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NISA(ニーサ)とは?NISAの種類や使い方、口座開設の方法を徹底解説!

NISA(ニーサ)とは?NISAの種類や使い方、口座開設の方法を徹底解説!

株の教科書.com編集部
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NISA(ニーサ)とは、株式や投資信託で利益が出ても税金がかからない少額投資非課税制度のこと。NISAで株を運用すれば、5年間のうち年間120万円までの投資が非課税となるため、これから株を始める方にとっては必須の知識です。

このページでは、NISAのメリットや使い方、口座開設の方法を徹底解説します。NISA口座を開設しようと考えている方はぜひ参考にしてください。

この記事のもくじ

NISA(少額投資非課税制度)とは?

NISA(少額投資非課税制度)とは?

NISAはNippon Individual Savings Accountの略です。

株式や投資信託を売って利益が出たり配当・分配金をもらうと10%の軽減税率が適用されていたことがありましたが、この軽減税率は2013年12月に終了。そこで、2014年1月から新たな税制優遇措置として設けられました。

NISAの特徴は以下の通りです。

  • 少額:年間120万円、トータルで5年間600万円までの投資が対象
  • 投資:上場株式や株式投資信託などの金融商品を売買すること
  • 非課税:売却時の利益や配当・分配金にかかる税金が5年間非課税

NISA口座を作ってそこで運用する限り、120万円までの投資に対するもうけがいくらあっても5年間は非課税になります。つまり、投資が上手くいって多くのもうけが出た場合、とても大きな節税効果があるのです。

NISAを使う条件とは?

NISAを使える条件は「満20歳以上・日本国内に在住していること」だけなので非常にシンプル。職業や立場を問わずに利用することができます。

ただし、NISAでは専用のNISA口座の開設が必要ですので、金融機関とやりとりができる能力が必要です。高齢のため判断能力が鈍っているような場合、口座開設ができないこともあります。

NISA口座とは?

NISA口座とは、NISA制度を利用するための口座で、この口座で投資したものだけが非課税制度の対象となります。

NISA口座は都市銀行、地方銀行、信用金庫、ゆうちょ銀行の他、証券会社の店頭やインターネットでも開設できますが、金融機関によってはNISAの取り扱いがない場合がありますので、店頭で開設する場合は事前に確認しておきましょう。

NISA口座を使って取引できるのは新規の投資のみで、すでに一般口座や特定口座で取引していた株式をNISA口座に移すことはできません。

また、NISA口座開設を開設できるのは1人1口座のみで、投資できる期間は2014年~2023年の10年間です。

どれくらいの金額が非課税になる?

NISAでは、投資金額の上限が年間120万円、非課税期間が5年間までとなっています。年間120万円の枠が使い切れなかったとしても翌年に持ち越すことはできないことに注意しましょう。利益分はどれだけもうかっても税金はかかりません。

通常の口座で取引すると、利益に対して20.315%の税金がかかりますので、税金0%のNISAなら利益が出た金額が大きければ大きいほど節税額もアップすることになります。

NISAの最大のメリットは非課税になること

NISAの最大のメリットは非課税になること

株式を持っている人は売却時に利益が出ることがありますし、銘柄によっては年1回ないしは2回、配当金が出ることがあります。NISAの最大のメリットは、これらのもうけがすべて非課税となることです。

同じ利益が出た場合でも、先ほど説明したとおりNISA以外の口座で取引すれば20.315%もの税金が差し引かれてしまいます。50万円もうかった場合の収益に10万円以上の違いがでると考えると、その差の大きさがわかるでしょう。

また、NISAは非課税が前提ですので、取引でもうけが出ても確定申告が不要です。手続きに慣れていない、仕事などが忙しいという人にもうってつけです。

投資初心者に充分な非課税枠

2014年のNISA開始当初は年間非課税枠が100万円でしたが、2016年から120万円に拡大されました。この非課税枠を月々に換算すると、毎月10万円程度の投資ならすべて課税されないことになります。投資初心者なら充分な枠だと思います。

