
カタリストとは?株価や相場を上昇させる要因を見つけよう
投資初心者にとって投資関連の専門用語は耳慣れないものが少なくありませんが、その一つに相場を動かす材料を意味するカタリストがあります。
知識を投資に活かすためには、それ以上のことを知っておきたいものです。今回は、知っているようで知らないカタリストについて、詳しく掘り下げてみましょう。
この記事のもくじ
相場を動かす材料を意味する「カタリスト」
「カタリスト」とは、本来「触媒」を意味する言葉であり、相場においては、触媒となる事実が株価を変動させるため、「カタリスト=相場を動かす材料」と言われるのです。
相場変動は上昇・下落の2パターンありますが、一般にカタリストという言葉が使われるときには、「相場を上昇させる材料」のときのほうが多いようです。
割安銘柄はカタリストによって上昇しやすい
ニュースなどで、「ある銘柄がある材料に反応して上昇した」などと報じられているときには、ある材料がその銘柄にとってのカタリストになったと言えます。
カタリストで株価が上昇するのは、一時的に株価が下落していて割安となっていた株が上昇するときとは限りません。材料をきっかけに会社の成長が見込めるようになったことで、現状の株価が結果として割安になったときにも値上がりに転じることがあります。
カタリストの例:外的要因
カタリストは、おおまかに「外的要因」と「内的要因」の2種類に分けることができます。外的要因としてもっとも大きいのが、法人税の引き下げや自社にとって追い風になるような政策が公表されたときです。その対象となる企業の株主にとってはメリットがあります。
カタリストの要因:株式公開買付(TOB)
企業買収を目的とする株式公開買付(TOB)では、現状の株価よりもプレミアムを付けた価格での公開買付がされます。
これにより、株価はTOB価格に近づくように変動するので、TOBは大きなカタリスト要因といえるのです。
カタリストの例:内的要因
一方、リストラや事業売却がカタリストとなる例もあります。リストラや事業売却は、一見するとマイナスイメージを抱きがちですが、収益性が改善する可能性があれば、有力なカタリストとして捉えられます。
また、企業の買収・合併(M&A)や業務提携といったニュースが発表されて、自社の業績向上に資する相乗効果(シナジー効果)があると考えられると、株価が上昇します。
カタリストの例:社内開発や新商品発表
リストラや事業売却、M&Aや業務提携により生じたシナジー効果により、新しい技術開発の推進や新商品が生まれ、企業成長に役立つ可能性があると考えられると、株価にも良い影響を与えます。
カタリストがなければ割安銘柄は放置される
こういったカタリストがなければ、割安銘柄は割安のままで放置されることになります。割安銘柄に投資するバリュー投資をしているつもりでもうまくいっていないのであれば、カタリストがあらわれそうな銘柄を選べていない可能性があります。
カタリスト期待のある銘柄を見つけるには?
「カタリストがあらわれそうな銘柄」を見つけるためには、投資対象の企業を調べなければなりません。ホームページやIRを参考に、その企業の強みや弱みを考えてみましょう。その上で、現状の株価が割安になっている理由、つまり、「その企業が抱える課題」を探します。その課題が近い将来に解消されそうなのであれば、いずれカタリストが現れて株価が上昇するかもしれません。
また、何らかの材料が現れたときにも、その材料がその企業にとってプラスかマイナスかを判断することで、カタリストなのかどうかを判断できるでしょう。
まとめ
ある銘柄にカタリストが現れるかや公表された材料がカタリストになるかといったことを判断するためには、普段から企業分析をしたり経済情勢を注視したりしていることが重要です。
よくわからないまま材料に飛びつくのではなく、日頃から地道な努力を積み重ねることが、カタリストを見極めて利益を出すために必要なことだと言えるでしょう。
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