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投資するべき株式の見極めに役立つ「ファンダメンタルズ分析」

投資するべき株式の見極めに役立つ「ファンダメンタルズ分析」

横山研太郎
横山研太郎
記事の難易度:★★☆☆☆

株式投資で利益を得るためには、その銘柄の割高・割安を判断する必要があり、その方法として「ファンダメンタルズ分析」と「テクニカル分析」の2つが知られています。

ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析には、どのような違いがあるのでしょうか。今回は、ファンダメンタルズ分析の中から、銘柄分析の基本となるポイントを見てみましょう。

「株価が高い」=「良い会社」ではない

企業は一社ごとに発行済み株式総数や時価総額が異なるため、株価だけを見て割高・割安を判断できません。

例えば、A社・B社という会社があり、A社の株価が1,000円、B社の株価が2,000円のとき、「株価が高いB社のほうがよい会社」とはなりません。同様に、株価が同じ5,000円のC社・D社があったとしても、両社の実力が同じことを表しているわけではありません。こうした条件を前提に、株価が適正水準かを判断する分析手法が、「ファンダメンタルズ分析」と「テクニカル分析」です。

市況から適正株価を探る「ファンダメンタルズ分析」

上場企業は期間ごとの費用と収益を表した「損益計算書」や資産・負債・純資産を表した「貸借対照表」などの財務諸表の公表が義務付けられていて、こうした資料はその企業の株価が適正水準かを判断する重要な材料と言えます。

ファンダメンタルズ分析では、こうした資料や市況、政治・経済の状況を踏まえた株価分析の手法です。大まかな適正水準を把握するのに向くファンダメンタルズ分析ですが、より詳細な分析には、さまざまな知識やニュースが必要となります。

ファンダメンタルズ分析で使われる株価指標

ファンダメンタルズ分析で重視される指標はいくつかありますが、中でも1株あたりの純利益を示す「株価収益率(PER)」や「株価純資産倍率(PBR)」、配当金の利回りを表す「配当利回り」が重視される傾向があります。

業界の平均水準と比べて、これらの指標が高いか低いかを見ることで、対象の銘柄の株価が適正水準かを判断できます。

財務諸表から財務指標を計算して比較する方法

株価指標以外の分析材料として、財務諸表は欠かせません。財務諸表で注目する数値には、会社の収益性をあらわす「売上高純利益率」や保有する総資産の何倍の売り上げを計上できたかを見る「総資産回転率(ROA)」などがあります。株主としては、「収益性」と「効率性」、「安全性(の逆数)」からもとめる「株式主資本利益率(ROE)」にも要注目です。

こうした株価指標を見ることで、今後の成長が望める企業なのか、他社と比較して優位を確保できているかを見ることができます。その上で、これから株価が上がるのかどうかを判断することができます。

過去のデータに基づいて分析をするテクニカル分析

企業業績は経営戦略や市場環境などに左右されますが、株価はそれらの要素に加えて、「まだ上がる」「もう下がる」といった「投資家の感情」も無視できない要素です。

投資家の感情はどうしても目先の利益に目が向いてしまうので、昔からさほど変わらないと言われています。そこに目をつけたのが、過去のデータを参考にするテクニカル分析です。

テクニカル分析の基本「移動平均線」

テクニカル分析の中でもっとも知られていてるのが、過去の一定期間の株価(終値)を平均して時系列につないでグラフ化した「移動平均線です。移動平均線は、そのときの価格が移動平均線からどれだけ乖離しているかで「買われすぎ」や「売られすぎ」を判断するのが基本です。

また、複数期間の移動平均線を引いて交差する点を相場の転換点として、上向きならゴールデンクロス、下向きならデッドクロスと呼ぶこともあります。移動平均線の使いかたは投資家の好みに左右されるので、自分の取引スタイルに合わせた使いかたを見つけましょう。

まとめ

ある企業に投資するときに株価が高いかどうかは、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析で大まかに判断できます。注意したいのは、これら結果はあくまで「予想」であるということです。分析を通して「予想の精度」を上げることが目的なのです。

さまざまな分析手法を使いわけながら、予想の精度が高い自分なりの分析手法を作ることができるように訓練しましょう。

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