初心者でも株の買い方がわかる!株の教科書.com

0
クオンツとは?金融工学による分析が株式市場を動かす

クオンツとは?金融工学による分析が株式市場を動かす

横山研太郎
記事の難易度:★★★☆☆

クオンツとは、金融工学を使った金融市場の分析や予測のことを言います。高度な技術や数学的理論を駆使し、市場の動きや企業業績を分析・予測します。

クオンツによる投資法が活用される場面が増えたこともあり、株式市場などに与える影響も大きくなってきました。クオンツとはどういったもので、どんな影響を与えるのかについて知っておきましょう。

クオンツとは?

クオンツは、数量的・定量的という意味の「Quantitative」という言葉から派生した用語です。一言で言うと定量分析ですが、その分析手法は非常に高度なものです。

金融工学と呼ばれる手法で、工学・経済学・統計学などの理論を複雑に組み合わせ、市場の分析と予測を行います。そして、クオンツによる分析を活用した運用手法も作られています。

過去のデータを使って市場の先を読もうとする手法

クオンツによる分析では、株価や企業業績、市場環境など過去のさまざまなデータを定量化し、それを分析して市場の先読みをしようとします。

イメージしやすく言うならば、テクニカル分析でいう移動平均線やボリンジャーバンドなどのデータや分析の仕方を、何万倍も複雑にしたようなものといったところでしょうか。

存在感を増す、クオンツによる分析と運用

クオンツによる分析とそれを活用した運用手法は、コンピュータの高速化とともに存在感を増してきました。コンピュータの能力が高まることで分析スピードが上がり、分析結果を活かしたトレードの発注スピードも増しています。

最新データを反映させることで、より確率の高いトレードをすることができるようになってきたため、クオンツによる運用を取り入れる投資家も増えてきました。

クオンツの弱点とは?

クオンツにも弱点があります。ひとつは、取引手法が似たようなものになりがちだということです。

クオンツによる分析は、天気予報に似たところがあります。天気予報は過去のデータを活用しているため、どこも似たような予報になっていますよね。

クオンツでも過去の株価データや企業業績を活用しますが、これらは誰が見ても同じ数値です。

分析する人によって多少は感覚が異なるかもしれませんが、企業業績や市場環境の変化、ある時期の株価の変動が、その後の株価変動にどんな影響を与えるかを分析するだけでは、取引手法まで落とし込むとあまり差がなくなってしまうのです。

クオンツが金融業界に与える影響

クオンツが金融業界に与える影響

クオンツのもうひとつの弱点は、不測の事態を予想できないことです。

クオンツによる運用では、市場分析にもとづいた売買を自動的に出す「アルゴリズム取引」が行われます。アルゴリズム取引では、人間ではとても追いつかないスピードで注文を出すことができます。

そのため、少しでも早く利益を得るチャンスをつかもうと、クオンツによる運用を取り入れる投資家が現れました。同様に、先行きが怪しいときには、誰よりも早く売却できるようにします。

その結果、リーマンショックのように過去に類を見ない不測の事態が起きた場合には、「株価が急落したから売却する」という判断に偏ってしまい、売りが売りを呼び続ける展開になってしまうのです。

想定外の事態でのボラティリティに注意

リーマンショックを契機に、金融システムに対して不安が広がりました。金融業界はそれに対して、リーマンショックを超えるような金融危機が起きた場合にも備えられるような対策を講じています。今後は、同程度の金融危機が起きても、金融機関が次々と破綻するような事態は避けられるかもしれません。

その一方で、コンピュータの速度やデータを分析する深さや精度が向上しているのも事実です。そのため、今後もクオンツによる分析は行われ続けるでしょうし、その分析結果を反映した高速売買が存在感を持ち続けることでしょう。

ただ、過去のデータをもとにするクオンツでは、リーマンショックを超える金融危機が起こることを想定に入れることができるかが課題です。もしもクオンツでは想定しきれないような事態が発生した場合には、リーマンショック以上のボラティリティで株式市場が乱高下する可能性もあるでしょう。

個人投資家も、プロの技術がどのようなものになっているかを理解し、いざという時に対応できる体制を取っておくことが必要になるでしょう。

まとめ

今後も、人間の頭脳とコンピュータの、考えたり行動したりするスピードの差は今後も広がってしまうでしょう。クオンツとそれによる売買の影響で、何かがあった場合に株価が激しく動きやすい傾向になっていると言えます。

その激しい値動きに巻き込まれて想定外の損失を被ってしまうことがないように、リスク管理できるようになっておきたいものですね。

総合評価
(0)

証券会社を選んで口座を作ろう!

免責事項

株の教科書.com(以下、当サイト)で提供している文章、画像、動画等のコンテンツ(以下、コンテンツ)は、作成時点で得られた情報を元に作成しております。その内容について作成時および未来において正確性、安全性は保証しておりません。

当サイトは投資に関する知識、技術情報の提供を目的としており、特定の銘柄、投資対象、投資行動、運用手法を奨励するものではありません。お客様ご自身の投資に関わる一切の行動につきましては、ご自身の責任の下でご判断ください。投資、資産運用によって発生した損益はお客様ご自身に帰属するものとし、当サイト掲載の情報に基いて発生した損害について一切の責任を負うものではありません。