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業績予想でわかること、気をつけるポイントはどこか

業績予想でわかること、気をつけるポイントはどこか

株の知識レベル:★★★★☆

株価を決めるもっとも大きなファクターは企業業績です。株式投資の成果を決定づけるにおいて、業績予想を確認することは必要不可欠です。業績予想には、企業が発表する業績予想と、アナリストが発表する業績予想の二種類が存在します。この両者間では傾向が異なることも事実です。企業業績を読み切れないということは、すなわち、損をすることにつながります。ここからは企業業績を分析する際のポイントとコツについて確認していきたいと思います。

企業発表の業績予想は傾向を知ることが重要

企業ごとに会社の風土も違えば、企業文化も異なります。それは業績予想の出し方を見ても明らかです。企業側にとっての業績予想は、いわば、目標数値設定。強気の経営目標を設定する企業もあれば、保守的な見通しをたてる企業もあります。つまり、企業によって見通しのたて方が異なるわけです。この傾向を知らずして、単純に業績予想だけ確認してしまうと分析の精度が落ちてしまいます。

保守的な企業はサプライズの可能性

比較的保守的な予想をたてる企業であれば、決算発表がサプライズになる可能性があります。業績予想の上振れは、決算またぎの取引で最も好感される傾向にあります。あらかじめ保守的な予想をたてているため、業績予想を上振れやすいと言うことです。一方で、強気の業績予想をたてる企業はかなりサプライズの可能性が低いと言えるでしょう。なぜなら、目標数値に実際の業績が追いつかない可能性が高いからです。セールスカンパニーは比較的強気の業績見通しをたてる企業が多いと言えます。この点は覚えておいた方がよいでしょう。しかし、強気の業績予想をさらに上振れる決算が発表された場合には、相当なポジティブサプライズが期待できると言えます。

アナリスト予想は一般的に強気の予想が多い

アナリスト予想は企業発表の業績予想に比べて、比較的強気の見通しがたてられることが多いと言えます。企業発表の業績予想は、上述したように達成目標に近いイメージがあります。企業側としては、比較的達成しやすい目標を業績予想としてリリースしたい。そのような背景も見て取ることができます。一方で、アナリスト予想は純粋な業績予想であり、証券各社のアナリスト予想には、相当強気なものも散見されます。その際には、多少のポジショントークが入っている可能性もあるのでうのみにしないようにしましょう。

アナリスト予想では前提条件が違うことに留意する

アナリスト予想は発表する人による誤差が大きいと言えます。証券各社によっても各企業への業績見通しは異なります。その背景には、アナリストや証券会社ごとに前提条件が異なることがあげられます。代表的な例をあげると想定為替レートがそれに当たります。特に主力の輸出関連株であれば、為替レートに業績が左右される部分が非常に多いと言えます。あらかじめ想定為替レートを円安に想定しているアナリストと、円高を想定しているアナリストでは業績に差が出るのは至極まっとうな話です。業績予想を確認するうえで、前提条件を知ることは非常に重要と言えるのです。

実際の業績推移を見ることも重要

実際の業績推移を見ることも重要

直近の業績予想を確認することはもちろんのこと、実際の業績推移を確認することも非常に重要です。企業業績を確認する際のポイントは、過去数間にさかのぼって業績を確認することです。単年の推移だけを確認しても、業績予想の精度が落ちてしまいます。単年で黒字化に成功した企業と、複数年増収増益を実現している企業であれば、後者の方が投資リスクは低いでしょう。過去数年間の業績推移を確認することで、経営の健全性や市場からの評価を知ることができるのです。

急激な業績悪化が悪かと言えばその限りではない

もちろん業績は良いにこしたことはありません。一方で、業績悪化の仕方に質があることも事実です。直近数年間の業績が良かったにも関わらず、急に業績が悪化した場合には、何か理由が隠されているかもしれません。このようなケースでは、新規事業に資金を振り分けられた可能性があります。新規事業を行う際には、多額の資金を支払うことになりますから、決算書の見栄えもわるくなってしまいます。しかし、このようなケースは、収益性の低下に伴う業績悪化とは言えません。資金使途を考えても、非常に前向きな使い方と言えるでしょう。つまり、業績悪化の質も良いと言えるのです。このような局面では、業績悪化でもむしろ買いでしょう。投資においては、業績悪化の質を知ることが非常に重要なのです。

まとめ

業績予想を参考にする際のポイントは、各企業が独自に発表する業績予想と、アナリストが発表する業績予想を使い分けることです。それぞれの特徴を踏まえて投資判断のヒントにしましょう。特に、初心者はアナリスト予想を過信しすぎないことがポイントです。過去の業績推移も参考にして、投資の精度を高めるように心がけましょう。

札幌で働く元証券マンのファイナンシャルプランナー。専門分野は株や投資信託を用いた中長期での資産形成。
趣味はスポーツ全般で小、中、高と野球部に所属。また、米国への留学経験があり、海外スタートアップ事情にも精通。
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