この非課税枠は「もうかった金額が120万円までなら課税されない」と誤解されることがありますが、正しくは「年間の投資額が120万円までならそのもうけがいくら出ても課税されない」ということですので覚えておきましょう。

非課税枠は、いったん使ってしまうと保有する株式などを売却したとしても枠が復活するわけではなく1回使い切りです。また、枠が余っても繰り越しは不可。その年に100万円しか使わなくても、翌年に残り20万円をプラスして140万円にすることはできません。

ある証券会社では120万円を超える投資信託の注文を出すと、NISAの枠を超えていることを知らせるメッセージが出て、自動的に120万円までをNISA口座、超えた部分を課税口座で取引したものとして振り分けられるようになっています。

また、投資信託などでは分配金を自動的に再投資するタイプの商品がありますが、再投資は新たな購入としてカウントされるため意識せずとも枠を使ってしまうことがあるので注意しましょう。

NISAで取引する場合は、非課税枠を年内に無駄なく使うことと、途中で不本意な売却をする羽目にならないような銘柄選びを心がけて、投資計画を立てるようにしましょう。投資初心者がNISA口座を利用する際には、あまり短期に売り買いするようなハイリスク商品は選ばないようにしたいですね。

非課税期間が過ぎたらどうなる?

非課税期間の5年が経過すると、NISA口座で保有していた株式は新たに開始するNISA口座に移す(ロールオーバー)ことができます。もちろん、5年が経過する直前に売却するという方法もあります。何もせずに放っておくと特定口座に移管されて課税されてしまうので気をつけましょう。

ロールオーバーを選択すると引き続き非課税の扱いを受けることができますが、保有株の総額が120万円の非課税枠よりも上がっている場合、新しいNISA口座に移管できるのは120万円までが上限となります。さらに、移管するとその年の非課税枠の残りは無くなってしまいます。その後の投資計画とのバランスを考えて、移管する株式を決定するようにしましょう。

NISAで取引できる投資商品は?

NISAで取引できる投資商品は?

NISAでは、金融商品であれば何でも取引できるわけではありません。NISAを利用できる投資商品にどんなものがあるのか、また、どんなタイプのものなら向いているのか確認してみましょう。

NISA口座で買うことができる金融商品は、株式、投資信託、ETF(上場投資信託)、REIT(上場不動産投資信託)などです。それぞれの特色を簡単に説明すると以下の通りです。

株式

値動きが大きいため短い期間で大きなもうけを出すこともできますが、同時にリスクも大きくなりがちです。

投資信託

プロの投資法人に運用を任せる方法で、1万円単位で買える銘柄も多いので枠を使い切るためには便利ですが、預けている期間に手数料がかかることもあります。

ETF(上場投資信託)

やはりプロに運用を任せるタイプの商品ですが、保有期間中のコストを比較すると投資信託よりも安くなります。通常の株式のように市場で購入しますが、自分で銘柄を選ぶ必要がない点がメリットです。

REIT(上場不動産投資信託)

不動産を運用する投資法人にお金を預け、賃料の一部を受け取るタイプの商品です。賃料は値崩れしにくく、安定した分配金を受け取るには向いていますが、細かく買い増すことができないため、NISAの投資上限枠を使い切るのが難しいこともあります。

NISAは投資信託やETFもOK

株式と同様に、投資信託やETFもNISA口座で非課税の適用を受けることができます。

ETFは日経平均株価やTOPIXなどの値動きに連動するように設計されている投資信託の一種で、通常の投資信託と違い証券取引所に上場しており株式のように売買することができるものです。

投資信託は、債券や商品(コモディティ)、不動産投資信託など多岐に渡り、日本だけでなくアメリカ・中国・インドなど国籍も取り交ぜて一つのパック商品として売り出しています。

