがわかり、これを参考にして投資判断することができます。

まとめ

ワラントは、企業が資金調達をするためのひとつの方法です。投資家は、企業の資金調達手段が普通株の発行だけではないということを理解した上で、正しい投資判断をしなければなりません。普通株の売買しかしないのであっても、ワラントの仕組みについて理解し、間違った判断をしないようにしておきましょう。

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