
よく聞く「時価総額」とは何なのか?企業規模や信頼度を株式投資に活かす
企業の株価がニュースが取り上げられる時に、時価総額が注目されることがあります。
株式と時価総額にはどのような関係があり、投資にどう影響するのでしょうか。今回は、時価総額と株式投資の関係を見てみましょう。
この記事のもくじ
企業価値を図る重要指標「時価総額」
日本には多くの上場企業がありますが、2017年12月時点での時価総額上位を見ると、トヨタ自動車(7203)とNTT(9432)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)の順に並びます。このランキングの基準となる時価総額は、次の計算式で求めることができます。
時価総額 = 株価 × 発行済み株式総数
時価総額は、そのまま企業の大きさを表す重要な指標になるのです。
時価総額が大きい企業に投資するべき理由
時価総額が増えている企業は株価や発行済株式総数の増加が続いている企業であり、将来の成長が期待できる企業なので、投資対象として魅力的です。
時価総額が大きい企業は倒産リスクも小さいので、比較的安定した投資対象といえます。個別銘柄への投資をはじめるならば、時価総額が大きく格付けの高い企業の銘柄から取引をはじめるべきでしょう。流動性も十分にあるため、損切りが必要になったときも、すぐに売却できる可能性も高くなります。
時価総額が大きい銘柄のメリット
時価総額の大きさが企業に有利に働く点はいくつかありますが、最も大きいのが買収価格が大きくなるので企業買収の対象になりにくい点です。また、時価総額は企業の信用にもつながるので、資金集めも容易になり、さらに時価総額が大きくなるという利点もあります。
資金集めがしやすいということは投資対象とする投資家の増加も期待できて、その銘柄の流動性を高めることにもつながります。
時価総額が大きい銘柄のデメリット
流動性が高い銘柄はすぐに売買できますが、市場が一方向に流れるとその流れが止まりにくい傾向があります。また、個人投資家の売買程度では、値動きにはほとんど影響しません。また、目先の時価総額のために株価をつり上げる施策を導入している企業に投資するリスクも無視できません。
個別銘柄に投資をする時は、業績や株価が継続して伸びている企業なのかを確認してください。さらに経営計画等が発表されているなら、必ず目を通しておくようにしましょう。
時価総額が小さい銘柄に投資するポイント
時価総額が小さい銘柄は値動きの大きさが魅力ですが、時価総額が大きい銘柄と比較すると、信用と流動性が低いというデメリットがあります。特に流動性の低さは、売買したいタイミングで取引が成立しないリスクにもつながります。
短期売買を念頭に置いているなら、毎日の株価とあわせてどの程度の取引が成立しているのかも見ておいた方がいいでしょう。
時価総額が小さい銘柄には投資するべき?
時価総額が小さい企業は相応に株価も低水準であり、少ない資金で買い付けたいときには、最適の投資先です。こうした銘柄は流動性が低く取引量も限られているため、機関投資家の資金が入ってくることもほとんどありません。
つまり、個人投資家の売買のみで株価が大きく動くことが期待できるので、短期的な売買を考えるなら最適な投資先と言えます。
まとめ
企業規模や信用度を見る上で、時価総額は重要なポイントですが、投資対象という目線で見ると、時価総額の大きさが投資結果を左右するわけではありません。
多少値が張っても時価総額が大きい銘柄に投資するか、流動性に疑問はあっても値動きが良い時価総額が小さい銘柄に投資するかは人それぞれです。自分が何を優先するか決めてから投資すると良いでしょう。
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