投資信託は多くの投資家からお金を集めて数十億、数百億といった単位をまとめて運用しますので、個人では手が出しづらい銘柄も取り入れることができます。特定の銘柄を個人で買うと使える資金の量はおのずと限られてきますが、投資信託なら1万円程度から購入できる商品が多いため、NISAの枠を無駄なく活用できるのです。

NISA口座で保有している投資信託で毎月分配型という商品を購入すると、分配金の受け取りに税金がかからないメリットがありますが、代わりに複利効果の恩恵がなくなるデメリットがありますので覚えておきましょう。複利効果は、元本の運用で得られた利益を元本に組み入れて運用してさらに利益を増やすことですが、いったん分配金として受け取ってしまうとその効果は無くなるのです。

NISAを利用する際のおすすめ銘柄をまとめましたので合わせて参考にしてみてください。
» NISAのおすすめ銘柄とは?特性から考える一般NISAで買う株の選び方

NISAで取引できない投資商品は?

NISA口座の対象にならないものとして、預金や債券、FX、金、プラチナ取引などがあげられます。信用取引、オプション取引、FX(外国為替証拠金取引)などもNISA口座では扱えません。投資信託の中で株式に一切投資できない公社債投資信託もNISAの対象外となります。

また、NISA口座の対象商品は金融機関ごとに異なります。金融商品自体がNISA制度の対象でも、どの商品をNISA口座で取り扱うかは金融機関の判断によりますので、事前に確認しておきましょう。

NISAでおすすめの投資方法

NISAでおすすめの投資方法

NISAに適した銘柄は、NISAの弱点に着目すると選びやすくなります。デイトレーダーのように激しく売り買いを繰り返す投資方法は、年間120万円の非課税枠をあっという間に使い切ってしまうためNISAには向いていません。

値動きが激しくなく安定して保有できる、バランスよく分散投資できる、という点に着目して商品を選んでいくことが、NISAの恩恵を充分に受けるためのコツです。

NISAと相性が良いのは投資信託

NISAと相性が良い投資商品は、株式メインに投資する投資信託でしょう。NISAは利益に対して非課税になる制度のため、利益がほとんど上がらなければ恩恵は受けられないのです。NISAでどこに投資するか、その組み合わせを考えることは非常に大切なのです。

初心者がよくやってしまいがちな運用が、NISA利用による毎月分配型の投資信託の購入です。NISAと毎月分配型の投資信託との相性は良くありません。理由は、その仕組みにあります。

毎月分配型の投資信託は、1ヶ月ごとに決算を行って収益の一部を毎月分配するものです。月々の配当は比較的多いものの、支払った配当の分だけ基準価額が下落する仕組みになっています。つまり、元本の上昇がそれほど期待できません。これでは、NISA利用による非課税枠の恩恵を受けることができません。

毎月分配型の投資信託をNISAで購入する場合には、相場がよほど良い場合を除いて、その効果は限定的になりますので基礎知識として理解しておきましょう。

リスクをより抑えるなら積立投資が効果的

リスクを抑えて大きな利益を獲得しに行くなら積立投資がおすすめです。毎月定められた日に一定額を買い付けることにより、自動的にリスクをコントロールすることができます。利益獲得までに比較的長い時間が必要ですが、それ以上にリスクを軽減できるメリットは大きいのです。

投資信託で積立投資をする際はNISA口座を積極的に利用した方がお得です。大手証券、ネット証券問わず、ほとんどの証券会社がNISA口座で投資信託の積立を行うことができます。積立投資は中長期で投資期間を要しますが、利益獲得の可能性は高まるでしょう。

NISAのデメリットは?注意しておきたいポイント

NISAで注意しておきたいポイント

NISA口座では、取引した商品で利益が出れば出るほど恩恵を受けることができます。しかし、損をしてしまった場合には税務上のデメリットがあります。

NISAといえばどんなにもうかっても非課税になるイメージを抱くことが多いでしょうが、意外なことにNISA口座を利用した取引をしていても税金を取られてしまうことがあるのです。

