
アウトパフォームってなに?相対評価を銘柄選びに活かそう
はじめての投資では、人によって期待するリターンは違いがあります。投資をはじめる前に"どれくらいのリターンを追求するか"をある程度明確にしておくことで、運用目標も立てやすくなります。
今回は、相対評価に使える「アウトパフォーム」や、投資判断にどのように反映するなものかを見てみましょう。
この記事のもくじ
アウトパフォームとは?
アウトパフォームとは、対象の銘柄が株価指数(インデックス)などのベンチマークを上回っている状態です。アウトパフォームはある銘柄の値動きの"絶対評価"ではなく、ベンチマークに対する"相対評価"であり、ベンチマークをどれだけ上回ったかで表します。日本株の代表的なベンチマークには日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)があります。
投資を検討している銘柄がいくつかある場合、ベンチマークを比較することでどのくらいのパフォーマンスを出しているのかが非常に分かりやすくなります。
アウトパフォームの典型的な状態
前日に比べて日経平均株価が10パーセント上昇し、銘柄Aが15パーセント上昇していたとすると、この銘柄Aはアウトパフォームしている状態です。では、以下のような状態はどう解釈するべきなのでしょうか?
- 1…日経平均株価が前日比10パーセント上昇して、銘柄Bも前日比5パーセント上昇した
- 2…日経平均株価が前日比15パーセント下落して、銘柄Cが前日比10パーセント下落した
1つ目の状態では銘柄Bは上昇していますが、日経平均の上昇率よりも低い状況です。この状態ではアウトパフォームとは呼びません。2つ目はどうでしょう?この状態では銘柄Bの株価は下落していますが、ベンチマークよりもパフォーマンスが良いので、この状態でもアウトパフォームと呼びます。
アウトパフォームの反対はアンダーパフォーム
ある銘柄をベンチマークと比較したときにベンチマークよりも悪いパフォーマンスが続いている状態は、「アンダーパフォーム」と呼ばれています。アンダーパフォームもアウトパフォームと同様に、ベンチマークを何パーセント下回っているかで表されます。
アンダーパフォームは収益が期待できないため、手を出すのを控えた方が良いというのが市場の見方です。
アウトパフォーム・アンダーパフォームはどう活用する?
ベンチマークの動きとの違いをチェックすることで、アウトパフォーム・アンダーパフォームを投資に活かすことができます。アウトパフォーム・アンダーパフォームをしている銘柄やしそうな銘柄は、証券会社や証券アナリストが随時公表しているので、その発表を参考にすると良いでしょう。
アウトパフォームは好材料の一つであり、明らかになった時点で値上がりする銘柄も少なくありません。反対にアンダーパフォームが明らかになれば、さらに値下がりするリスクがあります。値動きに乗り遅れないためにも、銘柄の動向だけではなく、ニュース等のこまめなチェックが欠かせません。
アウトパフォーム・アンダーパフォームだけに注目するべき?
アウトパフォーム・アンダーパフォームは、ベンチマークとの相対評価です。ベンチマークである日経平均株価や東証株価指数が動いているとしても、その理由は一部の銘柄によるものかもしれません。
購入を検討している銘柄に明確な材料がない限り、安易に売買をするのはリスクを大きくする要因になります。アウトパフォーム・アンダーパフォームは、参考情報の一つとして考えるようにしましょう。
総合的に情報を判断して取引しよう
アウトパフォーム・アンダーパフォームというだけで株価が動くこともありますが、長期的には必ずしも材料になるとは限りません。
会社の業績や今後の見通しが良くなければ、株価が上昇を続けることは考えにくいもの。アウトパフォーム・アンダーパフォームという目先の情報だけではなく、基本の銘柄分析やテクニカル分析も欠かさないにしておきましょう。
まとめ
投資対象となる銘柄を探すためには、業界・業績研究と同様に銘柄のパフォーマンスを知ることが重要であり、アウトパフォーム・アンダーパフォームはその参考となります。
アウトパフォーム・アウトパフォームの詳細を知ることで、銘柄選びの参考になります。
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