
投資初心者でもわかりやすい「乖離率の使い方」を理解しよう
テクニカル分析の指標として使われる株価指標の中でも、もっともひんぱんに使われるのが移動平均線であり、移動平均線を利用するときに特に注目したいのが移動平均乖離率です。
今回は、移動平均線を使いこなすために欠かせない、移動平均乖離率を見てみましょう。
この記事のもくじ
移動平均線とあわせて使われる「移動平均乖離率」
移動平均乖離率は、チャート上の株価と移動平均線の離れ具合を定量的に表した株価指標です。チャートで株価と移動平均線の差を見ても、銘柄によって見え方は一定ではありません。
そこで登場するのが、株価と移動平均線の乖離を見る移動平均乖離率です。移動平均乖離率は、移動平均線を活用するテクニカル分析で活用されます。
移動平均乖離率は自力で計算できる
チャート機能を提供している証券会社やポータルサイトなら、移動平均乖離率を調べるのも簡単です。しかし、移動平均乖離率の使いかたを知るためにも、計算方法は知っておくのがよいでしょう。
移動平均乖離率の計算方法は、次のようになります。
株価は、移動平均乖離率がプラスのときは移動平均線よりも高く、マイナスのときは移動平均線よりも安くなっています。
移動平均乖離率の使い方:株価の乖離を見る
株価が移動平均線から大きく離れていると、買われすぎ(売られすぎ)による上昇(下落)が懸念される環境と言えます。すぐに反転しなくても、トレンドが一段落して、移動平均線が株価に近づくのを待つような状態になることもあります。
このように、移動平均乖離率が大きく乖離すれば、相場展開が変わる可能性を示唆していることがあります。
移動平均乖離率の使い方:株価のサポートラインなどに使う
もう1つは、株価のサポートラインとして使う方法です。株価が移動平均線に近づいたときに、移動平均乖離率がプラスなら移動平均線が支持線(サポートライン)、移動平均乖離率がマイナスなら抵抗線(レジスタンスライン)になることがあります。
こうした明確なサインは、チャート上でもわかりやすいのですが、移動平均乖離率で正確な値を押さえておくことも大切です。
移動平均乖離率の注意点:移動平均乖離率だけで売買の判断はできない
気をつけたいのは、株価の適正水準や値動きの特性は銘柄によって異なり、移動平均乖離率だけでは売買の判断はできないことです。売買の判断は銘柄ごとの特徴を踏まえる必要があり、適時見直しをすることも重要です。
このように、移動平均乖離率を使った売買は万能ではありません。移動平均線との移動平均乖離率だけでなく、他のテクニカル指標やファンダメンタルズ分析などもあわせて売買を決定できるようにしておきましょう。
移動平均乖離率の注意点:自分の投資スタイルに合ったものを見つける
チャートに引ける移動平均線は、採録する期間によって分足から年足までさまざまな長さがあります。移動平均線の時間軸に合わせて移動平均乖離率も変化するため、移動平均乖離率はプラスにもなればマイナスにもなります。
投資判断に移動平均乖離率を使うなら、自分に合わせた最適な切り取り期間を選ぶことが欠かせないのです。
まとめ
移動平均線と移動平均乖離率は銘柄分析のツールとして投資初心者でも使いやすい反面、使いどころを誤ると誤った分析結果を導くリスクがあります。
さまざまな分析手法とあわせて、自分なりの投資判断ができるようになれば、投資初心者を脱却したと言えるのではないでしょうか。
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