いきなり課税されて驚くことにならないよう、取引を始める前にNISA口座にまつわるものでも課税される場合を確認してみましょう。

課税口座との損益通算や繰越控除はできない

NISA口座の取引で損をした場合、他の課税口座(一般口座・特定口座)における利益からNISAでの損失を差し引く「損益通算」ができないので、他の課税口座での利益には税金が丸々かかることになります。

NISAでは利益を非課税にしてもらえる代わりに、損をした分も税務上なかったことにされてしまうということです。また、NISA口座での損失を翌年に繰り越す「繰越控除」も認められていません。

すでに課税口座で取引を行っている人は、そちらの運用状況も考えた上でNISAを利用するようにしましょう。

NISA口座での損失を考えると、ハイリスク・ハイリターンの商品は避けた方が賢明です。収支を安定させるためには複数銘柄へ分散投資して、値下げした銘柄の分を値上げした銘柄でカバーできる状態にしておくのも良いでしょう。

配当金の受取方法によっては課税される

高配当株狙いの人にとって特に注意したいのが、配当金の受取方法を間違えるとNISA口座での取引分が課税口座と同じように課税されてしまう点です。

株式などの配当金は、下記の3つの受取方法があります。

1 配当金領収証を持参してゆうちょ銀行や郵便局で受け取る

全国どこにでもある郵便局で配当金が受け取れるという点でとても便利ではあるのですが、税金の上では20.315%課税され不利になります。

2 指定した銀行口座に振り込み

配当金を一括して管理したい場合などには便利なのですが、これも同じく課税されてしまいます。

3 証券会社の取引口座で受け取る

証券会社ごとに配当金の行き先がばらけてしまうという欠点はありますが、非課税になるのはこの方法だけです。これ以外の方法では原則通り20.315%課税されてしまうので注意しましょう。

すでに銀行振込などを指定している方は受取方法の変更が可能です。株主として株主名簿に記載され株主優待や配当などの権利が確定される日である「権利確定日」までに証券口座に入金する方式に変更しておけば、非課税で配当金を受け取ることができます。

せっかくNISAでお得な取引をする準備をしたのであれば、配当金までしっかり非課税にすることを心がけたいものです。

NISA口座を開設する証券会社の選び方

NISA口座を開設する証券会社の選び方

NISA口座を開設できる金融機関には銀行、郵便局、ネット証券、店舗型証券がありますが、各金融機関で取り扱う商品やサービス内容は異なるため、開設先の金融機関を選ぶ場合は吟味が必要です。どんな基準で選べばよいのか、ポイントを挙げて解説していきましょう。

金融機関を選ぶときのチェックポイント

幅広い商品に投資できることを考えると、NISA口座を開設するなら証券会社が良いでしょう。銀行については株式の取り扱いがないという致命的な欠点があるので注意です。

証券会社でNISA口座を開設する前に確認しておきたいポイントは以下の3つです。

  1. NISA口座で取り扱っている商品の内容
  2. 取引のしやすさなどのサービス内容
  3. NISA口座での手数料体系

NISAで投資したい商品が買えなくなりますので、取扱商品の確認は必須。自分に都合の良い引落口座を利用できるか、NISA口座の損益をネット上で確認できるかなど、年単位で投資をするには取引がしやすいことも大切なポイントです。

NISA口座開設でおすすめの証券会社

NISA口座を開設する証券会社を選ぶ際、取扱商品の充実や取引手数料を考えればネット証券会社を選ぶことになると思います。

担当者の顔が見えないと安心できない方は対面取引がある店舗型証券も選択肢となりますが、せっかくNISAでお得に投資をするのですから、徹底的なコストカットを考えた方が良いですよね。

ネット証券の強みでもっとも大きいのは手数料の安さです。店舗型よりも人件費がカットできるため手数料が無料の証券会社が多く、口座開設時にキャンペーンなどで特典を付与している証券会社もあります。金融機関の乗り換えで特典をもらえる証券会社もあるので、キャンペーン狙いで金融機関変更をする手もあります。

