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知っておきたいNISAのメリット・デメリット

知っておきたいNISAのメリット・デメリット

株の知識レベル:★☆☆☆☆

「NISAを使って株式や投資信託を取引すると、儲かっても非課税になる」というメリットを知っている人は多いでしょう。しかし非課税のメリットにばかり目が行き、逆にデメリットとなる面については知らない人が大半なのではないでしょうか。
では具体的に、NISAのメリットとデメリットや注意点について、主な項目を挙げて解説していきましょう。

一番のメリットは「非課税」になること

一番のメリットは「非課税」になること

たとえば株式を持っている人は売却時に利益が出ることがありますし、銘柄によっては年1回ないしは2回、配当金が出ることがあります。NISA口座を利用すればこれらの儲けがすべて「非課税」となることが最大のメリットといえます。

もしNISA以外の口座(一般口座・特定口座)で取引すると、同じように利益が出ても20.315%が税金として差し引かれてしまいます(証券会社への売買手数料もかかるわけですから手残りはもっと少なくなります)。
たとえば50万円儲かったとしても税金で10万円以上持っていかれるわけですから、その差の大きさがわかるでしょう。

また、NISAにおける取引で儲けが出ても元々非課税が前提ですので確定申告も不要です。手続きに慣れていない、仕事などが忙しいという人にはうってつけです。

枠は年間120万円まで、期間は5年まで

NISAという制度自体は2014年から始まり、当初は年間非課税枠が「100万円」でしたが、2016年より「120万円」に拡大されています。また、非課税となる期間は5年となっています。

この「枠」については「儲かった金額が120万円までなら課税されない」というように誤解されていることがありますが、正しくは「年間の投資額が120万円までならその儲けがいくら出ても課税されない」ということです。

この非課税枠については、いったん使ってしまうと保有する株式などを売却したとしても枠が復活するわけではなく、1回使い切りのものだと覚えておかなければなりません。また、枠が余ったとしても翌年への繰り越しができないということにも注意が必要です。

たとえば投資信託などでは「分配金を自動的に再投資する」タイプの商品がありますが、この再投資という行為は新たな購入としてカウントされるため、意識せず枠を使ってしまうこともあるということです(ただ、再投資により複利の効果を見込めるというメリットもあります)。

損失が出ても損益通算等ができない

損失が出ても損益通算等ができない

NISA口座で取引した商品で利益が出れば出るほど十分制度の恩恵を受けることができます。しかし逆に、損をしてしまった場合には税務上デメリットがあります。

NISA口座の取引で損をした場合、他の課税口座(一般口座・特定口座)における利益からNISAでの損失を差し引くこと(=損益通算)ができませんので、課税口座での利益に丸々税金がかかることになります。NISAでは利益の分について税金面で目をつぶってもらえる代わりに、損をした分も税務上なかったことにされてしまうという理屈です。

また、NISA口座での損失を翌年に繰り越す「繰越控除」も認められていません。
つまり、すでに課税口座での取引を行っている人はそちらの運用状況も十分に考えた上でNISAを利用するかどうか決めなくてはならないということです。

受け取り方によっては配当に課税されることも

その他のNISAにおけるデメリットとしては、配当金受け取りの際に課税されてしまうことがある点が挙げられます。
株式などの配当金は受取方法が3つあります。「ゆうちょ銀行や郵便局に『配当金領収証』を持ち込んで受け取る」「自分が指定した銀行口座で受け取る」「証券会社の取引口座で受け取る」というものです。

これらのうち、非課税になるのは最後の証券会社の取引口座で受け取る場合のみです。それ以外の方法ですと、原則とおり20.315%課税されますので注意が必要です。 

非課税期間の5年が過ぎた時の対策

非課税期間の5年が過ぎた時の対策

では、NISAの特徴に合わせたデメリットへの対策を考えてみましょう。NISA口座を使って購入し保有していた株式などをそのままにして5年が経過することもありえます。その場合、新たに開始するNISA口座に移すか(=ロールオーバー)、課税口座に移管することもできます(もちろん、5年経過直前に売却することも差し支えありません)。
ただ、放っておくと特定口座に移管され課税されてしまうことになります。

もしロールオーバーを選択すれば、引き続き非課税の扱いを受けることができますが、注意したいのが120万円の枠以上に時価が上がっている場合でも、移せる上限は120万円だということです。

そして、それを一気に使い切ってしまうともうその年は残りの枠はなくなってしまいますから、その後の投資計画とのバランスを考えた上で移す金額を決定しなければなりません。

値下がりで損することを避けるための対策

上記のようにNISA口座での損失が出ると損益通算等もできないため、初心者はハイリスク、ハイリターンの商品を避けた方が賢明でしょう。
収支を安定させるために複数銘柄への投資を心がけ、値下げした銘柄の分を値上げした銘柄でカバーできる状態にしておくことが大切です。

まとめ

NISA口座は利用の仕方によっては非常に大きなメリットがありますが、逆に損失が出た場合のダメージも大きいものです。NISAの特徴や現在の課税口座での投資状況などを総合的に考慮して利用すべきかどうかを判断したいものです。

現職の司法書士(実務経験14年)、ライター歴3年。
資格は司法書士、宅地建物取引主任者、2級FP技能士、モーゲージプランナー(住宅ローン専門資格)。
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