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保険業界をテクノロジーが変える?注目の「インシュアテック(InsurTech)」

保険業界をテクノロジーが変える?注目の「インシュアテック(InsurTech)」

徳田陽太
徳田陽太
記事の難易度:★★☆☆☆

日常生活から電子機器が切り離せなくなった現在、モノのインターネット(IoT)化や人工知能(AI)の進化、これらを取り入れたフィンテックといった新技術の登場により、近年、私たちの取り巻く生活環境は徐々に変わりつつあります。

今回は、テクノロジーと融合する新しい産業の形として注目を集めるインシュアテックの基礎知識と、その特徴を見てみましょう。

保険とテクノロジーを掛け合わせた「インシュアテック」

近ごろ注目を集めているフィンテックは、金融(ファイナンス)とテクノロジーを掛け合わせたかばん語であり、金融の領域にIT技術を取り入れることで、より効率よく便利な仕組みを作ろうというものです。そのうち、狭く保険の領域にテクノロジーの技術を落とし込む新産業や取り組みを「インシュアテック」と言います。

インシュアランスは英語で「保険」を意味していて、テクノロジーは「情報通信技術」を指します。つまり、インシュアテック(InsurTech)は、インシュアランスとテクノロジーを掛け合わせた造語なのです。フィンテックの保険バージョンですね。

情報の正確性には限界がある

なぜインシュアテックが注目されているのかと言えば、情報の精度を高めるためです。自動車保険を例にとれば、運転免許証の色や運転歴を表す等級、現在の保有点数などがどの保険会社でもヒアリングされますが、これらの情報の正確性は決して高いとは言えません。ランクが高いことがリスクと低いことを意味しているわけではないからです。

保険会社からすれば、このような契約者はリスク要因となるため、正しい運転状況を把握して適切な契約を結べれば、収支のさらなる改善が期待できます。インシュアテックは、この保険会社の思惑に合致したテクノロジーなのです。

損保会社は実際のデータから保険料を算出

インシュアテックを先の自動車保険の例でみれば、被保険者の自動車に端末を取り付けることで、普段の走行状況を確認することができます。

これにより、安全運転を心がけている運転者であれば料率を安く、危険運転の傾向が強い運転者の両立を高く設定するなど、適切な料率の適用が期待できます。インシュアテックの導入により、これまでの手法では知り得ない情報も収集できるため、保険会社は無駄な保険料支払いを大幅に軽減できるのです。

生命保険会社は、ウエアラブル端末で情報収集

生命保険業界においても、インシュアテックの動きが広がりつつあります。具体的には、被保険者にウェラブル端末を取り付けて心拍数や血圧等のデータを収集し、保険会社に継続的に送ることで、保険料算定の精度を高めるなどの動きがあります。

こちらも、保険会社側が無駄な保険料支払いリスクを避けるため、収支改善に向けた取り組みといえるでしょう。

被保険者には保険非加入リスクが生じる

インシュアテックが保険会社にもたらすメリットを見てきましたが、被保険者の立場から見ると、インシュアテックが普及することで保険に入れなくなるリスクが発生します。

将来の支払いリスクが大きいと判定された被保険者には、多額の保険料が課されるだけではなく、契約そのものを断られることも考えられます。このように、被保険者の観点から考えると、保険に加入できなくなるリスクがあるのです。

既往症がある患者の救済策になる可能性

一方で、生命保険の加入に関しては、既往歴がある患者の救済策になる可能性があります。従来の生命保険加入システムでは、一度重病を患うと、その後完治していても保険加入が断られることがあり、既往歴が理由で保険勧誘が断られることには不公平感がありました。

しかし、上述したようなインシュアテックの取り組みを行うことで、これらの加入希望者が救済されるケースがあるのです。よって、生命保険の加入希望者にとっては救済策となる可能性も秘めているのです。

まとめ

インシュアテックには保険会社と被保険者それぞれの思惑だけではなく、メリットとデメリット双方が存在します。いずれにせよ、今後、インシュアテックの取り組みは拡大する可能性が高いでしょう。

今後伸びていくであろう、インシュアテックに関連する株式銘柄を物色する上でも、これらの背景や両者の思惑を押さえることは非常に重要です。

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