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人気の出やすい新規株式公開(IPO)銘柄は?狙いを定めて成功率を高めよう

人気の出やすい新規株式公開(IPO)銘柄は?狙いを定めて成功率を高めよう

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横山研太郎
横山研太郎
記事の難易度:★★★☆☆

当選すれば大きなリターンを期待できる新規株式公開(IPO)ですが、人気銘柄には応募が集中して、当選しにくいことでも知られています。人気銘柄ではなく人気が出そうな銘柄に狙いを絞ることで、当選確率を上げることができるかもしれません。

今回は、人気が出るIPO銘柄の特徴についてお話しします。

資金吸収額が少ない銘柄のIPOは人気になりやすい

人気銘柄の条件の一つが、「資金吸収額が比較的少ないこと」です。資金吸収額は新規上場企業が上場することで得る資金であり、「(公募株式数+売り出し株式数)×公開価格」でおおむねの金額を求めることができます。

ポイントはあくまで「比較的少ない」ことであり、「このIPO銘柄を買いたい」と思う人が多いほど公募申し込みの倍率が高くなり、公募で外れても「○○円までなら、初値で買いたい」と考える人もいるため、上場後も多くの買い注文が入る可能性が高くなります。つまり、他のIPO銘柄と比べた資金吸収額が2倍でも、3倍の買いが集まりそうであれば人気銘柄ということになります。

資金吸収額が小さいと上場後は不安定になりやすい

資金吸収額が少ない銘柄は上場直後は人気を集めるものの、その後は注意が必要です。資金吸収額が少ないと時価総額と発行済み株式総数も少なくなり、上場直後に買い需要が一巡した時点で、買い需要が落ちつきます。

発行済み株式総数が少なければ売り手と出来高も減少して、希望価格での売買が成立しにくくなります。一時的な人気で急上昇した株価も、徐々に下がるので注意が必要です。

事業内容の将来性にも注目

IPO銘柄が人気銘柄になるかの分岐点として、「事業内容」にも注目です。事業内容に将来性がある会社は購入希望が集中するので、株価が上昇しやすい傾向があります。IPOをするほど資金需要が旺盛ならば、利益が何倍にも伸びていく可能性を秘めているので、PERが50倍・100倍をつけることもあります。

一般的な上場企業の株価収益率(PER)は10~20倍程度が目安ですが、ほとんどのIPO銘柄は「急成長が期待できる会社」ことから、IPO銘柄には当てはまりません。

人気が出やすい業界かどうかも影響する

事業内容でもう1点注目しておきたいのが、「市場で人気テーマの業界かどうか」です。注目されていない業界で、これといった特徴のない会社であれば、IPOを果たしても不人気銘柄となりがちです。

株式市場では、そのときの特定の業界やテーマの関連銘柄が人気銘柄になる傾向があります。2000年代のITバブルでは、「IT関連企業だ」とみなされれば、それだけで非常に高い初値がつきました。直近のバイオ関連銘柄が物色されていた時期なら、「バイオベンチャー」が上場すれば高い初値を記録していました。

ベンチャーキャピタルの持ち株割合も影響する

新規上場企業のほとんどは、上場までの資金調達のためにさまざまな場所から出資を受けています。金融機関はもちろん、取引関係の強い事業会社からの出資や新興企業向けの出資を仕事にしているベンチャーキャピタルが出資している場合もあります。

気を付けたいのは、ベンチャーキャピタルからの出資割合が多いケースです。ベンチャーキャピタルは、株式公開後の売却益を目的に出資することがほとんど。IPOの発表時点でベンチャーキャピタルが大株主だとIPO直後に売り抜ける可能性が高いため、ベンチャーキャピタルの持ち株比率が高いIPO銘柄は、人気が出にくい傾向があります。

ロックアップ条項は要チェック

ベンチャーキャピタルが大株主で早期売却が予想されるIPO銘柄は、上場直後に株価が下落しやすく、不人気銘柄になりやすい傾向があります。

ベンチャーキャピタルの出資を受けている企業は、「上場後6カ月以内は売却できない」、「公開価格から一定の割合を超えて上昇すれば、前記の制約は解除される」といった「ロックアップ条項」を設定しているケースがほとんどです。ロックアップ条項にで上場直後に大量に売りに出される可能性が低いと考えられれば、そのIPO銘柄にも人気が集まりやすくなると考えられます。

まとめ

人気が出やすいIPO銘柄の特徴を一言で表すと、「圧倒的に需要が大きい需給バランスが崩れている銘柄」ということです。

新規上場する会社とはいえ、既存の株主と公開価格で購入できた株主が供給側です。買いたい人よりも売りたい人が少なければ人気銘柄と言えます。そういった会社に狙いを定めてIPO投資をすると、成功率が高まるでしょう。

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