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オフショア市場とは?初心者にはおすすめできない自由市場

オフショア市場とは?初心者にはおすすめできない自由市場

横山研太郎
横山研太郎
記事の難易度:★★★★☆

オフショア市場とは、国をまたいで行われる資産運用などで、国内とは切り離した規制や税制が適用される国際金融市場のこと。

比較的自由な取引が認められている、その国の居住者でない人のための市場です。金融市場を活性化させることができる反面、税金などの面で不正が行われやすい環境でもあるため、問題が指摘されることもよくあります。

今回は、そのオフショア市場について詳しくみていきましょう。

オフショア市場とはどのような金融市場なのか

オフショア市場とは、国境を越えて資金取引(資産運用や資金調達)が行われる場合に、国内での市場とは切り離したところで取引できるように作られた国際金融市場です。

オフショアとは「岸から離れた」という意味で、国内市場から切り離された市場です。取引にあたっての規制や課税方式が国内とは異なっており、源泉所得税が課されないのが一般的な特徴です。これによって、国際的な投資が行われ、世界経済が発展している部分もあるでしょう。

世界では、イギリス、シンガポール、香港、バハマ、ケイマン諸島などが有名なオフショア市場です。

日本のオフショア市場「JOM」とは

日本にもオフショア市場が作られています。「JOM(Japan Offshore Market)」というもので、1986年に設立されました。原則として、取引する双方が海外の居住者でなければならず、外国資金同士の「外外取引」だけが認められています。

JOMで取引をする金融機関は、オフショア市場で取引している部分を明確にするために、通常の取引を処理する一般会計とは別に「オフショア勘定」を使って会計処理することが義務付けられています。

オフショア市場で投資するメリットは?

オフショア市場は、私たちでも投資できないことはありません(初心者には絶対におすすめしませんが)。そこで、そのメリットとデメリットを見てみましょう。

オフショア市場では、国内市場よりもリターンが非常に大きい金融商品が多く見られます。そのため、投資がうまくいけば高い成果が期待できます。その背景には、優遇された税制があります。

また、国内市場の見に投資するよりも、投資先を分散させることができるため、リスクヘッジ効果があるとも言われます。さまざまな通貨で世界各国に投資していれば、特定の国家・エリアで深刻な事態が起きたとしても、リスクを限定することができるかもしれません。

オフショア市場で投資するリスクは?

しかし一方で、オフショア市場は、気軽に投資してリターンを得られるような簡単なものではありません。高いリターンを得られる可能性がある代わりに、非常に複雑な金融商品が数多く取引されています。

しっかりとした投資に関する知識がないままに投資してしまうと、損失が発生しても何が原因で失敗したのかさえも分からないくらいになってしまうでしょう。具体的には、為替リスク・金融機関の破綻リスク・金融商品の流動性が低いリスクなどが挙げられます。

もうひとつは、オフショア市場で所得が発生した場合でも、通常の所得と同様、国内の税務署に申告をしなければなりません。

普通の株式投資であれば、源泉徴収ありの特定口座を開設することで確定申告の手間を省くことができます。しかし、オフショア市場の所得はすべて自分で計算して申告する必要があります。うっかり忘れても、それは「脱税」となってしまいます。

タックスヘイブンが不正の温床となることも

タックスヘイブンが不正の温床となることも

オフショア市場の中には、ほとんど税金がかからないことから「タックスヘイブン(※租税回避地)」として活用されているところもあります。

オフショア市場では、反社会的勢力が不正に得た資金をマネーロンダリング(資金洗浄)するために使っていたり、資産家などが節税手段として使っていたりするケースもあります。そのような犯罪や、脱税同様の「行き過ぎた節税」が多く見られるため、各国の税務当局も目を光らせています。

パナマ文書やパラダイス文書で問題視

近年、オフショア市場、なかでもタックスヘイブンでの機密文書がリークされるケースが相次いでいます。特に、2015年に公表された「パナマ文書」はよく知られています。また、2017年11月に「パラダイス文書」が公表されたことは記憶に新しいでしょう。

これらの文書に掲載されているのは、租税回避行動に関する内容です。租税回避行動は、あくまで合法の範囲内で行われたことであり、文書に掲載されていることが犯罪行為を行っていることを示すわけではありません。ただ、その中には、実際に不正行為が行われていたり、犯罪行為に伴う収益が混ざっていたりということは考えられます。

まとめ

オフショア市場は、普通に株式投資をしているだけでは縁がない世界だと言えます。しかし、オフショア市場での金融取引は非常に巨額です。しかし、それだけ巨大な取引が行われているということは、そこでのトラブルなどが元になって世界の金融市場に大きな影響を与えることも考えられます。

同じ金融市場で取引をしているのですから、万が一の場合は対岸の火事ではすみません。何か報じられることがあったら、気をつけてチェックしておくのがよいでしょう。

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