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急速に取引シェアを伸ばしている「ダークプール」とはなんなのか

急速に取引シェアを伸ばしている「ダークプール」とはなんなのか

株の教科書.com編集部
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記事の難易度:★★★★☆

ネット証券大手のSBI証券松井証券が、「ダークプール」を活用した取引サービスを提供することを相次いで発表しました。耳慣れない言葉であるダークプールですが、実は国内外の証券取引で急速に取引シェアを伸ばしている新しい取引市場の1つです。

今回は、ダークプールの仕組みと現在の普及状況、そのメリットやデメリットがどのようなものかを見てみましょう。

ダークプール取引の特徴は匿名性の高さ

ダークプールとは証券会社が提供するサービスで、証券会社内のシステムで投資家の売買注文を付け合わせる(マッチングする)取引方法です。

透明性の高い通常の取引市場(リットプール)とは異なり、取引参加者が匿名であり、価格や注文量などの取引内容が見えにくいといった特徴があることから「ダークプール」と呼ばれています。

取引シェア拡大と多様化が続くダークプール取引

注文情報の匿名性が確保されていることなどに加えて、約定率や約定単価の改善などが期待できることから、ダークプールの取引規模は近年拡大しています。東京証券取引所(東証)の調査によると、ダークプールのシェアは2014年をピークに一度減少したものの、2016年には過去最高の5.6%を記録するなど、一転して増加傾向にあります。

また、これまでのダークプールの取引は「TOPIXコア30」や「ラージ70」などの大型株に集中する傾向がありましたが、2014年の呼値単位の変更をきっかけとして、「ミッド400」や「スモール」といった中小型株式が取引シェアの多くを占めています。

ダークプール取引のメリット・デメリット

大手ネット証券会社も取り組むダークプール取引のメリットとデメリットを確認してみましょう。

大口取引でも取引市場の安定性を保てる

投資銀行やヘッジファンドに代表される機関投資家は、株式市場のトレンドを決定する重要な取引参加者ですが、その注文数量は出来高のかなりの部分を占めます。そのため、機関投資家の注文が他の取引参加者の行動を加速させ、取引市場の不安定性を引き起こすことが多くなりました。

ダークプールでは注文の匿名性が確保されているため、取引市場そのものに影響を与えるような注文でも、想定外の価格変動がない取引を低コストで実現できるというメリットがあります。

取引の正当性を誰が検証する?

このようなメリットがあるダークプールですが、匿名性が高いということは、発注した取引が実際に執行されるかどうかの面で不確実であることは否定できません。

また、リットプールとの間にタイムラグが生じてしまうため、取引所の板情報が切り替わるタイミングによっては、取引所よりも不利な価格で約定する懸念があるのです。

まとめ

欧米諸国を中心に活発なダークプールでの取引ですが、日本でもSBI証券や松井証券が個人投資家向けにダークプールを開放するなど、独自の道を歩みはじめています。

この記事や後述するダークプールに関する書籍を参考に、オープンな市場取引(リットプール)とは異なるダークプールに関する知識を深めましょう。

ダークプールの実態を知るための3冊

ダークプール 世界を動かす匿名取引市場の正体

ダークプール 世界を動かす匿名取引市場の正体
出版社
朝日新聞
小口の注文を数多く発注する超高速取引(HFT)の台頭で、注文情報が開示される証券市場では、大口の注文は取引が成立しにくく価格面で不利になった。そこで、代替市場の「ダークプール」に逃げる大口の投資家が増えた。米国での取引シェアは十数%に達する。ダークプールでは、「気配」と呼ばれる注文情報を開示しなくて済み、匿名性がある。だから「ダーク(暗い)プール」と呼ばれる――。情報技術の発達で激変するトレーディングの世界。その最先端の動きを生々しく伝えるレポート。

フラッシュ・ボーイズ 10億分の1秒の男たち

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文藝春秋
二〇〇七年のある日、ウォールストリートの二軍カナダロイヤル銀行のブラッド・カツヤマは、さっきまで画面にあった売り注文が、買いのボタンを押すと、蜃気楼のように消えてしまうことに気がついた。その謎をとこうとパズルのピースをあわせて見えてきたのは、コンピュータ化された市場で常態化した巨大な八百長、ミリ秒、マイクロ秒、そしてナノ秒のしのぎを削って私たちを先回りするフラッシュ・ボーイズの姿だった。唖然、呆然、これでは一般投資家は絶対に勝てない。(「BOOK」データベースより)

ウォール街のアルゴリズム戦争

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朝日新聞
人工知能のマシン・トレーダーはバフェットを超えた?マイクロ秒で勝負が決まる高頻度高速株取引の最前線をウォールストリート・ジャーナル記者が描く金融ノンフィクション。(「BOOK」データベースより)
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