
投資初心者がハマりやすい心理現象「ハーディング現象」とは?
週刊誌や投資専門誌が買いあおりしている銘柄を見ると、つい買いに走りたくなります。しかし、その銘柄を買うに値する理由はあるのでしょうか。
今回は、投資家心理に基づく行動経済学の考え方の一つである「ハーディング現象」について、詳しく見てみましょう。
この記事のもくじ
群衆と同じ行動をすることで安心する「ハーディング現象」
マーケットの注目を集めるテーマ株や基準価額が上がっているファンドなどを見聞きすると、ついその銘柄に手を出したくなります。
これは、行動心理学でいう群衆と同じ動きをすることで安心感を得る「ハーディング現象」と呼ばれる現象です。
根拠がない投資は急落の餌食
テーマ株やファンドの値上がりの背景には根拠がないため、ちょっとしたきっかけで急落することは珍しくありません。ハーディング現象で人気を集めた銘柄に投資することは、ポートフォリオの急落リスクを大きくすることにもつながるのです。
ハーディング現象の典型例がバブル相場
ハーディング現象の典型例は、バブル相場です。値上がりする明確な根拠がないにも関わらず「市場参加者が多い」と言う理由で新たな市場参加者が増えて買い付けることで、株価が史上最高値を記録したのち、一気に下落して低迷しました。
バブル景気での値上がりとその後の値下がりは、株価指標や材料だけでは説明がつかない、まさにハーディング現象の典型例といえます。市場の動向を客観視して、上昇局面こそ冷静な投資判断が必要になるのです。
サブプライムローンもハーディング現象の一例
海外に目を向けると、2008年のリーマンショックを招いたサブプライムローンを取り巻く環境下でも、ハーディング現象が見られました。
2000年頃から住宅価格の上昇につれてローン利用者が増大して、サブプライム層までローン利用者がま拡大しました。2007年頃には住宅市場全体の15%を占めるまで拡大していった住宅バブルは、まさにハーディング現象と言えます。
マーケットは投資家心理で動く
マーケットの動きは投資家心理に大きく左右されます。行動経済学は株式投資でも非常に重要です。時としてマーケットは相場の材料を度外視して、過剰な値動きを見せることがあります。
市場の動きは必ずしも正しいとは言えません。自身の投資行動を第三者的な視点で見ることが重要です。
ハーディング現象にはどう対処する
ハーディング現象に対処するために効果的な投資方法としては、定時定額で買い付けをする積立投資があります。投資行動を自動化することは、リスク分散に大きな効果が期待できるのです。
まとめ
事象や用語の意味を知っているほど、しかるべきときに対策をとりやすくなります。ハーディング現象もその一つです。
この用語を知っているか否かではマーケットとの向き合い方も変わってきます。新たな知識として押さえておきましょう。
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