また、取扱商品が豊富な上に、アプリを使って外出先でもスマホ取引をすることができるなど、さまざまな点で便利なこともネット証券の大きな魅力なのです。

サービスや手数料の面で優れている特におすすめのネット証券会社は、楽天証券SBI証券マネックス証券です。楽天証券は株式売買手数料が無料のほか、口座開設時に必要となる住民票取得の無料代行サービスやポイント付与キャンペーン(不定期)などサービスが充実。SBI証券、マネックス証券も同じく手数料無料、住民票取得代行サービスを行っています。

NISA口座を開設する手順

NISA口座を開設する手順

NISA口座開設の大きな流れは以下の通りです。

  1. NISA口座開設の書類を金融機関から取り寄せる
  2. 必要書類を金融機関に提出する
  3. 申し込みした金融機関が税務署に申請
  4. 税務署が金融機関確認通知
  5. 金融機関から「NISA口座開設手続完了」の連絡

NISAの口座開設は、銀行の普通預金のように即日手続きが終了するわけではありません。NISA口座は1人1つしか開設できないので、各地の税務署によって口座が重複していないかを確認する必要があるからです。口座開設完了までに1ヶ月から2ヶ月かかることもあるため、申し込みは早めにした方がよいでしょう。

NISA口座開設に必要となる書類

口座開設にあたり金融機関に提出が必要な書類は

  • 非課税適用確認書交付申請書 兼 非課税口座開設届出書
  • 住民票の写し
  • マイナンバーの写し
  • 本人確認書類

「非課税適用確認書交付申請書 兼 非課税口座開設届出書」は金融機関から送られた書類に入っていますので、必要事項を埋めていくだけで完成します。

「住民票の写し」は自分で市役所等で取得してもよいですが、証券会社等が住民票を代行取得するサービスも出しているので忙しい人はそれを利用してもよいでしょう。「住民基本台帳カード」がある人はコンビニエンスストアで取得することもできます。(※過去数年に異なる市区町村間での引っ越し履歴がある人は、住民票以外の書類が必要になることがあります。)

NISA口座の金融機関は変更できる?

NISA口座の金融機関は変更できる?

NISA開始当初は口座開設した金融機関を4年間変更することができませんでした。うっかり金融機関選びを間違えると、自分が取引したい商品を取り扱っていなかったり、自分が転居した先に金融機関がなくて不便でも、そのまま取引を継続するしかなかったのです。

2015年からは金融機関の変更が可能になり、1年に1回選び直すことができるようになりました。金融機関を変更する場合、持っている銘柄の取り扱いに注意が必要ですので確認しておきましょう。

もし、A銀行で2015年に作ったNISA口座があるとすると、その口座で保有している非課税保有期間は2019年までになります。2016年にA銀行からB銀行にNISA口座を変更したとすると、B銀行での非課税保有期間はそこから新たに5年となり2020年までになります。

しかし、すでにA銀行で取引して保有している商品をB銀行のNISA口座に移管することはできません。その商品はA銀行に保有したままとなり、売却時の利益や配当金・分配金を非課税で受け取ることができますが、売却以外の新規取引ができないという「保管専用口座」の状態になります。

なお、NISA口座をいったん閉鎖した場合、従来は4年間は再開設することができませんでしたが、2015年以降は閉鎖の翌年であれば再開設できるようになりました。

NISAの金融機関変更によるメリット

NISA口座の金融機関を変更したいと考えるのは、主に「いまの金融機関の取扱商品やサービスに不満がある場合」でしょう。株取引自体ができない、自分の購入したいNISA対象商品を取り扱っていなかった、スマホアプリを導入していなくて取引が不便、などなど。

特に、現在は売買手数料の面でネット証券が断然優位に立っていますですので、普段付き合いがあるからと銀行で作ってしまった人は後悔しているという声も聞きます。このような場合は手間をかけてでも変更するメリットは大きいでしょう。

