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不動産のタイプによって変わる不動産投資信託(REIT)の種類

不動産のタイプによって変わる不動産投資信託(REIT)の種類

徳田陽太
徳田陽太
記事の難易度:★★★☆☆

オルタナティブ投資の一環として注目を集めているのが、不動産投資信託(REIT)です。

最近ではオフィスや商業施設に投資する従来型のREITにとどまらず、単一用途型や複数用用途型など、不動産のタイプに合わせたさまざまなREITが登場しています。今回は、タイプ別にREITの種類とその特徴を見てみましょう。

単一用途特化型と複数用途型に大別されるREIT

REITは大きく単一用途特化型REITと複数用途型REITに分けられます。単一用途特化型REITはオフィス特化型や商業施設特化型など、その名の通り用途が単一のものに特化している不動産に投資するREITを指します。

また、近年では物流施設特化型のREITも誕生しています。これに対して複数用途型REITは、不動産の用途が多岐に渡るREITを指します。

さらに2種類に分かれる複数用途型REIT

複数用途型REITをさらに細かく見ると、用途が2つに限定される複合型REITと、3つ以上の用途を含む総合型REITに分けられます。

複合型REITの代表が住居特化型REITとオフィス特化型REITとの組み合わせであり、総合型REITにはオフィスや商業施設、ホテル特化型REITを3つ以上組み合わせたものが知られています。

地域・エリア特化のREITも存在する

REITには、用途ではなく投資先の地域を限定したREITも存在します。それが地域特化型REITです。日本初の地域特化型REITである福岡REIT投資法人(8968)はその代表例であり、このほかに関西圏をメインに投資する阪急REIT投資法人(8977)も知られています。

地域特化型REITは特定地域への物件に対する投資ができるので、地域特化型REITを購入することは、地方の町づくりを間接的に支えることにもつながるのです。

テーマ特化型の代表格は大江戸温泉リート投資法人(3472)

2016年8月には、世界初の温泉特化型REITが東京証券取引所に上場しました。それが大江戸温泉リート投資法人(3472)です。その名の通り、投資先物件は温泉宿や温泉関連施設に特化したこのREITは、大江戸温泉物語の100%子会社の大江戸温泉アセットマネジメントが運用しています。

ちなみに、大江戸温泉物語はアメリカの投資会社ベインキャピタルの傘下にあり、企業の合併・買収(M&A)に非常に積極的であり、経営不振に苦しむ国内旅館を買収と経営再建により収益を上げています。

インバウンド需要の拡大でホテルREITにも注目が集まる

アジア圏からの訪日観光客の大幅増加に伴い、インバウンド市場は非常に盛り上がり、今後のインバウンド市場の拡大が期待されています。海外から日本に訪れる旅行客の絶対数が増加すると言うことは、ホテルや旅館の稼働率が上昇することを意味します。

そのため、インバウンド市場の拡大に合わせて、ホテルREITは今後も緩やかな値上がりが想定されています。RECAPグループが主要株主のジャパン・ホテル・リート投資法人(8985)はその代表格と言えるでしょう。また、観光地や空港付近のホテルに強みをもつ、いちごホテルリート投資法人(3463)にも注目が集まりそうです。

話題の星野リゾートにも投資できる

「星のや」ブランドで有名な星のリゾートに投資できるREIT銘柄も存在します。それが星野リゾート・リート投資法人(3287)です。星野リゾートは、経営不振に苦しむ旅館の再生に強みを持ち、最先端で洗練された客室は老若男女問わず幅広い支持を集めます。

該当REITのポートフォリオには星野リゾート以外の物件も組み込まれていますが、主力物件は星野リゾートグループが運営する物件が占めています。

まとめ

日本のREIT市場はアメリカに次ぐ世界2位の市場規模があり、東京証券取引所(東証)上場の銘柄も50を超え、多様なREITが存在します。初心者には、なかなか銘柄選びは難しいと言えるでしょう。

各銘柄の特色を押さえ、自身の意向にマッチしたREIT選びを行う必要がありますが、投資対象別で選ぶのも一つの手です。あるいは、分配金利回りで銘柄選定をしてもよいかもしれません。

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