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消費者インタビューから景気の現状と先行きを知る「景気ウォッチャー調査」

消費者インタビューから景気の現状と先行きを知る「景気ウォッチャー調査」

横山研太郎
横山研太郎
記事の難易度:★★☆☆☆

内閣府が調査・公表している景気に関する指標の一つに、景気ウォッチャー調査があります。景気に敏感な業界に対するアンケートが中心となるこの調査は、迅速な景気判断に欠かせない資料です。

その調査方法から、景気ウォッチャー調査は肌感覚の景気動向を判断できる貴重な景気指標と言えます。今回は、景気ウォッチャー調査の概要と、調査内容の見方について確認していきましょう。

景気ウォッチャー調査とはどんなものなのか?

景気ウォッチャー調査とは、内閣府によって2000年から毎月調査・公表されている景気指標であり、景気に敏感な業種にたずさわる2,050人にインタビューした結果が集計されています。

景気ウォッチャー調査は国内総生産(GDP)や株価のような数値で表される指標と違い、実際に労働者として働く人にインタビューした結果を数値化することで、より生活に密着した景況感が計れることから「街角景気」とも呼ばれています。

インタビュー対象となるのはどんな職種?

景気の影響を適切に計測するため、景気ウォッチャー調査では次の職種のような人たちに対してインタビューを実施しています。

  • 百貨店売り場担当者、スーパーの店員、レストランのスタッフ、住宅販売会社の従業員
  • ホテルや旅館のスタッフ、タクシー運転手、レジャー施設職員
  • 職業安定所職員、人材派遣会社社員

このような幅広い景気敏感業種にアンケートすることで、より実感に近い景気動向を捉えられるようになっています。どのような業種にインタビューをするかは毎回少しずつ変化していますが、大きな変化がないようにバランスよく対象者を選別しているようです。

景気ウォッチャー調査は速報性の高い指標

景気ウォッチャー調査は、景気に先行する指標として注目されており、調査結果によっては公表される14時を境に株価が急変することもあります。非常に速報性が高い指標としても知られています。

毎月25日から月末にかけてインタビューがおこなわれ、翌月10日ごろ(翌月第6営業日)には集計し公表されます。政府が集計・発表する指標の中でも特に発表が早いのは、景気に敏感な人たちの声を元にしているため、調査から公表まで時間がかかると内容の鮮度が落ちてしまうのです。

業態別・地域別の景気も確認できる

景気ウォッチャー調査は、ただインタビューをまとめただけの指標ではありません。家計動向関連(小売・飲食・サービス・住宅)・企業動向関連(製造業・非製造業)・雇用関連の3つの大分類と7つの小分類に分けた結果が集計されています。

さらに、全国を12の地域に分けて、それぞれの地域で約7割を家計動向関連、約2割を企業動向関連、約1割を雇用関連の人たちにインタビューしているため、全体としての景気動向だけでなく、おおまかな業態別・地域別の景気動向も見ることができるのです。

景気ウォッチャー調査から景気の現状と先行きを見る

インタビューでは、「景気の現状に対する判断とその理由」や「景気の先行きに対する判断とその理由」が聞かれています。景気の現状と先行きは、景気がよい・やや良い・どちらともいえない・やや悪い・悪いの5段階で評価した結果を数値化した「ディフュージョン・インデックス(DI)」という指標で指標化されています。DIは50を超えると「景気が上向き」、下回ると「景気が下向き」と判断されます。

また、毎月算出されているDIがどのように変動しているかグラフで示されているため、「DIが上昇し続けて、景気がよいという実感が広がっている」、「DIが上昇から下落に転じたため、景気の先行きに不安が広がり始めているのでは」といった分析をすることも可能です。

自由回答から景気の実態を読み取る

景気ウォッチャー調査では、全国を12の地域に区切り、地域ごとの景気動向もまとめられています。これにより、地域別の景気の差も一目瞭然です。また、地域別に景気判断の理由が一部掲載されますが、そこではリアルな景気の実態が浮き彫りになっています。

衣料品専門店や通信会社、家電量販店などの具体的な業態とともに、自由回答による景気に対する判断とその理由がそのまま書かれているので、地域経済の生の姿をうかがい知ることができるのです。さらに、「景気判断理由集」も公表されており、こちらもかなりの人数分の景気判断に対する理由が記載されています。

まとめ

企業ベースの景気動向指標が多い中で、景気ウォッチャー調査は消費者により近い景況感を知ることができる数少ない景気動向指数として注目されています。

消費者に景気がよくなっている実感があらわれるのは、企業業績がよくなってきた後になってからです。そんな変化をいち早く知ることができる景気ウォッチャー調査は、簡単に読むことができますので、一度内閣府のホームページをのぞいてみてはいかがでしょう?

参考リンク» 景気ウォッチャー調査(内閣府ホームページ)

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