NISAの金融機関の変更方法

NISAの金融機関変更手続きは、旧金融機関への手続きから始めます。従来の金融機関には「金融商品取引業者等変更届出書」を提出し、「非課税管理勘定廃止届出書」を受領します。

その後、新たにNISA口座を開設する金融機関に「非課税口座開設届出書」と、旧金融機関から受け取った「非課税管理勘定廃止届出書」を提出します。手続きが終了するまでは大体3週間から4週間程度。完了すると新金融機関から「口座開設の連絡」が来るという流れになります。

金融機関の変更はできますが、複数の銀行にNISA口座を持つと、今までの保有商品を移管できなかったり管理が煩雑になるといった問題が出てきますし、変更手続きの手間や時間もそれなりにかかります。最初の金融機関に保有し続けることが一番楽な方法ですので、最初に選択する金融機関は慎重に選びたいところです。

NISA口座を作るときは、取扱商品や手数料などを念入りに確認しておくと失敗を避けることができるでしょう。

ジュニアNISAとは?

ジュニアNISAとは?

2016年からジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)が始まりました。一般NISAは口座開設の対象年齢は20歳以上ですが、未成年者向けのジュニアNISAは0歳から19歳(口座開設する年の1月1日時点で20歳未満)が対象となります。

非課税対象は上場株式や株式投資信託などの売却益・配当金等、非課税期間は5年間、1人1口座といった点は一般NISAもジュニアNISAも同じですが、ジュニアNISAでは年間非課税枠が80万円となります。

また、未成年者は民法の上でも「行為能力に制限がある」存在なので、自分で適正な口座管理ができないことが前提となります。運用管理は原則として親権者が未成年者を代理する、あるいは親権者が未成年者に同意する形で行うことになります。

ジュニアNISAの主な利用目的として想定されているのは「教育資金づくり」です。ジュニアNISAの非課税期間は5年ですが、売却益や配当金・分配金は子どもが18歳になる年度の12月31日まで引き出すことができません。この制限は大学などの進学資金が目的だという表れなのです。

子どもの教育費のためのジュニアNISA

世の親が一番頭を悩ませる大学進学にかかる費用は、私立文系で約400万円、私立理系で約500万円超え、公立でも約250万円となっています。ひと昔前のように国立大学になら安く済むという時代ではなくなっているのです。

教育費を学資保険で準備する人も多いと思いますが、運用がうまくいけばジュニアNISAは学資保険よりもずっと効率良く教育資金を増やすことができます。運用面で不安がある人は、ジュニアNISAと学資保険をセットで準備しておくといいでしょう。

また、相続税が心配な場合は非課税で生前贈与をすることができます。通常、年間110万円を超える贈与には高額の贈与税がかかってきますが、非課税枠の範囲でジュニアNISAに出資していけば節税することができるのです。また、18歳まで引き出せない制限があることで、受贈者となる子どもや孫による無駄遣いを防ぐこともできるというわけです。

ジュニアNISAで子どもと一緒にお金のことを考える

子どもや孫の名義でジュニアNISA口座を開設すると、子ども向けの「金融経済を勉強するための教材」がサービスで送られてくる証券会社もあります。子どもがある程度の年齢になったら、株や投資信託のしくみ、購入する銘柄について一緒に話し合うことも大切です。

日本ではなかなか子どもにお金の話をしづらいという親もいますが、成人する前に経済を知っておくのは大切なこと。親自身がより良い運用のために勉強したことは、ぜひ自分の子どもとも共有しておきたいものです。

ジュニアNISAを通じてお金の仕組みを話しておくことで、大人になったときの将来設計について考えることができるようになるかもしれません。

ジュニアNISAで注意するポイント

売却益や配当金を子どもが18歳になるまで引き出せないことには注意しておきましょう。私立高校入学時など、18歳になる前にまとまった学費が必要な場合には使えないことになります。

また、非課税期間の5年を経過すると新しいジュニアNISA口座に移管することができますが、保有株の総額が80万円の枠を超えている場合は課税口座に移管するか売却するという処理が必要になります。

そして、ジュニアNISAは1人1つしか持てない口座です。口座情報は税務署で管理されているため、一度作ると証券会社を変更したくても、新たにジュニアNISA口座を作ることはできません。もし口座を変更する場合は既存口座を廃止しなければいけませんが、その際は非課税のはずだった配当金などが課税対象となります。原則としてジュニアNISAの口座は動かさないほうが賢明です。

つみたてNISAとは?

