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株主優待タダ取りで節税もできるって本当?クロス取引とは何なのか

株主優待タダ取りで節税もできるって本当?クロス取引とは何なのか

横山研太郎
記事の難易度:★★★☆☆

クロス取引とは、同じ銘柄で同時に買いと売りを同時に行う取引手法です。同時に買いと売りをしても何の意味もないように思えるかもしれませんが、そうすることで投資の収益を大きくすることもできるのです。

プロが行うことと思われがちですが、個人投資家でもクロス取引をするメリットがあります。今回は、個人投資家でもできるクロス取引についてお話しします。

クロス取引とはどんな取引手法?

クロス取引とは、同一銘柄で同数量の買い注文と売り注文を出す方法で、「つなぎ売り」と呼ばれることもあります。

プロの投資家が行っていることが多いクロス取引ですが、大口注文により株式市場が混乱することを避けるために、通常の取引市場とは異なるところで立会外売買として取引されることが多いようです。

どうしてクロス取引が行われるの?

同一銘柄を売却すると同時に購入しても、保有している株式に変化はありません。また、保有していない株で買い注文と空売りを同時に行っても、株価が変動したところで損益は発生しません。では、どうしてクロス取引が行われているのでしょうか?

それは「節税効果」と「株主優待をほぼ無料で手に入れられる」からなのです。

クロス取引は個人でもできる?

個人投資家でも、買い注文と売り注文を入れることでクロス取引をすることが可能です。

権利取り日に現物の買い注文と信用取引で空売りを入れ、寄り付きや引けなど板寄せ方式で取引が成立するようにしておけば、売買する株価をそろえることが可能です。

そして、権利落ちした後に現物を売却し、空売りしていたものも買い戻します。この時も板寄せ方式で注文するようにしましょう。

クロス取引なら株主優待をほぼ無料で手に入れられる

クロス取引をすると、配当金や株主優待はどうなるでしょうか。

配当金は、現物株を保有している分だけ受け取ることができますが、空売りしている分は株を貸してくれた人に配当金相当額を支払わなければなりません。結果として、配当金はプラスマイナスゼロとなります。

株主優待は、現物株を保有していることで受け取ることができますが、空売りしている分の株主優待を支払う必要はありません。つまり、現物株の売買手数料と空売りの売買手数料と貸株料を支払うだけで、株主優待を手に入れることができるのです。

逆日歩で想定外のコストが発生することも

逆日歩で想定外のコストが発生することも

一見、メリットしかないように見える「クロス取引で株主優待を獲得する方法」ですが、落とし穴があります。

この方法は広く知られており、多くの個人投資家が株主優待狙いでクロス取引を行っています。権利確定日に非常に多くの空売りが行われるため、貸株の需要が非常に多くなってしまうことがあります。

あまりにも貸株が多くなりすぎると、貸株を調達するための「逆日歩(ぎゃくひぶ)」という超過貸株料を支払わなければならない場合があります。逆日歩の怖いところは、事前に金額がわからないことです。

逆日歩は翌営業日に1株あたりの金額が公表されますが、高額になってしまった場合には、株主優待で得られる割引などの金額より多額のコストがかかってしまうこともああります。また、信用売りと買い戻しの「受渡日」が週末をはさんだ場合は、土日祝日分の逆日歩も必要になります。

空売りをする際に、日本証券金融から株を借りる「制度信用取引」ではなく、証券会社から株を借りる「一般信用取引」で行うと逆日歩がかかりませんが、一般信用取引ができる銘柄は限られており、貸株料が割高になっているので注意が必要です。

節税手法としても使えるクロス取引

クロス取引のもうひとつの使い方が「節税」です。すでに確定済みの利益があり、保有株の含み損がある場合、クロス取引を使って税金を軽減することができます

例えば、確定済みの利益が100万円あると、税金が20万円(所得税・住民税。復興特別所得税を除く)かかります。しかし、含み損が50万円ある株をクロス取引すれば、一旦損失を確定させたことになり、年間トータルの損益を50万円に引き下げることができます。こうすれば、税金は10万円だけに抑えることが可能です。

厳密に考えれば、翌年以降の税金で、トータルの税金額は同じになる可能性もあります。しかし、当面支払う税金を抑えることができるため、その分を新たな投資に回して利益を生み出すことができます。

投資資金を効率よく回転させるという意味でも、クロス取引による節税は意味があると言えるでしょう。

まとめ

「クロス取引」と言葉だけを聞くと、難しいことのように思うかもしれません。しかし、その仕組みを簡単にでも知っておけば、活用法とそのメリットを理解することができます。とっつきにくいと思っても、株主優待や節税で、少しでも賢く有利に資産運用ができるようにしたいものですね。

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