
いま注目されているREIT(不動産投資信託)とは
証券会社のみならず銀行でも投資商品の販売が解禁されましたが、その中でも投資信託は定番商品と言えます。数ある投資信託の中でも、最近人気を集めているのが不動産に投資できる不動産投資信託(REIT)です。
今回は、REITの仕組みと特徴、その魅力について見てみましょう。
この記事のもくじ
不動産投資を証券化したREIT
不動産投資信託(REIT)は、投資家から資金を募り、集めた資金で不動産に投資をして、その運用益や売却益を還元する投資信託です。
金融商品の例にもれず、アメリカで生まれた投資所品であり、現在でも世界最大のREIT市場はアメリカです。日本でも2001年に2銘柄が上場したことを皮切りにREIT市場が開かれ、時価総額世界第2位の市場規模を占めていて、日本のREITはJapanのJをつけてJ-REITと呼ばれています。
売買方法は上場株式と同様
REITは証券取引所に上場しているので、株式と同様に市場で売買できるだけではなく、さまざまな注文方法にも対応しています。また、少額から複数のREITに投資できる投資信託や上場投資信託(ETF)を購入する方法もあります。
REITとREITに投資する投資信託は似て非なるもの。少しややこしいですが、投資するときには区別して考えるようにしてください。
株式と比べると税制面で有利なREIT
REITの最大の魅力は、高水準の分配金利回りです。これはREITとREITに投資する投資信託に共通しています。
REITは収益額の90%を分配金に回すことで、法人税が非課税となる制度設計がされています。そのため、REITの運営法人は収益の大部分を分配金に回していることがほとんど。REITの分配金利回りが株式の配当と比べると高水準で安定している背景には、このような仕組みがあるのです。
高い分配金利回りで中長期投資で魅力
2%を超えれば高利回りと言われる株式の配当利回りに対して、REITの分配金利回りは3%越えが当たり前。中には分配金利回りが5%を超える銘柄もあります。
中長期投資を念頭に置くなら、安定したインカムゲインが期待できるREITも選択肢に入ります。REIT投資はインカム狙いの運用と非常に親和性が高い投資商品と言えるのです。
金融緩和を背景に根強い人気
金融緩和も相まって、J-REITファンドは買われ続けています。最近の投資信託の売り上げランキングを見ても、REITファンドが上位を独占。REIT投信の人気が根強いことの表れです。
また、アベノミクスによる金融緩和では、日銀によるREITの購入も政策の一環に組み込まれています。現在の金融政策が続く限りは下値不安は比較的少ないと想定されます。
米国REITファンドは毎月分配型投信の“鉄板”商品
世界最大のREIT市場はアメリカであり、その市場規模も日本REIT市場の約8倍と段違いの時価総額を誇ります。米国REITファンドの魅力はなんと言っても分配金の高さ。100万円ほど投資をすれば、毎月2万円程度の分配金が期待できます。
また、米国経済が比較的堅調に推移していることも、その人気を後押ししています。利上げ局面ではREITは下落すると思われがちですが、過去3度の利上げ局面では総じて上昇しました。米国の良好なファンダメンタルズも人気に拍車を掛けていると言えそうです。
まとめ
REITは市場で自由に売買できる点や利回りが高さ、資金の流動性が確保しやすい点が投資家にとっては魅力です。特に、中長期でインカム狙いの投資家にとっては非常に有効な商品だと言えるでしょう。日銀の資産買い入れの対象でもあり、下値不安も少ないと想定されます。
REITファンドは、基準価額の下落リスクに注意することがポイントです。高水準の分配金が設定されているので、相場下落時のファンドの負担は大きくなります。分配金はファンドの純資産から支払われるので、マーケットの下落局面では下値も速いことを意識して投資しましょう。
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