つみたてNISAとは?

2018年から、NISA制度に「つみたてNISA」が創設されました。一部の投資信託を積立方式で長期投資することができるのが特徴で、老後の資産形成の一助になると期待されています。

創設前は積立NISA、つみたてNISAなど表記が定まっていませんでしたが、普及・定着のために「つみたてNISA」という表記に統一されました。
»「つみたてNISA」の表記統一について-日本証券業協会

つみたてNISAは一般NISAとの併用ができないため、どちらを選ぶべきか悩ましいところです。その参考になるよう、つみたてNISAの特徴を一般NISAとの比較も交えて解説します。

積立投資専用のNISA制度「つみたてNISA」

つみたてNISAは、積立投資専用のNISA制度です。はじめに購入する投資信託と毎月の購入金額を指定すると、自動的に銀行から資金が引き落とされて買付をしてくれます。そして、売却時に利益が出ている場合であっても、非課税となります。

なお、NISAを利用する場合は、一般NISAかつみたてNISAのどちらか一方を選択することになり、併用することはできません。

つみたてNISAと普通のNISA制度との違いを、下の表にまとめました。

つみたてNISA NISA
非課税投資枠 40万円 120万円
購入方法 積立投資のみ 自由
投資対象商品 一部の投資信託のみ 株・ETF・投資信託など
非課税期間 20年 5年

1年あたりの投資可能額は少ないですが、20年にわたって積立投資することができるため、総投資金額で800万円弱の投資が可能となります。年間120万円も投資資金を確保することはできなくても、毎月数万円程度なら、無理のない範囲で投資を始めることができるでしょう。

つみたてNISAではドルコスト平均法や長期投資での複利効果を狙う

つみたてNISAでは、毎月一定額を積み立てていく「ドルコスト平均法」を使って投資します。ドルコスト平均法の効果は積立期間が長くなればなるほど大きくなるため、つみたてNISAの最長投資期間20年であれば、平均購入単価を抑える効果はそれなりの利益につながる可能性があるでしょう。

また、つみたてNISAの特徴はなんといっても20年間という超長期投資での利益までもが非課税となることです。投資信託での運用なら利益をそのまま再投資することができるため、複利効果が期待できます。

40万円を20年間にわたって2%の利回りで運用することができれば、20年後には約1.5倍の59.4万円になります。利回りが3%なら約1.8倍の72.2万円まで増えている計算となります。

損失が発生した場合は一般口座や特定口座などで発生した利益との損益通算をすることはできませんので、大きなリターンを求めてリスクを取りすぎるのではなく、より確実に利益が出せそうなものに投資するようにしましょう。

つみたてNISAで購入できるのは一部の投資信託のみ

つみたてNISAでは購入できる金融商品が限定されています。これは、20年間という長期投資にふさわしくない金融商品を除外するためです。投資対象となっているのは投資信託の一部だけになっています。公募株式投資信託の選定条件は下記のようになっています。

  • 販売手数料がゼロ
  • 信託報酬が一定水準以下(投資対象によってその基準が異なり、国内株のインデックス投資信託であれば0.5%以下などとなっている)
  • 信託契約期間が無期限、または20年以上
  • 毎月分配型ではないこと など

2017年12月18日時点では、132本の投資信託が対象商品となっています。そのうちインデックス投資信託が117本、アクティブ運用投資信託が15本です。

長期の積立投資を目的としているため、インデックス投信がほとんどです。今後も投資対象商品は増えると思われますが、インデックス投信中心というのはなかなか変わらないでしょう。

つみたてNISAを利用する際のおすすめ銘柄をまとめましたので合わせて参考にしてみてください。
» つみたてNISAのおすすめ銘柄とは?少額かつ中長期での投資先選び

一般NISAとつみたてNISA、どちらを選べばいい?

