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よく聞く言葉「ストップ高・ストップ安」の意味を知っておこう

よく聞く言葉「ストップ高・ストップ安」の意味を知っておこう

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土居 亮規
土居 亮規
記事の難易度:★★☆☆☆

日本の株式市場において「ストップ高」「ストップ安」という言葉をよく聞きます。これらはマーケットの安定および投機の防止につながっています。では、実際にはどのように運用されているのでしょうか。

今回はストップ高とストップ安という概念の考え方や、実際の運用方法について見てみましょう。

「ストップ高」と「ストップ安」の基本的概念

一日のうちに「A銘柄は◯円まで下がったら(上がったら)その日の取引を停止し、売買できないようにする」というように、取引価格に一定の制限を設けて、上値で取引が止まることを「ストップ高」、下値で取引が止まることを「ストップ安」と呼びます。これは、日中の価格変動幅を限定することで、値動きに歯止めをかけるためです。

例えば、恐慌などで株式が投げ売りされるような状況では、ストップ安が存在しないと、その日の取引では株価が一定方向に動き続けることになります。ストップ安を設定することで価格が下げ止まり、投資家がパニック状態から抜け出したり、政府や中央銀行による安定化策を検討・発表する時間を確保することができます。ストップ安はマーケットの安定化のために取引制限価格帯が設定されています。

「値幅制限」はスタンダードではない

日本の株式市場では値幅制限の導入により株価の安定が図られていますが、日本以外の株式市場では値幅制限の導入は限られていて、より強制力の緩いストップ高はなぜ発生するのか?

ストップ高は、何らかの画期的開発などにより業績が「市場想定以上」に上がる見込みがあり、注目された場合に発生します。株価が高値どまりする=買われている、という状態であり、基本的にポジティブな反応ととらえて良いでしょう。

ただし、ストップ高になったからと言って、よい要因があったとはいえない状況もあります。例えば、取引自体が不活発な新興市場銘柄なら、仕手筋による相場操縦で値上がりしている可能性は無視できません。

もちろん、相場操縦は違法行為ですので明るみになれば逮捕・起訴されますが、厳密に取り締まるのが難しく、今日までこういった悪習が残っています。

「ストップ高」で損をしないための方法

もし情報がないのにストップ高が発生しているのであれば、それは「仕手」による仕掛けか、ITバブルのように「◯◯銘柄だから上がる!」という一過性のパターンである可能性は小さくありません。

急激な価格変動に踊らされず、変動が大きいときにこそ冷静な判断に基づく取引をすることを心がけましょう。

ストップ安の解説と発生要因

ストップ安は株式が売られている状態であり、何らかのネガティブ・サプライズが発生したときの反応です。主な理由としては、事故や訴訟、もしくは急速な業績悪化・見通しの下方修正などが挙げられます。「ストップ安銘柄=ネガティブ銘柄」ととらえて問題ありません。

また、株式には「空売り」と呼ばれる、株価が下がることで利益が上がる取引がありますが、空売りを仕掛けられることにより、相対的に株価がどんどん下がり、それを見た保有者が売るという悪循環も発生します。もし保有銘柄がストップ安になった場合は「即座に撤退する判断を下せるか否か」が重要な要素となります。

「ストップ安」は踏み上げに要注意!

「ストップ安だから売ろう!」と極端な価格まで売り進め、割安株投資家が「適正価格よりも安いので買おう!」と方向転換すると、株価が急上昇し、さらに空売りの解消によりもう一段株価が上昇する、という値動きが発生することがあります。これを「踏み上げ」とよびます。

ストップ安に便乗して空売りで利益を上げようと欲張ると、踏み上げにより大きな損失を被るリスクは無視できないので、慎重な取引が欠かせません。

まとめ

ストップ安・ストップ高は、ある銘柄の値動きが値上がり・値下がりのどちらかの方向に極端に動いていることを示唆しています。ストップ高・ストップ安を記録した銘柄の取引には、大きなリスクがあることを意識しながら取引をすることが重要です。

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