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株式投資の成功率が高まる?相場の勢いを測る「モメンタム」とは

株式投資の成功率が高まる?相場の勢いを測る「モメンタム」とは

横山研太郎
横山研太郎
記事の難易度:★★★☆☆

株式投資では、どの業種に将来性があり、資金が流れ込んでいるのかを把握すれば、より高いリターンを期待できます。相場の流れを理解するためのテクニカル指標としてもっとも利用されているのが「モメンタム」です。

今回は、相場の強弱を測るテクニカル指標の「モメンタム」の見方と、実際の投資判断での使い方を見てみましょう。

相場の勢いをはかる「モメンタム」

テクニカル指標のうち、相場の勢いや方向性を見ることができるものを総称して「モメンタム」と呼びます。このうち、株価を使って分析する「株価モメンタム」や決算内容を使って分析する「業績モメンタム」などが知られています。

モメンタムは0以上なら強気(上昇見通し)、0以下なら弱気(下降見通し)と判断するものであり、複雑になりがちなテクニカル指標の中でも、比較的利用しやすいのが特徴です。

簡単に使うことができる「株価モメンタム」

株価モメンタムは「当日の終値-○日前の終値」で求められ、プラスなら強気、マイナスなら弱気と判断します。これだけでは単純すぎて信用できにくいため、このモメンタムがどのように動いているかを見て以下のような投資判断をします。

  • プラス値だったモメンタムが、さらに上昇=上昇の勢いが増している
  • 株価は下落しているのに、モメンタムは下がっていない=下落の勢いが減少している

株価モメンタムで見る「買い」のタイミング

  • モメンタムがマイナスからプラスに転換した
  • プラスの値であるモメンタムがさらに上昇した
  • 株価が下落しているのにモメンタムが横ばいなら、下落相場からの転換点が近い

株価モメンタムの売りのタイミング

  • モメンタムがプラスからマイナスに転落
  • マイナスの値のモメンタムがさらに下落
  • 株価が上昇しているのにモメンタムが横ばいなら、上昇相場の終わりが近い

株価モメンタムはダマしが多い?

株価モメンタムはとても単純な仕組みであり、ダマしが多いのがデメリット。モメンタムでよく見られるダマしを避けるためには、株価の移動平均線と同じように、モメンタムの移動平均線を引くことが有効です。

株価モメンタムは判断基準を変更しない

何日前の株価と比較するのか、何日分のモメンタムを平均するのか、これらの2軸の組み合わせは非常に多いため、自分にとって都合の良い結果が出る組み合わせを見つけてしまうことがあるのです。

株価モメンタムを判断基準にするときは、一定の基準を設けて、その基準を変えずに判断することが重要です。

「業績モメンタム」はどう判断する?

業績モメンタムは理論上は決算内容によって株価が変動することを利用して、売上の増加率や利益の増加率、一株当たり純利益(EPS)一株当たり純資産(BPS)の増加率などを参考に、変動度合いから判断するモメンタムです。

業績モメンタムは、株価モメンタムほどデータの調整ができないため、客観的な投資判断をすることができます。

業績モメンタムはデータ量が少なく判断が難しい

業績モメンタムは株価モメンタムほどデータの調整がないので客観的な投資判断に役立つ反面、データ量が乏しく投資判断に結びつけるのが難しいという欠点があります。

業績モメンタムは株価モメンタムと同様に単独で判断するのではなく、その他の情報なども含めて総合的に判断する必要があるのです。

まとめ

テクニカル指標の中でも投資判断を簡略化できる各種モメンタムですが、手軽に使える反面、ダマしが非常に多いテクニカル指標でもあります。

モメンタムを活用するときには、その結果が株価や業績の勢いを反映しているか確認して、他の情報とあわせて分析するときの参考指標として活用するのがよいでしょう。

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