つみたてNISAと普通のNISA、どちらを選択するのがいいのか悩むところだと思います。毎月少しずつ積み立てて投資をしながらリスクを低く抑えたいのであれば、インデックス投信を選んだ方がいいため、つみたてNISAの方がいいでしょう。

積立で投資をしようと考えていても、大きなリターンを求めてハイリスクなアクティブ運用投信を購入したいのであれば、普通のNISAを活用する方がいいかもしれません。

そもそも、つみたてNISAの対象商品になっていないかもしれませんし、特定の業種に投資するようなテーマ性があるものであれば20年間も保有し続けることがありません。それならば、毎年の非課税投資枠が大きい普通のNISAで、より大きなリターンを目指す方がよいかもしれません。

つみたてNISAは、老後の資産形成などに役に立つ制度のひとつです。しかし、そのメリットである非課税効果は利益がなければ発生しません。つまり、つみたてNISAで資産形成するには長期的に利益が出る投資信託を選ぶ力も必要です。

投資できる商品は金融庁が選定しているから安心、というわけではありません。あくまで機械的に判定されているため、つみたてNISAを利用するかどうかは、まずは投資したい金融商品を絞り込んでから考えるべきでしょう。

つみたてNISAの取り扱いがある証券会社一覧

つみたてNISAに対応している証券会社の一覧です。平成30年1月中までに、つみたてNISAの取り扱い開始を日本証券業協会へ申し出た証券会社を掲載しています。(平成30年1月4日時点、計49社50音順)

  • 藍澤證券株式会社
  • あかつき証券株式会社
  • 池田泉州TT証券株式会社
  • 石動証券株式会社
  • いちよし証券株式会社
  • 今村証券株式会社
  • いよぎん証券株式会社
  • 岩井コスモ証券株式会社
  • 宇都宮証券株式会社
  • エイチ・エス証券株式会社
  • エース証券株式会社
  • 株式会社SBI証券
  • 木村証券株式会社
  • 極東証券株式会社
  • ぐんぎん証券株式会社
  • ごうぎん証券株式会社
  • 光世証券株式会社
  • 静岡東海証券株式会社
  • 静銀ティーエム証券株式会社
  • 株式会社証券ジャパン
  • 株式会社しん証券さかもと
  • 第四証券株式会社
  • 大万証券株式会社
  • 大和証券株式会社
  • 髙木証券株式会社
  • 竹松証券株式会社
  • ちばぎん証券株式会社
  • 東海東京証券株式会社
  • 西日本シティTT証券株式会社
  • 西村証券株式会社
  • 野村證券株式会社
  • 浜銀TT証券株式会社
  • 百五証券株式会社
  • ひろぎん証券株式会社
  • フィデリティ証券株式会社
  • フィリップ証券株式会社
  • ふくおか証券株式会社
  • ほくほくTT証券株式会社
  • 松井証券株式会社
  • マネックス証券株式会社
  • 丸三証券株式会社
  • 丸近證券株式会社
  • 丸八証券株式会社
  • みずほ証券株式会社
  • 水戸証券株式会社
  • 山和証券株式会社
  • 株式会社ライブスター証券
  • 楽天証券株式会社
  • ワイエム証券株式会社

まとめ

一般NISAやつみたてNISA、ジュニアNISAも、積極的に活用していきたい制度。どのような目的でNISAを使うにせよ、事前にそれぞれの特色をつかんでから口座開設をするようにしましょう。

NISAが使えるおすすめ証券会社の公式サイトは以下からご覧いただけます。

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